伊予灘剛腕物語第52話『第一次マダイ邀撃作戦』
2025年4月初頭。
剛腕久々の釣りです。苦手な春とあって、敢えて釣行を減らそうとは考えていましたが、少し減らしすぎました。
(加減ができない男で草)
剛腕自身、花粉症なども無く、嫌いなわけではないのですが、何せ釣れない。非常に相性が悪い季節です。
海水温も安定しない季節ですから、タイミングの悪い男で定評のある剛腕はことごとくタイミングを外しており、低活性のシチュエーションに直撃しています。
釣りをしていない期間は、投げ釣りの仕掛けを製作したり、ウキやルアーを自作したり、高校時代からの旧友と会ったりしていました。
(剛腕って友達おったんやね〜鼻( ˙σー˙ )ホジホジ)
今回のメインターゲットはマダイです。
魚の王様と呼ばれ、愛媛県では県魚に指定されています。
海水温もほんの少しずつ上昇してきましたので、まず一つ大きな作戦に打って出てみました。
目指す場所は南予地方です。
釣法はカゴ釣りです。
“投げ師たる者、投げ釣りをせんとは何たるものか!”
と、自分でも思いますが、表題にも“第一次”と記している通り、まずはカゴ釣りで狙ってみようという所存であります。
釣れるかは知りません。神のみぞ知るところです。
話は変わりますが、釣行の数日前に父の機嫌が良かったので冗談半分で、
「“むつ”を釣りに行こやー?」と聞いてみました。
父「深海魚じゃないか!船釣りするのか?」
剛腕「そっちの“むつ”ちゃうわ(ニヤニヤ)」
父「はあん!?」
そういうミスリードをしてもらう為に敢えてこういう聞き方をしました。
(性格が悪い男で草)
魚ではクロムツやアカムツなどが居ます。
小型のクロムツなら、南予でのアジング等で時々見かけますが、大きい型のものは深海に生息しているそうです。
剛腕は魚のムツではなく、戦艦の“陸奥”のほうを指して言いました。
「何言ってんの?こいつアホなの?」
と、皆様こう思いましたよね。
そうです!剛腕はアホです。
戦艦なんか釣り上げれるわけありませんし、掛かったとしてもただの根掛かりです。
父はしばらく悩み、「柱島かー!」と答えました。
ご名答!
1921年に竣工された戦艦陸奥は、長門型戦艦の二番艦です。大東亜戦争真っ只中の1943年6月に、山口県柱島沖の柱島泊地で原因不明の大爆発を起こし、沈没しました。
戦後、引き揚げ作業をされたそうですが今なお、船体の一部は海底に沈んでいるそうです。
柱島には陸奥の慰霊碑が建立されています。
いわゆる端的に述べると、柱島に釣りに行こうぜ。と言いました。
しかし、よく調べてみると、柱島を結ぶ船にキャリーカートのような大荷物を持ち込むことができないそうです。
どうしても柱島で釣りをしたいなら、選択肢は渡船しか無さそうです。
では、柱島泊地の近所で、陸奥記念館がある周防大島町屋代島はどうでしょう。
松山からフェリーで行くなら三津浜港から出ている防予フェリーがあります。(伊保田港経由呉港行き)
しかし、車を載せると、往復切符で多少割引されても18000円以上かかります。
ちょっと剛腕には現実的ではありません。
興居島なら5往復。中島ならあと2000円追加すると2往復できます。
(軽で2人釣行の場合)
コスパが劣悪のため断念となりました。
釣行費にコスパを求めるのはナンセンスですが、さすがに厳しいですね。
行った事が無い剛腕未踏の地で釣りをすることはワクワクしますし、スキルアップに繋がる重要な要素ではありますが、軍資金(釣りに使えるお金)が少ないので妥協は必要です。
結局、ただの夢物語になってしまいました。
まあ、本気で行くつもりでは無かったので、調べてみて良い勉強になりました。
夢がありますよね〜。ほんの85年前はその柱島泊地に戦艦がズラッと並んでいたんですもんね〜。
生で見てみたかったなあ〜。
戦争を支持するつもりはありませんが、兵器に罪は無いと思っています。
この先、金輪際、大砲を備えた“戦艦”は産まれないでしょう。
今や主力は航空機とミサイルです。大砲を撃ち合う海戦は時代遅れですから。
前の大戦ですら、戦艦が空母を輪形陣で護衛していたぐらい重宝されていたのは空母でした。
仮にミサイル射出機をいっぱい備えた艦を戦艦と呼称するならそれはそれで別の戦艦でしょう。
(退役少し前のアイオワ級が近代改修後にミサイル戦艦と呼ばれていたような、いないような……)
では、話を戻しまして。
現着は午前3時半頃。
せっかく南予まで来ましたので、夜が明けるまでサビキ釣りでアジを狙います。
電気ウキ付けてタナは竿2本ちょい。(約6〜7ヒロ)
