バドミントンプレイヤーがケトルベルをやって感じたこと
私は長年バドミントンを続けています。
しかし年齢を重ねるにつれて、以前のような動きができなくなってきました。練習量が減ったこともあり、フットワークや瞬発力、試合後半の体力など、能力の低下を感じるようになりました。
そんな中で、低下した能力を補いながら競技力を維持できるトレーニングはないかと探していたときに出会ったのがケトルベルでした。
実はケトルベル自体はかなり前に購入していました。しかし、見よう見まねで行うには危険そうに思えたため、結局ほとんど使わずに7年ほど放置していました。
転機になったのは講習会への参加です。実際に指導を受けながらケトルベルの技術や考え方に触れたことで、その奥深さとバドミントンとの相性の良さを実感するようになりました。
もちろん私はインストラクターではありませんし、専門的な技術解説をする立場でもありません。今回はあくまでも一人のバドミントンプレイヤーとして、ケトルベルを始めて感じたことを書いてみたいと思います。
なぜバドミントンと相性が良いと感じたのか
結論から言えば、ケトルベルはバドミントン選手にとって非常に有効なトレーニングだと感じています。
その理由の一つが、ケトルベル特有の「バリスティック種目」です。
スイングやスナッチなどの種目では、
力を抜く
一瞬だけ力を入れる
反動を受け止める
再び脱力する
という流れを繰り返します。
これは私の感覚では、バドミントンの動作と非常によく似ています。
バドミントンでは常に全力で力み続けるわけではありません。移動では脱力し、シャトルを打つ瞬間だけ力を発揮し、着地や切り返しでは衝撃を制御します。
ケトルベルのトレーニングは、この「脱力と緊張の切り替え」を繰り返し学習する運動だと感じています。
また、限られた時間でも全身を効率よく鍛えられる点も大きな魅力です。
仕事や家庭の事情で練習時間を十分確保できない社会人プレイヤーにとって、自宅で短時間に行える全身トレーニングというのは非常にありがたい存在です。
バドミントンプレイヤーにおすすめしたい種目
ケトルベルデッドリフト
ケトルベルの基本となる動作であり、多くの種目の土台になります。
実際に学んでみると、スイングやスナッチなどの高度な種目も、デッドリフトの姿勢と動作を発展させたものだと感じました。
また、正しいフォームで行えば腰や膝への負担が少なく、下半身と背中側の筋肉、体幹を効率よく鍛えられます。
バドミントンにおいて重要な、
フットワークの衝撃吸収
着地の安定性
姿勢維持
後方にあおられた時の体幹の粘り
といった土台作りに非常に役立つと感じています。
ケトルベルスイング
もし「一種目だけ選べ」と言われたら、私はスイングを選ぶかもしれません。
それほど万能な種目です。
スイングでは下半身の爆発的な力を使いながら、全身を連動させます。
さらに心肺機能への刺激も大きいため、筋力だけでなく持久力の向上も期待できます。
私自身、スイングを行っていて感じるのは「運動している感覚」の強さです。
単なる筋力トレーニングというより、競技そのものに近い感覚があります。
バドミントンのラリー中に求められる、
瞬間的な加速
急停止
素早い切り返し
力の出し入れ
といった要素との共通点を強く感じています。
バリエーションも豊富で、一般的に知られている両手で行うツーアームスイング、片手で行うワンアームスイング、左右それぞれにケトルベルを持って行うダブルアームスイングがあり、求める用途に応じて切り替えることができます。
また、ケトルベルトレーニング全般に言えますが、少しのスペースがあれば実施できるため、忙しい社会人でも継続しやすいのも魅力です。
ゴブレットスクワット
下半身と体幹を同時に鍛えられる優秀な種目です。
ケトルベルを胸の前で保持して行うため、通常のスクワット以上に姿勢維持が求められます。
その結果、
下半身の強化
体幹の安定性向上
姿勢の改善
を同時に狙うことができます。
バドミントンでは低い姿勢を維持しながら動き続ける場面が多くあります。
ゴブレットスクワットを続けていると、そうした姿勢を支える力が養われるように感じます。
個人的にはデッドリフトと並んで、競技の土台作りに欠かせない種目だと思っています。
ケトルベルヘイロー
最初は珍しい肩のトレーニングと思っていましたが、実際にやってみて印象が大きく変わりました。
ケトルベルを逆さに持って頭の周囲でゆっくり回すシンプルな動作ですが、重量物を持ったことで肩周りや背中の筋肉がよく動きます。
私の場合、バドミントン前のウォームアップとして取り入れてみたところ、スマッシュの振り抜きがいつもよりスムーズに感じられました。
特に脇の下から背中にかけての筋肉が大きく伸びる感覚は、それまで経験したことのないものでした。
高重量で行うよりも、扱いやすい重さで丁寧に動作を行った方が、この種目の良さを感じやすいように思います。
実際に感じている変化
まだ競技人生が劇的に変わるような変化があったわけではありません。
しかし、以前よりも
体が安定する
力を出しやすい
動作の連動感がある
練習不足による衰えを補えている
という感覚があります。
特に社会人になってからは、競技練習そのものの時間を増やすことが難しくなります。
そんな中で、短時間でも全身を効率よく鍛えられるケトルベルは非常に頼もしい存在です。
まとめ
ケトルベルでバドミントンが上手くなるわけではありません。
実際の技術や体の動かし方は、コートで練習するしかないからです。
ですが、限られた時間の中で競技能力を維持し、少しでも向上させたい社会人プレイヤーにとっては、有力な選択肢の一つかと思います。
私自身、もともとは「そんなトレーニングがあるのか」くらいにしか思っていませんでした。
ですが実際に学び、継続してみると、その価値は単なる筋力トレーニングではなく、「動ける身体を作るための技術体系」にあるように感じています。
もしバドミントンのために何か新しいトレーニングを探しているのであれば、一度ケトルベルに触れてみる価値は十分にあると思います。
