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同じ穴の狢、我を見る

「類は友を呼ぶ」とか、「同じ穴のむじな」とか。

昔から聞いてきた言葉ですが、最近になって、

「ああ、本当だったんだな」

と思うようになりました。

50代になって、今さらですけど。

私はこれまで、何度も転職してきました。

そのたびに、

「もう、この職場で学ぶことはない」

「なんで私は、こんなところで働いているんだろう」

「もっと上を目指したい」

そんなことを考えていました。

今いる場所より、もっといい場所があるはず。

もっとできる人たちがいる場所に行けば、自分ももっと成長できるはず。

そう思って、環境を変えてきました。

でも、今振り返ってみると。

結局、そこにいる人たちは、どこか私と似ていたのです。

考え方も、仕事に対する価値観も、見ている世界も。

職場でも、友人関係でも、グループでも。

人は結局、自分と似たような考え方をする人たちの中にいるのかもしれません。

そして、そこで「もっと上に行きたい」と思っていても、自分がいる環境以上のものを得るのは、なかなか難しい。

例えば、年収400万円の人たちが中心の職場で、

「本当は600万円くらい稼ぎたい」

と思っていても、周りに600万円を稼いでいる人がほとんどいなければ、「600万円稼ぐ」ということ自体が、だんだん遠い世界の話になってしまう。

もちろん、本人の努力次第ではあります。

でも、600万円を稼いでいる人たちが普通にいる環境に身を置けば、見える景色は変わる。

「こういう働き方があるんだ」

「こうすれば、このくらい稼げるんだ」

と、具体的にイメージできるようになる。

最近、そんなことを強く感じています。

特に私が長く働いてきた介護・福祉業界は、やりがいのある仕事です。

人と関わることが好きですし、現場そのものは楽しい。

だから、今の仕事を否定したいわけではありません。

ただ、冷静に考えてみると、

「この業界の中で、年収600万円を目指すのは、かなり難しいな」

とも思います。

じゃあ、別の業界に転職すればいいのか。

でも、56歳からまったく違う職種に行けば、当然また一からのスタートです。

これまで積み上げてきた経験や資格を、そのまま収入に変えられるわけでもない。

そう考えると、

「私、人生詰んだのかな」

なんて思うこともあります。

でも、最近ひとつ気づきました。

仕事って、ひとつじゃなくてもいいんじゃないか。

本業は介護の仕事。

ここで安定した収入を得る。

そして、それとは別に、自分で収入をつくる方法を探してみる。

副業でもいい。

発信でもいい。

在宅でできる仕事でもいい。

今までの私は、

「仕事を変えるなら、次の仕事に全部を賭ける」

という考え方でした。

でも、これからは違ってもいい。

ひとつの仕事ですべてを満たそうとしなくてもいい。

安定を得る仕事と、これからの可能性をつくる仕事。

その二つを持ってもいい。

もちろん、そんなに簡単なことではありません。

SNSで収益を上げている人を見ると、

「私もこんなふうになれたらいいな」

「本当は在宅で仕事がしたいな」

と思います。

そして翌朝になれば、また仕事に行って、汗をかきながら働いています。

それが今の私です。

でも、以前とは少し違います。

「この仕事しかない」

と思っていたところから、

「もう一つ、何かをつくれるかもしれない」

と思えるようになった。

それだけでも、少し光が見えてきた気がしています。

今の時代は、昔より選択肢が増えました。

ひとつの会社。

ひとつの職種。

ひとつの収入源。

そこに、自分の人生のすべてを預けなくてもいい。

50代になって、ようやくそんなことに気づきました。

「同じ穴のむじな、我を見る」

結局、環境を変えるだけでは、自分の人生は変わらなかった。

だから今度は、環境だけではなく、自分の持っている選択肢そのものを増やしてみようと思います。

まだ何ができるのかは、わかりません。

でも、56歳。

「もう遅い」と決めるには、まだ少し早い気がしています。

皆さんは、

今の職場だけで、生涯を終えるつもりですか?

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