父と母が一生懸命ジャミ(赤アミ)を撒きますが、アタリは一切ありません。
ここ最近、海水温は15℃を超えていましたが、数日前の冷え込みで釣行当日は14℃。
ダメやん。
行く前から、釣れんかも?とは思っていましたが、もう予定は変えれません。乗りかかった船には乗るしかありません。
酔うので船釣りはしませんけど。
♪違う 違う そうじゃ、そうじゃな〜い♪
これは厳しい釣りになるなあー。と、2人の釣りを眺める剛腕。
剛腕は時が来るまで待機しています。
1時間足らずで母が寒さの為、リタイア。
車に戻り、暖を取ります。夜が明けたら帰って来るそうです。
このタイミングで剛腕が始動します。
手に持ったのはエギングタックル。
春イカ狙いです。
父がサビキ釣りをしている場所から少し離れて、エギング開始。
先発エギはエギ王Kボルカノロック。
実は待機中に情報収集をしていました。
サビキ釣りをしている方向では分かりづらかったのですが、海面に夜光虫が多く居ました。
海面に刺激が入るとモアモアと光ります。
剛腕の経験上、これではグローカラーが使えません。
夜光虫が多い状況でグローカラーを使用して釣れた試しがありません。
(釣れるかも知れんけど)
これらゆえに、エギの下地カラーを赤にしてみました。
立ち位置に対して左から横風を受ける格好になりました。他の釣り人が居ないことを確認し、左斜め方向にキャスト。
なんやかんや2025年初エギングです。
着底まで25カウントぐらいでした。
普段、着底させるのが苦手なのでカウントを決めたら、それ以上沈めないことが多いのですが、ここは着底に気付くのが遅れてもいいのでエギを丁寧に沈めてみます。
あまり根掛かりが少ないフィールドというのもあります。
1キャスト体感10分ぐらいかけて攻めます。
ボトムをネチネチネチネチやります。
ボトムロングステイとかやっちゃったりして。
扇状に順番にキャストして探っていきます。
風が止んだ瞬間を狙って立ち位置の右手側にキャストしてみました。
しかし剛腕の読みが甘く、投げた瞬間少し強めの風が吹き、見事なまでにPEが持っていかれてRを描きました。
潮流はほぼ無いので、剛腕とエギの間のPEが風下に膨らんでいるだけです。
もし、隣に釣り人が居れば大迷惑極まりないですが、広い釣り場を独占状態なので、図々しくそのままやらせていただきます。
こんなにPEを無駄に出していますので、剛腕のスキルでは当然、着底が分かりません。
いつもより長めにカウントした後、誘いを始めます。
剛腕の脳内ではボトムをネチネチ攻めているつもりです。現実は知りません。
(浮いてるかもね)
数回シャクってフォールを繰り返し、時々のテンションフォールでエギを沈めていると、竿先がグゥーーーと押さえ込まれます。
あっ、抱いたわ。
バシッとアワセを入れると、
ドラグを引き出しながらジェット噴射でグイーングイーンと走ります。
剛腕「おっけー来たよ!」
とりあえずコレを言っとかないとエギングが始まりません(?)
さすがに「行け行け行け行け!」とは言いません。
早く寄ってきて欲しいぐらいです。
しかし、何か違和感。
上手く言語化できませんが、走りが重いというか、鈍臭いというか。
大きい型になると動きも大きくなりますから鈍く感じるのでしょう。
(知らんけど)
あまり大きいイカを釣ったことがありませんので経験不足です。
そして、程なくして海面に浮上しました。
ブシュオ!ブシュオ!言うとりますわ。
手持ちのギャフで取り込みを試みますが、届きません。
地面に這いつくばり、思い切り腕を伸ばしてようやくイカに触れるぐらい。
なかなか掛からず、悪戦苦闘し両足をバタバタ。
通りかかった釣り人の方に玉網貸しましょうか?と尋ねられましたが、その瞬間にギャフが刺さりました。
解決しましたのでお礼だけお伝えしました。

違和感の正体はコヤツでした。
まあ、イっカ。
そりゃボトムをネチネチやったらコウイカ釣れますわ。って感じですね。
あ、間違えた。モンゴウイカか。ややこしいな。
帰宅後、簡易秤で計測すると1.5kgを振り切って計測不能になりましたので約1500gということで。
さて、今度こそアオリイカ!と、想いをエギに乗せてキャスト。
空は薄明るくなってきています。
ちなみにエギはエギ王K クラクラウッディ
にチェンジしています。
立ち位置に対して正面へキャストし、ボトムまで沈めます。何度かシャクってはフォールを繰り返し、合間にテンションフォールを入れます。
モゾモゾモゾモゾ〜
間髪入れずバシーッと鬼アワセ!
