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マルチタスクで心が折れた私が、脳の「ノイズ」を減らすために行き着いた、私なりの生活ハック

前回の記事では、自分の特性に「合う環境」を選ぶ大切さについてお話ししました。

環境選びと同じくらい大切なのが、日々の生活の「仕組み化」です。
「あとでやろう」と思っても100%忘れてしまう私の脳。定型発達の「当たり前」に無理に合わせるのをやめ、仕組みで自分を助けるようになってから、毎日の生きやすさがガラリと変わりました。

今回は、私が試行錯誤の末に行き着いた、脳を疲れさせないための具体的なライフハックをご紹介します。

ワーキングメモリを補う「徹底的なタイマー&リマインダー生活」


私の脳は、何か別のことに集中すると、それ以外の記憶が綺麗に消えてしまいます。そのため、生活のあらゆる行動にタイマーとリマインダーを仕込んでいます。

  • 音ではなく「振動」で気づく:
    スマートウォッチの振動タイマーを愛用しています。3分置く紅茶はもちろん、2時間かかる水出し茶もタイマー必須。忘れると存在自体を記憶から消し去ってしまうからです。音が鳴るアラームではなく「振動」なのは、脳への不要な聴覚刺激を減らすためでもあります。ちなみに、スマートウォッチはGarmin Venu 4 を使っています。週1回の充電でいいので、ずぼらな私でも続けられます。

  • 生活のすべての「周期」を先回りして仕込む:
    翌日のToDoはもちろん、数週間〜数ヶ月単位のあらゆるタイミングも、感覚に頼らず「そろそろ〇〇」とカレンダーに先回りして仕込んでおきます。
    リマインダーの内容は、毎日の「ご飯炊く」「洗濯物取り込む」「鶏肉消費(消費期限)」といった細かなタスクから、「洗濯のタイミング」「季節に合わせた布団交換」「ヘアカラーやマツエク」「歯ブラシの交換」「新しいコンタクトの開封」「歯医者の定期検診」、さらには「祖母に会うタイミング」まで。頭だけで覚えておくのは不可能だと割り切っているからこそ、すべてカレンダーに管理を委ねています。朝起きて画面を見れば「今日やること・そろそろやること」が視覚的にすぐ把握できる状態を作っています。

  • 神アプリを駆使した「在庫と洋服」の徹底管理:
    「頭で覚えられないなら、すべてスマホに記録して管理すればいい」と割り切り、あらゆるデータをアプリに集約しています。

   ①食品・在庫管理(アプリ「かうサポ」):
   買った食品の「お店・金額・賞味期限・個数」などをすべて登録しています。賞味期限が近いものから消費でき、家にあるのに同じものを買うミス(ダブり買い)を完全に防いでいます。「あそこのスーパーの方が安かったな」「在庫が残り1個だから買おう」と、リマインダーとしても機能するため、結果的に無駄な出費がほぼありません。

   ②洋服・着回し管理(アプリ「JUSCLO」):
   持っている服の写真、金額、購入日、ブランド、サイズをすべて登録。その日に着たアイテムも記録しています。着用回数から「もう元が取れたな」とコスパが見えたり、「そうだ、この服持ってた!」とクローゼットの奥で忘れ去られるのを防げます。また、友達と会う時に「前回と同じ服」になるのを避けるための振り返りにも便利です。

ちなみに、前の家では「洗濯が終わる時間」もタイマー管理していました。服がシワシワになるのを防ぐためです。今の家は、洗濯機の隣の部屋で音で大体わかる上に、トイレに行く動線上で通るため、タイマーをかけなくても気づけるようになりました。間取りや環境によって、必要な工夫の形も柔軟に変えています。

脳を疲れさせない「視覚と聴覚のバリアフリー」


ADHD/ASDの特性を持つ私にとって、過剰な刺激は脳のエネルギーを急激に消耗させる天敵です。そのため、家の中の「ノイズ」を徹底的に削ぎ落としています。

  • 色のノイズを消す:
    ビビッドな色や多色使いの空間は、それだけで視覚的なノイズになり気が散ってしまいます。そのため、部屋のトーンや家電はできるだけ白や無地で統一。掃除機も、家電っぽさのない無印良品のミニマルなデザインのものを愛用しています。

