プロダクトマネージャーは総合職です
前書き
ジョブ型とかメンバーシップ型とか雇用スタイルの話を喋りますが、専門家ではないので間違っているところもあると思います。そこはご容赦を。
週末にプロダクトマネージャーが集まるイベントに参加しました。
そういう場に行くと頻繁に聞かれたり、議論の的になることとしてプロダクトマネージャの仕事って何だろうということがあります。
この記事は改めてそれを考えた時の思想の断片です。
一昔前は気がついたらプロダクトマネージャーでしたという事例も多かったですが、最近は新卒プロダクトマネージャーが増えたりした影響もあるのかこの手の話は多いように思います。
この記事を書くきっかけになった、一連の投稿も貼っておきます。
アメリカの完全にジョブ型の文化で規定されているPdMのやり方を日本でそのまま取り入れてもうまくいかない。日本ではスタートアップでもメンバーシップ型の考えがベースにあるように感じる。個人的にはメンバーシップ型の考え方がPdMの本質には合ってる気がしているのでうまく読み替えていきたい。
— 柳川慶太@BASE BANK (@gimupop) September 28, 2024
PdMなんてカッコつけた名前で呼ぶんじゃない!ただの総合職や!ぐらいに思っている。 #PM座談会
— 柳川慶太@BASE BANK (@gimupop) September 28, 2024
書いてて思ったけど、メンバーシップ型の下地にジョブ型の仕組みを組み込んだ時に出る不具合をPdMと呼ばれる人が吸収することになっている現場は多いのかも。基礎がメンバーシップ型なら専門職でもメンバーシップ型の動きをしないとうまく行かなそう。 #PM座談会
— 柳川慶太@BASE BANK (@gimupop) September 28, 2024
タイトルの意味
タイトルの意味としては、「専門職としてのプロダクトマネージャーは完全なジョブ型の組織でないとあり得ないのではないか」、ということを思いついたところから書きました。
我々はアメリカでできたプロダクトマネージャーという職業の定義に躍らせれているのではないか。
そしてアメリカと日本の違いを挙げる時にメンバーシップ型という言葉とジョブ型という言葉が使えるのではないかと考えました。
メンバーシップ型
日本の会社はメンバーシップ型の組織が大半だと考えます。
いくらジョブディスクリプションを書こうが、専門職を雇おうがメンバーシップ型の考えが根底から消えません。
なぜかというと労働基準法や、そこに関連する解雇規制等に連なる話なので根が深いからです。
また性質上スタートアップほどメンバーシップ型の考え方なのではないかと感じてます。
特に初期のスタートアップにおいては不確実性の高さから、ジョブディスクリプションの範疇外のことをやるしかないことも多い。
ジョブ型
ジョブ型の組織は効率的だが変化に弱いと考えます。
どういうことをするために、どういう人をどれくらい集めて、これくらいの期間でこうすればいいというのが完全に読めないと、完全なジョブ型の組織運営はできないと考えます。特に日本では。
なぜアメリカでジョブ型の考え方でうまく行くかというと、経営者の選択肢に人員整理があるからです。変化するタイミングでは、解雇してまた設計し直す。設計して集めて解雇してを繰り返す形でPDCAを回せる。
メンバーシップ型の会社からジョブ型の会社への変化はあり得るのか
これ実はよくある話なのかなと思っていて、事業のフェーズが進んで「より専門領域の高い人を採用しましょう」みたいな時に起きている変化なのかもしれません。意識的にせよ無意識的にせよジョブ型組織への変化なのかも。ただ寡聞にしてこの変化がうまくいった例は知りませんが。
もちろん「専門性が高いがなにかあった時は専門性を捨てられる人材」もいます。スペシャルですが。
歪み
メンバーシップ型の組織が根幹にある中で、ジョブ型の考え方を中途半端に取り入れた時にどうなるか。大きな歪みをが発生するのではないかという仮説を持っています。
その歪みをプロダクトマネージャーと呼ばれる人や中間マネージャーと呼ばれる人が吸収することなっている現場は多いのかもしれません。
今苦しんでいる人はこのカットで分析してみても良さそう。
専門性が高いがなにかあった時は専門性を捨てられる人材
個人戦略としては、結局のところ「専門性が高いがなにかあった時は専門性を捨てられる人材」を目指す必要があるのかもしれません。難易度高いけど。
ただただ専門性だけに特化すると結構生きにくいのかもしれません。生きにくいというか、覚悟が必要。
スペシャリティは持つべきだけど、それだけでうまくいくのはほんの一握りというのが現状の日本の現実だと考えています。
まとめ
メンバーシップ型の文化や下地があることを受け入れた上で、組織を設計すべきで、ジョブ型の頭になりすぎない方良いのではないか、というのがここまで書いての個人的な結論です。
専門職でもメンバーシップ型の心構えを持つべきだし、求めていくべきだし、報いていくべき。
そうしないと、日本の労働条件に適応した、専門性のあるジェネラリストみたいな矛盾した人材は育たないと考えています。
日本の労働条件においてはリセットが難しいので、完全にジョブ型の考えで組織を作るのはリスクが高く、相当高度な専門性を持った人しか雇用できないという事態になりかねないのではないか。
日本においては完全にジョブ型の考えは。ごく一部の限られた企業の限られたタイミングでしか実現し得ないのではないか。
教育が変わるか労働基準法が変わるかその両方か。
もちろん転職しやすい環境がジョブ型を擬似的に体現する可能性はあると思います。個人的には否定的ですが。
中途半端なジョブ型の考え方やスタンスの取り方は個人の力を結果的に削ぐことになるのではないかという直感があります。
専門職でジョブ型で人生設計したい場合は、業務委託やフリーランスという雇用制度も検討すべきなのかもしれません。
この辺り話は専門家的には、当たり前の話な気がするんだけど、僕の中では点と線がやっと繋がった感覚なので書かせてもらいました。
メンバーシップ型が前提の雇用条件の中でジョブ型の考え方を取り入れていく時にはどこかに皺寄せが発生している可能性があるのかもしれせん。
個人的な話
個人的に目指している組織はメンバーシップ型だがスピードが出る組織で、スタートアップの一番いいタイミングを維持し続けられる組織です。
チームとして成果が出せる範囲でできるだけ細かくチームを分ければいける気はしている。それが難しいのだけれど。
