反抗期がなかった私が、息子の反抗期に戸惑う理由
※はじめにお伝えしておくと、
今日は少し重たい話になります。
反抗期、家族、過去の記憶。
読んでいるうちに、
自分の経験と重なる方もいるかもしれません。
これは誰かを責めるための文章ではありません。
ただ、書かずにはいられなかった気持ちを、
そのまま置いています。
しんどくなったら、
そっと閉じても大丈夫です。
反抗期がなかった親は、
子どもの反抗期に耐えられるのだろうか。
最近、よく考える。
私は、反抗期がなかった。
少なくとも、
「反抗期」と呼ばれるようなものは、
自分の記憶にはない。
でもそれは、
穏やかだったからではない。
私には兄がいる。
兄の反抗期を、私はすぐそばで見てきた。
今となっては穏やかな兄だけれど、
あの頃の暴れようは、すさまじかった。
母を殴り、
壁に穴を開け、
家にこもり、
家族は、めちゃくちゃになった。
母は泣いていた。
困っていた。
悩んでいた。
私はただ、
傍観者として、それを見ているだけだった。
兄は、小学生の頃に父を亡くしている。
私はまだ3歳で、
父が亡くなったという現実を、
きちんと理解できていなかった。
だから、
兄が抱えていた寂しさや痛みを、
その当時、私は分かっていなかった。
でも今なら、少しだけ想像できる。
いつもそばにいた大好きな存在が、
ある日突然、いなくなってしまうこと。
その寂しさや失望感は、
きっと、言葉では表せないほどのものだっただろう。
兄の反抗期が、
その寂しさから来たものなのかは、分からない。
片親になった母を、
長男として守らなければいけない責任感。
思うようにいかない現実への絶望感。
思春期まっただ中で、
兄の中には、
いろいろな感情が入り混じっていたのだと思う。
それが「反抗」という形で
表に出ただけなのかもしれない。
だからといって、
反抗期を肯定したいわけではない。
家族は壊れかけていた。
そんな中で、
私は「いい子」を演じるようになった。
これ以上、
母を困らせてはいけない。
私が我慢していれば大丈夫。
私が笑っていれば、母は少し楽になる。
どうしたら、母は笑ってくれるだろう。
そんなことばかり考えていた。
今思えば、
私に反抗期がなかったのは、
反抗する余地が、
なかったのだと思う。
私は兄にはならない。
兄の姿を、反面教師にしていた。
感情をぶつけるより、
飲み込むほうが、
家が保たれると知っていた。
だから今、
自分の子どもが反抗的な態度を見せると、
とても敏感になる。
寂しいのかな。
苦しいのかな。
話を聞いてあげなきゃ。
兄には父親がいなかった。
でも、息子には父親がいる。
そこは、兄と息子の大きな違い。
それでも、
母親としてできることは、
ちゃんとしてあげたいと思ってしまう。
反抗期がなかった親は、
子どもの反抗期に弱いのかもしれない。
でもそれは、
愛情が足りないからじゃない。
過去に、
家族が壊れかけた記憶を、
体が覚えているから。
もう二度と、
あんな思いをしたくないだけ。
子どもの反抗期は、
今のその子だけの問題じゃない。
親自身の過去や、
抱えてきた役割や、
飲み込んできた感情を、
静かに揺さぶってくる。
それに気づいてから、
私は少しだけ、
自分を責めるのをやめられた。
反抗期がなかった私は、
きっと今も、
「耐える」ことしか知らない。
でも、
耐えるだけじゃなく、
自分の心にも目を向けながら、
子どもと向き合っていきたい。
まだ答えは出ていない。
それでも、
こうして書くことで、
少しずつ整理している。
もし、反抗期がなかったあなたが、
今、子どもの反抗に戸惑っているなら。
それは、
あなたが弱いからじゃない。
ちゃんと、
守ってきた過去があるから。
今日は、
そんなことを思った。
最後に…
反抗期がなかった私には、
分からないことも、
怖くなることも、
きっとこれからもある。
それでも最近、
少しだけ思えるようになった。
子どもの反抗期に向き合うことは、
過去の自分を、
もう一度抱き直す時間なのかもしれない、と。
あの頃、
我慢するしかなかった私に、
「それでもよくやってたよ」と
今の私が声をかけてあげるような時間。
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