Diageology 元ディアジオ ジャパン株式会社社員の回顧録㊱
回顧録㊱
皆様こんにちは、元ディアジオ・ジャパン社社員による回顧録の第36回目です。
ディアジオ社としての業績を振り返る22回目になります。1章前の冒頭部分で食品衛生管理責任者が角打ちを経営するのに必要、と書きましたが、私は調理師免許も食品衛生管理責任者も、その資格を持っている本人が調理を行わなければいけない、と思っていたのです。調理師免許は分かりませんが、以前藤沢さいか屋さんでアルバイトをしていた時分、辻堂の配送センターに回されて長いこと仕事をしておりまして、その時には辻堂新町にあった中華 紋次郎さんからお昼の出前を取っていました。その時冒頭のように思っていたものですから、毎日のように配達に来る社長に、社長は配達ばかりで料理を作らなくていいのですか?と伺いましたら、自分は食品衛生管理責任者を持っているから、衛生を管理できる環境下で奥様に指示を出して作る流れを作り、そうすることで誰に作らせてもいいのだ、とのことでした。成程一人でもその資格さえあれば、分かっている責任者がいるということで、調理を任せられるのだと理解しました。
その後の酒問屋で働いていた時も、お昼は遊行寺界隈の新西富にあった孔子庵さんから出前を取っていて、そこも社長が配達をされていましたし、酒問屋小売部時代に、その酒問屋の会社が経営する神奈川県大和市のコンビニに派遣されていた時分、コンビニでは牛乳や乳製品を扱うため、食品衛生管理責任者の資格が必要とのことで、私も取りに行きました。私が資格を持っていさえすれば、誰が牛乳を販売してもOKなのですね。毎年更新でした。また、以前担当しておりました鎌倉の酒販店様がコンビニを経営するとなった時、食品衛生管理責任者の取得が間に合わないとのことで、私が奥様が資格を取られるまで名義を貸していたこともありました。あの資格はひと月ごとに県内の色々な市町村で講習がありますので、住まいの近くで講習を行ってくれないと行くのに面倒なのです。県内色々な市町村持ち回りですので、講習を行う場所が川崎や横須賀、小田原方面ですと回避して、自宅近くの月になるまで待ったものです。何卒今後とも宜しくお願い申し上げます。
ディアジオ社としての出発㉔
172、ケンタッキー州にブレット蒸留所を開設
2017年3月、ディアジオ社は、ケンタッキー州シェルビー郡に1億1,500万ドルを投じたバーボン蒸留所を正式にオープンしました。同蒸留所では、同グループのブレット・バーボンと将来のウイスキー・ブランドが生産されます。Bulleit Distilling Co社は、それぞれ55,000バレルを収容できる4つの樽倉庫を含む300エーカーの土地を拠点としています。蒸留所自体には、Vendome Copper and Brass Works社製の52フィートの蒸留器と、シェルビー郡で最初の産業用ソーラー・アレイがあり、敷地内のすべての移動式機器に電力を供給するのに十分なエネルギーを集めます。
173、ディアジオ社とサゼラック社、ブレット訴訟を和解
2017年3月、サゼラック社は、ディアジオ社との法廷外和解で、フレーバード・ウイスキー・ブランドのドクター・マクギリカディーズ社(Dr. McGillicuddy's)のアイリッシュウイスキーのパッケージを変更することに同意しました。ディアジオ社は同社がブレット・バーボンの商標を侵害したと訴えていました。
2016年、サゼラック社は1989年にシーグラム社から買収しましたカナダとアメリカ合衆国で製造するリキュールのドクター・マクギリカディ・ブランドのフレーバード・ウイスキーとアイリッシュウイスキーを複数発売しました。フレーバード・ウイスキーはアップル、ピーチ、ハニー、ブラックベリーで、アイリッシュウイスキーのフレーバー付きも発売しました。アルコール度数はいずれも60プルーフです。
両当事者が和解に合意したことで、商標権侵害の争いは取り下げられましたが、金銭面の詳細は明らかにされていません。訴訟では、ドクター・マクギリカディーズ社の製品ラインがディアジオ社の非常に人気のあるブレット・ブランドのバーボンとライウイスキーの外観を模倣し、その評判を不当に利用するために再設計されたとされています。
174、ジョニーウォーカーのウイスキーを模倣したとして蒸留所に罰金
2017年5月、報道によりますと、ジャック・トーカー・レッドラベル(Jack Talker Red Level)のウイスキーを生産するウクライナ中部の蒸留所が、ディアジオ社のジョニー・ウォーカー・ブランドに関連する数々の違反行為で罰金を科されたそうです。ウクライナの反独占委員会は、ドニプロにあるシンフェロポリ・ワイン・コニャック工場(Simferopol Wine and Cognac Factory)に2万ポンドの罰金を科しました。
この蒸留所は、ジャック・トーカー・ブルーラベルやジャック・トーカー・ブラックラベルの製品も製造しており、昨年はホワイト・ホープスという商標を登録したと報じられています。これはディアジオ社のホワイト・ホース・ブレンデッド・ウイスキーの模倣品とみられています。同社は今年初め、キャプテン・ジャックの特許を裁判で失ったそうです。ディアジオ社のキャプテン・モルガン・ラムをベースにしたと言われるこのブランドには、ボトルに海賊が描かれていました。シンフェロポリ蒸留所は、ブラック・ジャックという製品も製造しているそうで、これは米国のウイスキー、ジャック・ダニエルの模倣品と言われております。
