BILLIKENさん #1
収集癖が強めということは自覚はしていますが、僕はコレクターと呼ばれる類の人間ではありません。追いかけているものは何でも持っていないと気が済まないようなことはありません。
そうなのですが、生きていくことに何の役にも立たないものを買ってしまうという癖からは何歳になっても逃げることはできません。
その一つにビリケンさんがあります。大阪の方はお馴染みでしょう。
神様といえば神様ですが、ちょっと得体の知れない妖怪的なキモ可愛さがあって昔から調べていました。
ビリケン(BILLIKEN)は、1908年(明治41年)、アメリカの女性芸術家、フローレンス・プリッツが「夢の中で見た神様」をモデルとし、制作した作品が起源と言われています。その後、アメリカ・シカゴのビリケンカンパニーという会社が、ビリケン像を制作、販売し、幸福・満足のマスコットとして人気を博し、世界中で流行しました。その暖かい笑顔は慈愛・富を表し、手を腰に伸ばして座る姿は自由を祝福する精神を象徴、ふくよかな体と光背には健康と人類永遠の幸福への願いが込められています。当時の大統領、ウィリアム・ハワード・タフトのウィリアムの愛称「ビリー」に小さいを表す接尾語「-ken」を加えたのが名前の由来とされています。
当時、調べて驚いたのはビリケンさん、米国人だったということです。モデルはどうやら日本人のようですが、米国生まれです。運を招く福の神として日本にも1909年(明治42年)に渡来したようです。今でも新世界の通天閣に祀られています。
僕は22歳くらいの頃、どうしても通天閣にいるビリケンさんに会いたくて、恋人と一緒に大阪に足を運びました。そして念願のビリケンさんと対面しました。僕が見た当時は通天閣の2代目ビリケンさんだと思います。(現在は3代目らしい)その時も写真は撮ったと思いますが、四半世紀以上も前の話なので、もはや写真の所在はわかりません。
その後も何度も大阪には足を運んでいますがビリケンさんはそれっきりです。でも、古道具やオークションで見つけて良いなと思った置物を買うようになりました。

台座含めて20cmくらい、重い...
息子がまだ乳幼児だった頃に、大阪に行く機会がありました。僕はお土産に小さなビリケンさんのぬいぐるみを買って帰りました。紐がついていて鞄に下げられるようになっていました。
夜に帰ったので息子はもう眠っていました。僕は、ぬいぐるみを息子の枕元にそっと置きました。
次の朝、息子が寝ている部屋を覗きました。すると息子は起きていました。
布団の上で、ビリケンさんのぬいぐるみの紐をつまんで持ち、顔の前でビリケンさんのぬいぐるみを不思議そうに眺めていました。驚いたのは、その座っている様がまるでビリケンさんのようでした。
「こいつはビリケンさんなのか?」
息子は毛も薄めだったのでリアル・ビリケンさんがそこにはちょこんと座っていたのでした。
最近、ちょっと珍しいものを入手できたのでビリケンさんについて書いてみようと思った次第です。
一昨年も昨年も大阪には足を運んでいるのですが、時間の都合で通天閣には行けずじまい...
でも、不思議なことにビリケンさんは人生の節目に僕の手元にやってくる不思議な神様なのです。
