色彩日記⑩〜白〜
白という色は、とても奥深いものです。
純粋さ、空白、始まり、儚さ、清潔さ、清楚、平和、希望──
白には、さまざまな心理的効果があり、人々の心に強く影響を与えています。
白といえば、まず思い浮かぶのは「結婚式」。
白無垢やウェディングドレスに身を包んだ花嫁の姿は「出発」の象徴でもあります。
また、出産のときに赤ちゃんを包む白い布も、「新しい命の始まり」を優しく表しています。
医療現場でも白は欠かせない色です。
医師が着る白衣、看護師の白い制服──清潔さと安心感を与える一方で、汚れが目立つという実用的な理由もあるのでしょう。最近では、看護師の制服もカラフルになり、白い服は減ってきた印象があります。
私自身、白いブラウスをよく着ます。
白は汚れやすいけれど、気持ちがリラックスし、元気に、そしてポジティブになれる色です。
インテリアでも、白い壁に絵を飾ると空間がパッと明るくなり、とても心地よい効果を感じます。
白い花もまた、可憐で美しいものですね。
絵を描くときも「白」は重要です。
特に目を描くとき、小さな白い点を入れるだけで、生き生きとした輝きが生まれます。
逆に「私は白だ!」と善を訴えるとき、白は事故や事件において「潔白」や「無実」を主張する色にもなります。
白はただ美しいだけでなく、時に強く自己主張する色でもあるのです。
水彩画でも、一般的にはホワイト絵の具をあまり使用しません。
水彩紙そのものを「ホワイト」としてとらえ、塗らずに残した部分こそが光を表現する大切な要素になるのです。
その“余白の白”にこそ、水彩ならではの奥深さが宿っているのかもしれません。
