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誰のためでもない一杯で、私は今日を始めている


その一杯がないと、今日の私は始まらない。
まだ家族が眠っている朝、キッチンに立つのは私ひとり。
静かな時間は、もう動き出しています。


今日はかぜの帽子さんのメンバーシップ「言葉の庭」の2月の執筆企画に初参加させて頂きます✨


いつも優しく包み込んでくれるような優しい場所で日向ぼっこをしているように、言葉を紡いでいける素敵な場所を提供してくださり、ありがとうございます🌱✨

2月のテーマは
「私、〇〇で自分を緩めてます」。


誰のためでもない一杯が、私を私に戻す


朝一杯のコーヒー。
家族は誰も飲めないから、これは私だけのものです。

いつもは、家族のために動いています。
声をかけて、空気を読んで、機嫌を感じ取って。
思春期の男の子がいれば、なおさらです。

でも、このコーヒーだけは違います。
誰のためでもなく、
「自分のためだけ」にいれる一杯。

この時間があるから、
今日も一日、がんばれる。
そう思える自分がいます。


思春期息子と、ちょっと苦い朝


ある朝、コーヒーをいれていると、
「それ苦いの?」と、思春期息子。

「ちょっと飲んでみたい」

「にっがいよ〜。大人の味だから」

「俺、辛いもの好きだし、いけるっしょ」
(普段は「ぼく」なのに、大人ぶるときは「俺」になる笑)

ごくっ。
一瞬、分かりやすく苦い顔。
でもすぐに、

「……まずっ」

そう言いながら、
どこか必死に平気な顔をする息子。

「だから言ったじゃん、大人の味だって」

思わず、心の中でクスッとしてしまいました。

最近の息子は、
出かけるときに私のネックレスをつけてみたり、
ニット帽を被ってみたり。
この前は、まさかの
「サングラス欲しい」と言い出して、
パパに即却下されていました(笑)

どうやら、
大人に強い憧れがあるみたいです。

でも、
あの苦い顔を必死で隠していた横顔を見ると、
まだまだ、急いで大人にならなくていいよ。
そんな言葉が、心の中に浮かびました。



完璧じゃないコーヒー時間が、ちょうどいい


我が家にはコーヒーマシンはありません。
便利だけれど、場所を取るから。

その代わり、電動ミルで豆をひいていれます。
豆をひいた瞬間にふわっと広がる、
コーヒーの香りが大好きです。

正直に言うと、私は味覚音痴。
酸味か、苦味か、そのくらいしか分かりません。
だから、どんな豆でも
「おいしい」と満足してしまいます。

でも、それでいい。
分からなくても、詳しくなくても、
ちゃんと心は満たされるんです。

たまに夫が早起きした日は、
私のためにコーヒーをいれてくれます。
それがまた、静かにうれしい時間。



ママでも妻でもないわたしの特別な時間


朝一杯のコーヒーは、
ママでも妻でもなく、
ひとりの人間に戻るための時間です。

家族のためにがんばる人ほど、
自分のためだけの一杯を、
大切にしていい。

このコーヒータイムで、
今日も私は、そっと自分を緩めています。

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