7インチ盤専門店雑記1108「You Belong To Me」
カーリー・サイモンとマイケル・マクドナルドの共作となる「You Belong To Me」ですが、これはもう名曲もいいところですね。マイケル・マクドナルドの作品の中でもTop3 に入れてしまいます。1977年8月にリリースされたドゥービー・ブラザーズの「Livin' On The Fault Line」に収録されておりましたが、そこからはシングル・カットはされておりません。…何でなんですかね?一聴すれば名曲であることは知れるでしょうにね。ドゥービーの雰囲気ではないということですかね?まあ、それでも、ドゥービー・ブラザーズの「フェアウェル・ツアー」のライヴ盤からシングル・カットされているんですよね。なんだか未練がましい気もしますけどね。

この曲に関しては、私個人的には、カーリー・サイモンのテイクの方に軍配を上げます。バックがスタッフの面々ということで、その辺の音が好きな方には堪らない録音です。もちろんマイケル・マクドナルドのヴォーカルも悪くはないのですが、この曲に関しては、カーリー・サイモンの低音成分が豊富な声の方がお似合いという気がします。アリフ・マーディンのプロデュースも素晴らしいというか、よくぞここまでのテイクに仕上げたなと思います。
勿論演奏はスタッフの連中ですから、悪かろうはずもありません。中でもゴードン・エドワーズのベースが大好きなんです。これに関しては、LPでもそれなりに聴けますが、やはり7インチ・シングルが圧巻です。それもアメリカ盤が凄いんです。国内盤も端正な鳴りで、情報量の多さが感じられ、素晴らしいと思います。でもアメリカ盤を聴くとぶっ飛びます。物凄い低音です。何かの間違いではと思いたくなるほどの低音が鳴り響きます。1990年代以降のDJミックスのようなブーミーな鳴りではなく、気持ちよく図太いベースが楽しめるんです。
良音盤を探しているような聴き方をしていると、どうしてもベースに意識を持って行かれます。どれだけ引き締まった音でベースが聴き取れるか、というところが、どうも自分の良音というものの核にあるようです。クリアな高音というのもあるにはあるのですが、70年代の音源でも多くが自分の基準を満たしてしまいますし、80年代の音源はもうみんな素晴らしいわけです。高音の鳴りの良さで選んでいると、キリがないということになります。
もう一つはヴォーカルの鳴りでしょうが、カーリー・サイモンなどはどの曲も艶のある声でいい感じですからねぇ。イベントで鳴らしたりする場合、どの曲でもご満足いただける気はしますが、「You Belong To Me」あたりは曲の良さと相まって、ヴォーカルがゾクゾクするリアリティで鳴りますから、もう文句無しです。ただ、JBLのS-143というウチのスピーカーのクセでしょうが、ある程度ボリュームを上げないと、ノイズが噛んだような鳴りになりますから、どうしても爆音になってしまいます。…爆音で聴く「You Belong To Me」…凄そうですね。
先日、ウチでジンジャー・ラム・カレーを食べてから、しかめっ面してレコ掘りをしていた白人さんがおりまして、ランチタイムだったんですけど、ちょいとボリュームを上げてこの曲をかけてみたんです。そうしたところ、イントロが終わってヴォーカルが始まったあたりで、こちらに視線をよこして、ニコニコ顔になりましてね。…親指を立ててご挨拶となりました。音楽好き同士は会話も要らないかという瞬間でしたね。
