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【体験記】ChatGPTに5分で読める恋愛小説を作らせたらその絶妙な表現に恐れ慄いた

氷が溶けて薄まってしまう前に

つい先日のことです。
ラブリーサマーちゃんの「あなたは煙草 私はシャボン」という曲を、久しぶりにプレイリストから再生する機会がありました。

わたしはこの曲が大好きなのです。

とっ散らかった言葉を
ぶつけて困らせて ごめんね
大人のあなたは煙草 私はシャボン玉

ラブリーサマーちゃん 『LSC』- 2016年 

(いつ読んでも歌詞が素敵だと思ってしまいます。)


女の子には、ありますよね。

同世代の男の子はなんだか退屈、
年上の男性が魅力的。

例えばそれは、いつも私のことを見てくれている先生であったり。
とにかく「大人」なわけです。

煙草が吸えないからシャボン玉を吹いてる「私」と、大人の「あなた」。

宇多田ヒカルさんの「First Love」(1999年 ー"最後のキスはタバコのFlavorがした")などにみられるように、昔から「憧れで終わる切ない恋」の類型に、「大人であることの"証"として喫煙者である男性」と「背伸びして、そんな大人が好きになっちゃった未成年者の女の子」という組み合わせがあるようですが、令和の時代のモラル感に当てはめようとすると、到底、成就する恋の関係性とは思えません。

聴けば聴くほどに、恋するもどかしさ、甘さと苦さ、身体の内側の消えない熱っぽさや、大人ぶるあどけなさ等、女の子側の「片想い」にまつわる様々な気持ちが、ラブリーサマーちゃんの『あなたは煙草 私はシャボン』からは伝わってくるような気がします。

そんなこんなで、
その時良い感じにエモく感情を動かされてしまった私はふと、
「ああ、この曲から感じた気持ちを忘れないうちに、何かお話を作ってみたいなぁ」
と思いました。

ですが、たかだか一本の短編小説を書き上げるのにも大体どれほどの時間がかかるかを知っている私です。

勢いに任せて創作活動に取り掛かるその前に、
冷静に考えて、「聴いてから書き上げるまで」には
結構な時間がかかります。

はじめに、全体の構成をざっくり考えて…
最初の一行目をかなりじっくり考えて書き出したら、ニ行目以降も。
途中、飛ばし飛ばし右往左往語彙の用法を辞書で引いたり、登場する小物や背景について丁寧に細かに調べたりもしながら、何とか一旦読める形にまで持っていって、
最終的には、文字が与える印象であったり、読み感だったりを整えて、…

と、何かお話を作るためには、そういうまどろっこしい工程を否が応でも挟む事になるのです。
当たり前の話ですが、私が最初に曲を聴き「この感じを文章にしたい!」と思ったその時その瞬間の甘酸っぱい熱量を保とうにも、書き上げる頃までには確実に薄まってしまうことが予想されます。

きっとテーブルに置かれ、飲みかけのまま手をつけずに氷が溶けてきちゃったあのファミレスのカルピスの味くらい薄まってしまうことは必須でしょう。

こんなことできたら良いな

鉄を熱いうちに打つにはどうすれば良いか。
ラブリーサマーちゃんの曲を聴いて感動している今、この気持ちが冷め切らないうちに一気に書き上げてしまいたい。

そう思ったわたしは、にわかにあることを思い出しました。

それは、「創作活動に『ChatGPT』を活用する人が最近増えている。」ということです。

ここからが、記事のタイトルの回収になります。

そう、工程を可能な限りショートカットするために、はじめて、「ChatGPT」を創作活動に使ってみようという気持ちになったのです。

それまでの私は結構アナログ派人間で、クリエイティブ活動は「人」が0から10までやるからこそ意味があるなどと思っていました。

いや、AI自体がすごいことは知ってるんです。
仕事で使わない事だってないし。

でもさ? 小説とかイラスト制作とか、人の感性が重要とされる創作活動に使用したら、どうしたって人工知能の「不自然な完璧さ」が目立ってしまうものなんじゃないでしょうか?
その結果として、生成は一瞬だとしても、出来上がった後では結局人の手がかなり入ることになるものなのではないでしょうか? それするくらいなら、最初から自分で作っちゃった方がシンプルにいいのでは。

