見出し画像

リセットガレットパーリー|掌編小説

832字

 わたし、久美の愛読するブログでは、ガレットがたびたび登場する。
 クリスマスやお正月、誕生日、お祝いの席でわいわいガレットまつり。手巻き寿司も楽しいが、国産蕎麦粉&炭酸水で仕上げるお手製ガレットだと、とたんにシャレオツ人間を気取れる。
 具材はハムやソーセージ、チーズにほうれん草やリーフレタスなどの葉物野菜。半熟卵やポテトサラダも主役級。ぜいたくして蒸し鶏、スモークサーモン、ローストビーフを並べれば、そこはもう立派なパーリー会場。
 素材のハーモニーだけで充分だが、ドレッシングやみそマヨソースで味変もオツなもの。ふだんはベジタブル恐怖症のお子ちゃまも、彩りにつられてパプリカやキャロットラぺなんかをえらんだりする。
 大人たちはシャンパンや日本酒を合わせ、まっかなお顔で上機嫌。未成年は底なしの胃袋をこれでもかと見せつけ、お惣菜ガレットの塩味、うまみを堪能したのち、あま~いデザートガレットも丸呑みだ。

「小麦粉じゃなくて蕎麦粉だからいくら食べても吸収されない! カロリーゼロ! 正月太りもサヨウナラ」
「それは語弊があるでしょう。食物繊維豊富でお通じにはいいけどね」と真実。
「五平餅? この際だから余ったお餅(余ってないけど)ものせてみるか。あんこやバターも盛り付けてっと。もう一枚は板チョコを砕いてレンチンしたお餅とコラボさせれば、熱でとろ~りフォンダンショコラ風。こりゃとまらんわい!」

 ココアを買ったつもりが無糖のココアパウダーで、がっくりきていた。
「インスタントのあまあまミルクココアにパウダーを足したら、オトナの深みが出るのだ。ツウはココアパウダーを小鍋で火にかけ、練り練りしてココアをつくるんだって~」
 不格好なブラウニーにココアパウダーをまぶせば、あら不思議。ビジュアル最強に大変身。
 もちろんトリュフにも欠かせない魅惑の粉。粒子がこまかいから、乙女の鼻息でかんたんに飛び散るのが玉に瑕だけど。
 はたしてバレンタインまでもつのか、今から心配である。

(おわり)

シャレオツガレパ情報はEijyoさんより

フォンダンショコラ餅情報はgingamomさんより

おふたかた、いつも飯テロをごちそうさまです✨

Eijyoさんの企画に参加いたします

#蕎麦食推進クラブさざれ石 #Eijyoさん #gingamomさん #Tales #小説 #賑やかし帯

いいなと思ったら応援しよう!

藤家 秋 最後までお読みくださり、ありがとうございました。 いただいたチップはインプットのための書籍購入費にあてます。 また来ていただけるよう、更新がんばります。