相手を変えようとするから疲弊する。『7つの習慣』と海に学ぶ「影響の輪」に集中する生存戦略
皆さまのセールスコンサルタント、ごりごりのおちびさんです。
いつもお読みいただきありがとうございます。
明日は「海の日」。
本格的な夏の到来を感じる季節ですね。
週末に海辺へ足を運ぶと、すでに海水浴やサーフィンを楽しむ人たちの姿が多く見られます。
沖で波を待つサーファーたちを見ていると、彼らが大自然という「コントロールできないもの」とどう対峙しているかがよく分かります。
どんなに優れたボードや力があっても、潮の満ち引きや波のうねりに人間が合わせなければ、波に乗ることはできないのです。
自然の前では当たり前に受け入れられるこの事実を、なぜか私たちは「ビジネスの商談」や「プライベートの人間関係」になるとすっかり忘れてしまいます。
他人の心を、自分の力でコントロールできると錯覚してしまうのです。
「関心の輪」をコントロールしようとする悲劇
売れない営業マンや、プライベートで常にパートナーと衝突を繰り返す人は、相手の心を「自分の力でコントロールできる」と錯覚しています。
相手の機嫌が悪く、海風で海面がぐちゃぐちゃに荒れているのに、無理やり正論をぶつけて向かっていこうとする。
あるいは、完全にフラットで波が来ていないのに、「うちの商品はここが優れています!」と必死に波に乗ろうとして、勝手に疲弊していくのです。
この真理を紐解く上で、非常に示唆に富む世界的名著があります。
私はもう少し早く読んでいればと少し後悔もありますが、まだお読みでない方は是非。
本書の中で語られる重要な概念に、「関心の輪」と「影響の輪」があります。
天候や他人の感情、会社の予算など、自分ではどうにもできない事象が「関心の輪」。
対して、自分の思考や行動、準備など、自分で直接コントロールできる事象が「影響の輪」です。
サーフィンで言えば、「波のサイズ」や「風の向き」は完全に関心の輪であり、どれだけ悩んでも変えられません。
しかし、「どのポイントに入るか」「どんな準備をして、どこで波を待つか」は、完全に自分の影響の輪の中にあります。
商談や対人関係で失敗する人は、常に「相手の予算」や「機嫌」という変えられないものに執着し、必死にコントロールしようとして疲弊しているのです。
対等な関係を築く「波待ち」の技術
では、トップセールスや人間関係を円滑に進める人はどうしているのか。
彼らは「波待ち」の達人です。
相手の心理状態を冷静に見極め、今は動くべきではない(波が来ていない)と判断すれば、ただ静かに浮かんで待つ。そして、相手の関心が高まり、こちらに向かってくる「うねり」が起きた瞬間だけを見計らって、的確な提案を差し出す。
「いいモノを作れば売れる」「正しいことを言えば伝わる」という傲慢さを捨て、自分の「影響の輪」にのみ集中する。
相手の心理という自然の波に合わせる知性こそが、最も美しく、結果的に最短で人を動かす生存戦略なのです。
「影響の輪」に集中する具体論
では、実際の現場や日常のコミュニケーションにおいて、「影響の輪」に集中するとはどういうことか。
たとえば、商談でお客様から「今は予算がない」と断られたとき。
売れない営業マンは「分割払いなら」「今だけ値引きします」と、関心の輪を無理やりこじ開けようとします。
しかし、トップセールスは「承知いたしました。また状況が変わりましたらお声がけください」と一旦引き下がり、定期的に相手にとって有益な情報を提供するなど、影響の輪だけに集中します。
やがて相手の予算が確保できたとき、真っ先に選ばれるのは間違いなく後者です。
これは、自身の作品を適正価格で売りたいと願う職人やクリエイターも同じです。 「この技術の凄さを分かってほしい」と必死に語るのではなく、自分の作品の価値が最も際立つ見せ方や空間作りに徹する。
プライベートでも、不機嫌なパートナーを正論で論破しようとするのではなく、まずは自分自身が機嫌良く、心地よい空間を作ることに集中する。
他人の心という「コントロールできない波」を無理に操作しようとするのをやめた瞬間、人間関係の無駄な摩擦は消え去ります。
そして不思議なことに、あなたが自分の「影響の輪」を静かに磨き続けていれば、相手から自然とあなたの波に乗ってくるようになるのです。
「波」は起こすものではなく、乗るもの。
明日の「海の日」、そして週明けからの商談や対人関係において、ぜひこの「波待ち」を思い出してみてください。
ごりごりのおちびさん
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