どうしても普通分娩がしたかった(VBAC体験記)
「VBAC(ブイバック)」
過去に帝王切開で出産した人が、次の妊娠で経腟分娩(自然分娩)に挑戦すること。
成功率は60〜80%ほど。
ただし、前回の帝王切開の傷が裂けてしまう
「子宮破裂」のリスクがあり、
実施できる医療機関や医師は限られている。
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わたしは最初の子どもを緊急帝王切開で産んだ。
もともとは普通分娩の予定だった。
妊娠中、切迫早産になり入院。
24時間点滴生活が始まった。
これが本当にしんどかった。
ずっとベッド上安静。
動いていいのはトイレだけ。
つまらないし、
しんどいし、
無性にジャンクフード食べたくなるし…笑
突然の入院だったから
出産準備も終わってないし、
不安だし、
点滴の影響で動悸もする。
やっとの事で…
と言っても、
何もしないのが仕事だったから
実際は何もしてないんだけど。笑
やっとの事で37週に入り退院!
「まずは家の掃除でもしよっ‼︎」
と思って少し動いたその日の夜。
破水。
病院へとんぼがえり。笑
このまま産まれるんだろうな。
痛いかなぁ。
大丈夫かなぁ。
かわいいかなぁ。
そんなことを考えながら、
痛みをこらえてベッドにいたんだけど、
一向に子宮口は広がらない。
痛いのに…。
でも、破水はしている。
棒状の器具を入れて広げてみたり、
陣痛促進剤を使ったり。
それでも子宮口は最大8cmのまま。
もともと無痛分娩の予定だったから、
この状態で脊椎麻酔まで入れることに。
「もっと丸まってください。」
見て!
この大きなお腹。
妊婦にそれはなかなか無理な話。
看護師さん、ムリよ。笑
笑い事じゃない雰囲気の中、
無痛分娩の準備は進んでいった。
でも結局、
わたしの子宮口は8cmまでしか開かなかった。
なぜだ…。笑
破水から時間も経過している。
赤ちゃんの心拍も少し弱くなってきている。
先生の判断は
「緊急帝王切開にします。」
その時のわたしは、
もう自然分娩とか、
帝王切開とか、
そんなことはどうでもよかった。
ただ、
赤ちゃんを無事に産みたい。
それだけだった。
思いもよらなかった帝王切開。
陣痛も十分痛かったのに、
これから手術と術後の痛みが待っている。
ふぅ……。
やるしかない。
というか、寝てるしかない。
わたしはそのまま手術台へ。
気付いたら出産は終わっていた。
無痛分娩のために入れていた麻酔のおかげで、
産後の痛みは比較的軽かったと思う。
比較対象がないからわからないけど。笑
もちろん、
無事に生まれてきてくれたことは
とても嬉しかった。
でも心のどこかで思っていた。
普通分娩、経験してみたかったな…。
⸻
そして5年後。
2人目の妊娠がわかった時、
わたしはすぐに思った。
「今度こそ普通分娩で産む!」
家族に話すと、
「危ないからやめた方がいいんじゃない?」
「帝王切開でもいいじゃない。」
と言われた。
かかりつけの産婦人科の先生にも相談した。
先生はVBACの危険性について
丁寧に説明してくれた。
そして、
「うちの病院では対応できません。」
と言った。
でも、
わたしはどうしても普通分娩がしたかった。
⸻
VBACができる主な条件は、
・帝王切開が1回だけであること
・前回が子宮下部横切開であること
・骨盤の大きさに問題がないこと
・前回の出産から十分な期間が空いていること
・逆子や多胎妊娠ではないこと
だった。
逆子かどうかはまだわからなかったけど、
それ以外は全部クリアしていた。
どうしても普通分娩がしたい。
そんなわたしの気持ちを聞いた先生は、
大きな病院を紹介してくれた。
とてもありがたかった。
それからわたしは、
近所の大学病院へ通うことになった。
妊娠経過は順調だった。
ところが34週健診のあと、出血。
さらに微弱陣痛のようなものが
来ている気がした。
気になって病院へ行くと、
「もう陣痛が来ています。」
と言われた。
そのまま入院。
そのまま出産。
今回は驚くほど順調だった。
子宮口もすんなり開いていく。
そして
無事に普通分娩で出産することができた。
VBAC成功‼︎
⸻
いろんな意見があると思う。
実際、リスクもある。
それでも、
わたしが普通分娩を経験したかった理由は
ただひとつ。
「産みの苦しみを知る。」
それだけだった。
最初の出産でも陣痛は経験した。
でも、子宮口は8cm止まり。
最後は帝王切開。
だからずっと思ってた。
最後まで産み切るって、どんな感覚なんだろう。
産みの苦しみとはどんなものなんだろう。
実際に経験してみて思った。
陣痛はやっぱりめちゃくちゃ痛い。
本当に痛い。
でも、お腹を切っていない分、
産後の回復はとても順調だった。
帝王切開と普通分娩は全然違う。
それが実感としてわかった。
個人的な感想を言うなら、
普通分娩の方が楽だった。
もちろん、人によると思うけど。
※ちなみに、
陣痛逃しのおすすめは紐を引っ張る事でした。
時代劇に出てくるイメージそのもの。笑
⸻
VBACで最も注意しなければいけないリスクは「子宮破裂」。
陣痛によって前回の帝王切開の傷口が
裂けてしまう危険があり、母子ともに
命に関わる緊急事態になる可能性がある。
だからこそ、
緊急帝王切開ができる体制、
輸血ができる体制、
新生児集中治療室、
小児科医や麻酔科医。
そういった環境が整った病院でしか行われない。
わたしが出産した大学病院には、
そのすべてがそろっていた。
だからこそ、この経験をさせてもらえた。
もちろん誰にでも勧められるものではない。
選択は人それぞれ。
でも、
「普通分娩を経験したい。」
というわたしの気持ちを、
先生たちは頭ごなしに否定しなかった。
安全を第一に考えながら、
できる方法を探してくれた。
母子ともに無事に出産できたこと。
そして貴重な経験をさせてもらえたこと。
すべてに感謝です‼︎
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