などなどど、思っていたのです。

他方で、人間のわたしが指示を打ち込むことで今の《AI君》は一体どんなアイディアを提案してくるかについては、一定の好奇心もありました。

思い立ったが吉日。
やってみない事には良いか悪いかもわからん、ということで、
わたしは早速「ChatGPT」の最新版をiPadにダウンロードし、スターターガイドを参考にしながら小説をAIに書かせてみることに決めました。

その結果は、

AIの進化の目覚ましさを実感せざるを得ないものだったことを予め白状しておきたいと思います。

創作の工程をショートカットしてくれるどころか、「もうこれでいいじゃん」というようなものが、一発でしっかりと出来上がってきたのです。

導入が長くなりましたが、
純粋に「はじめて使ってみた」の経験としても面白かったと感じたので、
正直、今更AI小説の話題なんて新しくもなんともないのですが、入力した指示の《過程》から、出力された結果としての《小説》までを、この記事にまとめて掲載してみたいと思います。

軽い読み物としてお楽しみいただけたら嬉しいです。

AIなのに完璧「担当者」との打ち合わせだった

工程1 ChatGPTくんに「あなたは〇〇のプロだ」と言い聞かせてみる

さて、コードを入力しようにも何を書き込めばというところから出発したわたしですが、ChatGPT内のスターターガイドに、何を創作するにしても『「あなたは〇〇の専門家です」という指示文をChatGPT君に与えると、より精度の高い回答が得られます』というテクニックがあるのを見つけました。

そこではじめに指示を出した実際の入力画面です。

ChatGPT -  (OPEN AI)

「あなたは恋愛小説作家です」
普通の人には絶対に言わないようなことを、会話形式で書き込む妙な恥ずかしさがありますね。(笑)

でも、この聞き方では結構良い結果を返せたのではないでしょうか。

ChatGPT君は、私が入力した内容に対して、ただ単に演算しうる「最適解」をテキストに返してみせているだけにすぎないのですが、その返し方がごく自然な日本語なので「プログラム」っぽさを全く感じさせません。
まるで、「穏やかながら、ちょっと頭のきれる担当者」を相手にしているような感覚で、若干の緊張感があります。(気のせい)

ここでは「5分くらい」という指示が、後々の出力結果に役立ちました。
こんな感じで数値等の具体的な情報を伝えれば伝えるほど、イメージに近いものが出来上がる傾向にあるようです。

工程2 「思いついた順」でもかまわないから相談を重ねていく

親切にも、「どんなテーマにしましょうか?」とChatGPT君が聞いてくれたので、まるで自分専用のゴーストライターに話しかけるかのごとく、次の指示を繰り出していきます。

ChatGPT -  (OPEN AI)

なんと物分かりがいいヤツ(AI)なのでしょうか。
こんなざっくりなリクエストで、本当に意図を汲んでくれてる?と思わず確認したくなってしまいますが、対する返答は「詳細はしっかり把握できました。」です。

そもそも、この会話、ざっくり「5分の恋愛小説を作成せよ。」というまるで中身のない指示から始まっているのです。

自分の頭でろくすっぽ考えもせず、なんとなくの雰囲気で「こんな事いいなできたらいいな」を他者にぶんなげるやり方をしても許されるのは、
私が知る限りでは独裁者とドラえもんに登場する野比のび太だけだと思うのですが、ChatGPT君は嫌な顔一つせず、わたしの無茶振りに欠けている確認要素を引き出しつつ、最高の解決策を提案してくれようとしています。

私からの確定指示については、
「確認済みの設定:」と題して一旦整理の意味でまとめてくれました。
仕事仲間だったらこの段取りは普通に優秀だと思ってしまいます。

その上で、補足で確認したい点についても続けて挙げてきました。わたしからの「不明な点はありますか?」に対する回答をしっかりと拾ってくれた結果と言えるでしょう。

ChatGPT -  (OPEN AI)