  • 見せる収納はNG、お菓子は目隠し:
    物が溢れて見える状態は脳が散らかっているように感じて疲れるため、「隠す収納」が基本です。特にお菓子コーナーは徹底的に目隠し。目に入ると無意識に食べたくなってしまうので、視界から消すのが一番の対策です。

  • 最強の動線と複数配置:
    「あれどこ行った?」の探す時間をなくすため、物の定位置は厳格です。家の鍵と印鑑は、玄関ドアにマグネットトレイをつけてそこを定位置に。宅急便が来た時の動線は最高です。また、目薬やリップのように「今すぐ使いたいもの」は、カバンの中用、ベッドサイド用、デスク用と、最初から必要な各場所に1個ずつ配置して、持ち運びの忘れを防いでいます。

  • 物件選びは「聴覚のバリアフリー」:
    家にいる時に外の音が聞こえると、注意力が散漫になり全く落ち着きません。そのため、引っ越す時は大通り沿い、学校や公園のすぐ近く、線路や首都高の近くは絶対に避けます。救急車が通る大きな病院や、警察署、消防署の近くも避けるべきポイント。強風の夜など、どうしても音が気になる時は耳栓をベッドサイドに常備して対策しています。


頭の中を整理したい時は、デジタルではなく紙のノートに書き出します。電話で問い合わせや予約をする時もメモが必須。通話が終わったらすぐにスマホのカレンダーに入れ、重要なものは赤、ジムはピンク、仕事は緑、日常はグレーと色分けして、脳がパッと見で迷わないようにしています。

ドーパミンをコントロールする「スケジュールと服のパターン化」


予定の詰め込みすぎや、同じルーティンの繰り返しに対するストレスを避けるため、自分の「省エネモード」を理解して行動しています。

  • 予定は連日入れない:
    行けるだろうと思って1日に複数の予定を入れたり、連日予定を詰め込んだりすると、やる前から気持ちの余裕がなくなって疲れてしまいます。かなりゆとりを持ったスケジュール管理が基本です。

  • 「連日のメイク」は苦痛:
    スケジュールを空けるもう一つの理由は、連日メイクをするという「同じことのリピート行為」に脳が飽きてしまい、ドーパミンが出なくて苦痛になるからです。たまにするメイクは楽しめますが、義務になるとしんどい。だからこそ、連日の外出を避ける枠組みを作っています。

  • ジムの予定は「バツ消し」:
    通っているジムのクラススケジュール表は、どれを受けるか迷うエネルギーを減らすため、自分が出るつもりのないクラスを太線で「バツ」を書いて消しています。選択肢をはじめから狭めることで、脳の決断疲れを防いでいます。

  • 服のパターン化:
    服選びに迷うのも脳の無駄遣い。一度「これ」と着出し始めるとそればかり着る、次のパターンに移ると今度はその組み合わせばかりを着る、という割り切ったパターン化をしています。

終わりに:できない自分を責めるより、自分の取扱説明書を作ろう


他にも、本で読んだ知識を取り入れて、気分や体調に左右されないよう毎朝コーヒーにMCTオイルを入れて飲む習慣をつけたり、睡眠ファーストで毎日同じ時間に寝るように心がけたりしています(今は予定がない限りアラームはかけず、睡眠時間を最優先しています)。

時間に遅れないように、大体で準備し始めるのをやめ、逆算してアラームをつけるようになったのも大きな進歩です。

もちろん、今でもリマインダーを後回しにしたり、買うものを忘れたりすることは多々あります。でもそんな時も、「まあ、今は他のことやりたいんだな」と自分の気持ちをそのまま認めるようにしています。

「これくらい出来て当たり前」という世間の枠に自分をハメようとすると苦しくなります。大切なのは、自分の凸凹を責めることではなく、「どうすれば自分の脳が一番ご機嫌で、ラクに動けるか」の取扱説明書(トリセツ)を作ること。

仕組みで自分を助けてあげれば、毎日はもっとスッキリと、生きやすくなります。

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