薄紫色の早朝の空に、曲がったカリスタ86Mが映えます。綺麗な弧を描き、ジェット噴射に耐えながらリフトアップしてきます。
さっきより重いか?と思いましたが、引きは一緒。
また、コウイカか…あ、間違えた。モンゴウイカか。
海面に浮かせてヘッドライトを当てると、やはりさっきと同じ位のモンゴウイカ。
コチラは取り込みにアタフタしているとフックアウトして逃げていきました。
海面リリースです。ドヤッ!
(普通にバラしただけで草)
まあ、1杯(クーラーに)居るから十分ですよ。
アタリ取ってアワセ入れることができたので満足です。
モンゴウイカでしたけども。
これにてエギングは終了。父の元へ戻ります。
1杯バラした。と報告したところ、めちゃくちゃ怒られました。
そんなに怒ること?バラシに厳し過ぎるんですけど。
父にとってバラシは大罪みたいなので、これからは黙っておこうと思います。
♪こんな失敗はちっちゃいかぁ〜♪
剛腕「ええやん、1杯おるけん」
父「そんなに釣ったんか!?」
剛腕「いや、1杯」
イントネーションの問題でしょうか。
言葉のアヤでしょうか。話が通じていませんでした。
いっぱいは釣っていません。いっぱい釣りました。
父はサビキ釣りを諦めて、カゴ釣りの準備をしていました。
父「アジなんか1匹も居らんぞー」
剛腕「おかしいなあ〜。もう産卵入ったんかな〜」
と、徐ろに母の竿を借りてサビキを投入する剛腕。
すると、すぐにウキがズコーン。
20cm級のアジが釣れました。
剛腕「おるやん」
父「おっかしいなあ〜」
セリフが逆転しました。
ここから剛腕は一人爆釣状態。ひっきりなしに釣れます。アジはどれも20cmを超えており、アジフライにちょうど良いサイズ感。
剛腕は魚のフライでアジフライが一番好きです。
剛腕は両目をアジフライにしてアジを釣っていきます。
おっと、よだれが、、、
父もカゴ釣りの支度を一時中止し、サビキ釣り参戦。
お互いタナを合わせて微調整。
そうして、2人で爆釣状態。
車から我々の様子を見ていた母が参戦。
父が竿を譲り、カゴ釣りに集中します。
カゴ釣りが本来のメインでしたが、霞んでしまいました。
マキエはオキアミの生とボイル。
サシエは自作の加工オキアミ(生)です。
加工オキアミを生と呼んでいいのか知らんけど。
タナはしっかり底取りしてハリス分上げて調整。
ベタ底を狙います。
乗っ込みのタイは浮いているらしいですが、どれぐらい浮くか分かりませんし、オキアミ撒いたら拾いに来るやろ!って感じです。
(知らんけど)

とりあえず、ハリスは3号にしました。心もとないですが、切られたら太くします。
掛けること最優先でやってみます。
竿が遠投4号ですのでバランスが悪い気もします。
何とかなるやろ。知らんけど。
一方、サビキ釣りのほうは夜明けから釣れ続いています。結局ジャミが無くなるまで釣れ続きました。
時間にしておよそ1時間半ぐらい。
夜中の釣れない時間帯にもう少しセーブしといたらよかったね。と、反省してサビキ釣りが終了しました。
サイズは20〜25cm。が80匹釣れました。
勢い余って釣り過ぎました。
また、捌くのが大変です。
サビキ釣りを終えて、剛腕は探り釣りでホゴ(カサゴ)を狙い始めました。
エサは冷凍のキビナゴを用意しましたが、自宅に忘れました。ズコーッ!Σ(・ω・ノ)ノ!
K池F磨「エサ忘れてるようじゃ無理か。エサはね、(クーラーに)入れとかないと。」
なので、釣れたアジを捌きまして、切り身にします。
ナイフを持ってきていないのでハサミで捌きます。
1投目からアタリが!
いきなりポンポンポーンと3投で3匹釣れました。
これはめっちゃ釣れるんちゃう?と思いましたが、
自然界はそんな甘くありません。
その後、色々釣り歩きましたがリリースサイズばかりでした。
根が荒いので根掛かりも多発。(想定内)
環境に悪い釣りしてんなー。と罪悪感に苛まれ、納竿。
父がやっているカゴ釣りのほうも集中力が切れたのか、途中からルアーロッドに持ち替え、ジグを振っていました。
このままでは生産性が無いダラダラした時間を過ごしてしまいそうなので、全て納竿して帰ることにしました。
リザルト

ホゴ(カサゴ、ガシラ、アラカブ)
25cmを頭に3尾。

マアジ。20〜25cmを80尾。
うち2尾を切り身エサに使用しました。
モンゴウイカ 約1500g
まあまあ釣れたからいっか。って感じです。
アジフライもいっぱい食べれたし♡
しかし、作戦としては大失敗です。
作戦を練り直す必要があるようです。