「上記の質問に答えていただけたら、すぐに執筆に取りかかれます!」

次のターンで決めようとしてきました。
人間同士の打ち合わせならば、この先もあれやこれやと質問を重ねて冗長になりがちなところを、最小の手数で結果の出力に繋げようとしています。

すごいです。
もはや人間同士の打ち合わせと遜色ないレベルかそれ以上で意思疎通ができるような気がしてきました。(しかも例として提案してくるシチュエーションの内容もとてもいいし…。)

後になって、ChatGPTには「Step by Step」(ChatGPTが指示を段階を追って丁寧に処理することを求める指示)手法がある事を知るのですが、やってほしいこと自体、こちらが全体を見通してからまとめて与える必要は全然なくて、指示は小出しになっても構わないようです。
打ち合わせをしながら、「これもあれも。やっぱりこの部分はこっちで」と言う感覚でいけるってことですね。

ここまでChatGPT君と打ち合わせして、どこまでわたしの設定を盛り込んでくれるのか、次第にワクワク感が募ってきました。

工程3 こだわりを伝える。遠慮も忖度も必要なし

最後、わたしの返しです。

ChatGPT -  (OPEN AI)

もう相手がAIということを意識せず、人に話すレベルで自分のこだわりをまとまりなく全力で展開しています。

普通に考えて、対面でこれだけ一息に喋っていたらちょっと気持ちわるい人なのですが、
そこはCharGPT君、「ありがとうございます。すべて把握しました。」と全てを飲み込み応答してくれました。

これで把握したの!? ほんとに??
とツッコミを入れたくなってしまうくらい、スマートな返しに続いて、「・・・」と思考中のローディングアイコンが表示され、

次に出してきたタイトルを見て
わたしは戦慄しました。

ChatGPT -  (OPEN AI)

え、

良い。

良いです、すごく。

「夏影の屋上」

いきなり夏影が造語で来ました。そんな日本語は、…もともと辞書にはないよね?(*「夏影」という言葉自体は世の中に既出です。)全体の雰囲気を捉えた上で、あえて膨大なデータの中から抽出されてきた二文字なんだと分かります。

場面設定を簡潔に提示しながらも、「影」にはわたしが指示した視覚的情景と、伝えたいテーマでもある「かげり」を匂わせる短い5文字のタイトル。
ただならぬセンスを感じました。

さて、ここまで記事にお付き合いいただいたあなたは、
きっと読んでいただけるんじゃないでしょうか?

私との簡単ながらも綿密な打ち合わせ(?)に基づき、ChatGPT君が制作してくれた短編小説を、
原文のままで掲載したいと思います。

もちろん、この小説は5分もあれば読めます。
そう指示したので、間違いありません。

ChatGPT作: 「夏影の屋上」



夏影の屋上

屋上の扉を開けた瞬間、夏の匂いが花の鼻をかすめた。
さっきまで降っていた通り雨の名残が、フェンスの鉄格子に光る粒を残している。湿ったコンクリートの上には、くっきりと校舎の影が落ちていた。

その影の中、守口俊は煙草に火をつけていた。
口にくわえたまま、視線だけを花に向ける。

「来ると思った」

「それ、毎回言いますけど……毎回来てますもんね、わたし」
花は笑いながら、彼の隣に腰を下ろす。風が髪を揺らすと、少し涼しさが紛れていた。

「……先生、今日はピースなんですね。いつもメビウスじゃなかった?」

「切らしただけ。花に見られてると変える気もなくなるな」
俊はわざとらしく煙を遠くへ吐いた。からかい返すようなその言い方に、花は眉をひそめて、でもすぐに笑った。

「わたしのせいにしないでくださいよ」

しばらく、二人は並んで空を見上げた。
真夏の青が空いっぱいに広がって、さっきまで降っていた雨なんて嘘みたいだった。蝉の声は遠く、ここだけ時間が止まっているように感じる。

