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レコード棚を総浚い #52:『Carly Simon / No Secrets』

ミック・ジャガーも魅了された名盤|カーリー・サイモン『ノー・シークレッツ』の奔放な音楽世界と豪華セッションの裏側

1970年代のシンガーソングライター・ブームの中で、ひときわ眩い知性と奔放な魅力を放った女性アーティストがカーリー・サイモンである。名門サイモン&シュスターの創業者一族という裕福な家庭に育ちながらも、彼女の紡ぐ言葉とメロディは常に人間らしく、生々しい感情に満ちていた。同じ時代を駆けたキャロル・キングが、緻密に計算された親しみやすいサウンドで聴き手を包み込んだのに対し、カーリーの音楽はより大胆で自由、そしてドラマチックである。

そんな彼女のキャリアにおいて、最大の商業的・芸術的成功を収めたのが、1972年にリリースされた3作目のアルバム『ノー・シークレッツ』である。当時、時代の寵児であったジェイムス・テイラーとの結婚直後という私生活の充実ぶりも反映された本作は、全米アルバムチャートで5週連続1位を記録する大ヒットとなった。

カーリー・サイモン最大のヒット作『ノー・シークレッツ』の魅力

本作の最大の魅力は、名プロデューサーのリチャード・ペリーが手掛けた、極めて贅沢で濃密なサウンドプロダクションにある。

アルバム全体を貫くのは、「フォーク・ロック」の枠に収まらない、超一流のミュージシャンたちが火花を散らすセッションの熱量である。

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