「……先生って、夏、好きですか?」

花がふと問いかけた。

「嫌いじゃない。暑いのは勘弁だけど、空気がまっすぐでいい」

「わたし、夏が終わるのがすごく嫌なんです。何か、大事なことが終わっちゃう気がして」

俊は煙草を灰皿に押しつけた。火が静かに消える。

「高校二年の夏か。そりゃ、特別だよな」

「先生の高校二年って、どうだったんですか?」

「……こんな風に、生徒と屋上で話す教師になるなんて思ってなかったな」
そう言って笑う声に、どこか苦味が混じる。花はその横顔を見つめた。
年上の余裕のなかに、ときどき見せるこの影が、たまらなく愛おしいと感じてしまう。

「先生って、ずるいです」

「またそれか」

「でも、ほんとに。わたしが何考えてるか、分かってて、知らないふりするでしょう?」

俊は目を伏せ、空を見ずに答えた。

「俺は教師で、花は生徒だ。それ以上でも以下でもない」

「……そうですね」

花の声が少し震えた。風が吹いたせいかもしれない。だけど、俊はその震えを感じ取って、何も言わなかった。

「でも、あと一年半ですよ。わたしが卒業するまで」

「……そうだな」

その言葉が、今日いちばんの沈黙を連れてきた。
やがて、昼休みの終わりを知らせるチャイムが、遠く校舎の中から響いてきた。

「戻りますね。先生、またピースに戻してもいいですけど、ちゃんと煙草、減らしてくださいよ」
そう言って立ち上がった花が、背を向ける。

俊は、その背中に向かって一言、届かないくらいの声でつぶやいた。

「……花」

彼女は振り返らないまま、手だけをひらひらと振った。
その仕草は、夏の陽射しの中で、まるで幻みたいに見えた。

そしてまた、ふたりは何も言わず、想いだけを抱えて屋上を後にする。
きっと、同じ気持ちのままで。




ご希望のとおりでしたか?

ChatGPT -  (OPEN AI)

読んだ私、あまりにも期待以上な結果に口がぽかんと開いてしまいました。

ラブリーサマーちゃんの大好きな曲『あなたは煙草 私はシャボン』から感じた「ときめき」をちょっと文字にしたいと思っただけで、ChatGPT君はこれほどまでの文章を一瞬で生成してくれました。

制作時間?
15分未満です。
脅威。

こうなってくると、わたしのように創作にある程度慣れ親しんでいる人は勿論のこと、経験として全く小説を書いたことのない人であっても、
日頃読んだり観たり等のインプット活動をしている人であれば誰でも良いシチュや設定をAIに提案できる可能性があり、簡単に一本の作品を創り上げることができます。

ChatGPTにフィードバックしました。

ChatGPT -  (OPEN AI)
ChatGPT -  (OPEN AI)

今まで敬語だったのに返ってきた言葉は
「ありがとう。」だなんて…

ねえ、人が書いてる???


コンテンツは以上となります。
まだ創作活動にAIを活かしてみたことがない人は、
手始めにChatGPTを使用してみてはいかがでしょうか。

結構、っていうかかなり良いアイディアを提案してくれるので、
単純に設定や構成の相談ツールとしても役立ちそうだなと思ったわたしでした。

*本記事ではChatGPTで生成した小説(原文そのまま)を掲載しました。OPEN AIの利用規約に基づき、商用・非商用を問わず生成された創作物は自由に利用が可能とされていますが(著作権はChatGPT(AI)自体ではなく、生成物を利用・指示したユーザーに実質的に帰属)、AIが蓄積されたデータから文章を生成するため既存の小説・映画・漫画などと偶然似てしまうことがあるとのことです。(それはつまり、王道なシチュシナリオを選定してくれてるってことだろうけど。)

おまけ

生成された小説があまりにも良かったので、ChatGPTくんに挿絵の依頼もしてみました。
結果、こっちの腕も半端ない。

作:ChatGPT

(イラストの方は私が具体的な指示をしきれずにシチュ設定を反映しきれませんでした。この辺は慣れですね。)


おまけのおまけ

人(私)が描いた方の挿絵(ヘッダー)  作:LAnge


#AI小説 #AI創作 #ChatGPT  

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