175、リデンプション・ウイスキー製造会社を訴える
2017年6月、ディアジオ社は、リデンプション・ウイスキー(Redemption whiskey)のデザイン変更をめぐってドイチュ・ファミリー・ワイン&スピリッツ社(Deutsch Family Wine & Spirits)を訴え、ボトルが同社のバーボン・ブランドであるブレットをよく似せるように改良されたと主張しています。ディアジオ社は、同社の権利を侵害し、同社の莫大な信用を悪用しようとする故意かつ意図的な試みに対し、差止命令、侵害製品の破棄、利益、損害賠償、弁護士費用を求めています。それに対し、ドイチュ・ファミリー・ワイン&スピリッツ社の社長、トム・ステファンシ(Tom Steffanci)は、ディアジオ社の訴訟は、当社の受賞歴のあるリデンプション・ウイスキーとブレットを結び付けており、何の根拠もありません、リデンプションは、独自のブランドとして販売されている高品質の製品です、と反論しています。
176、ジョニーウォーカーがウイスキーとジンジャーエールのRTDを発売
2017年8月、ディアジオ社は、ブレンデッド・スコッチウイスキー・ブランドのジョニーウォーカーからウイスキーとジンジャー・エールをミックスしたRTDを発売し、オーストラリアのRTD飲料市場をターゲットにしています。アルコール度数4.6%のジョニー&ジンジャーは、ボトルと缶の両方の形式で提供され、ジョニーウォーカー・レッドラベルと天然ジンジャー・エールを組み合わせています。ジョニーウォーカーは、新しい外観と改良されたコーラを備えたリマスターされたジョニー&コーラRTDシリーズも同時にリリースします。ボトル(345ml)は4本パックで希望小売価格19.99オーストラリア・ドル、缶(375ml)は6本パックで希望小売価格24.99オーストラリア・ドルで販売されます。
177、ティーニニック蒸留所が200周年を迎え、蒸留所見学の貴重な機会をつくりました
2017年8月、通常は一般公開されていないハイランドの蒸留所ティーニニックは、200周年記念の一環として今週末、スコッチウイスキーのファンに入場を許可しました。ロスシャーのアルネスに拠点を置くティーニニックは、地元の地主でマンロー一族の族長であるキャプテン・ヒュー・マンロー(Captain Hugh Munro)によって1817年に設立されました。ティーニニックは、1887年にインバネス北部で初めて電気と電話を導入した蒸留所で、1970年代に需要の増加に対応するために再建されました。
この蒸留所は、スコッチウイスキーの生産体制において、伝統的なマッシュタンではなくマッシュ・フィルターを使用した最初の生産者でもあり、このプロセスを採用しているスコットランドの蒸留所は2か所しかありません(スコットランドのグレンロセスにあるローランド産シングルモルト・スコッチウイスキーとライウイスキーの蒸留所のインチデアニー蒸留所(InchDairnie distillery)がもう一か所で、イアン・パーマーによって、グレンロセスの旧ジョン・ファーガス・アンド・カンパニー製粉所跡地に設立されました。所有者名もジョン・ファーガス&カンパニー(John Fergus & Co)です。最初のシングルモルトは2029年に発売される予定だそうです)。
ディアジオ社は、2013年に2,600万ポンド(3,390万米ドル)を投じて新しい蒸留所を建設し、6 基の新しい銅製ウォッシュ・スチルと6基のスピリット・スチルを導入して、生産能力を2倍の年間1,000万リットルに増やしました。この日を記念して、今年のディアジオ・スペシャル・リリース・シリーズに特別なティーニニックのボトルが加わります。それはリフィル・アメリカン・オーク・ホッグス・ヘッドとリフィル・アメリカン・オーク樽の両方で熟成された17年物のウイスキーです。
178、ジョニーウォーカー・トリプルグレーン・アメリカンオーク10年を数量限定で発売
2017年11月、キリンビール社はジョニーウォーカー・ブランドから、新シリーズのブレンダーズ・バッチ・シリーズとして、ジョニーウォーカー・トリプルグレーン・アメリカンオーク10年を11月より数量限定で全国発売します。
ブレンダーズ・バッチ・シリーズは、既成の価値観にとらわれずブレンダーが豊かな経験や個性に基づいて思い描くブレンドを形にした、クラフト感あふれる新シリーズです。ジョニーウォーカーの12名ものブレンダーの個性と豊かな発想、それを実現する約800万樽のストック、卓越したブレンディング技術から創り出されるブレンダーズ・バッチ・シリーズは、ジョニーウォーカーならではのシリーズです。
ジョニーウォーカー・トリプルグレーン・アメリカンオーク10年は、ブレンダーズ・バッチの一つとして、マスターブレンダーのジム・ビバリッジがケンタッキーでウイスキーのブレンドに携わった経験と女性ブレンダーのエマ・ウォーカー(Emma Walker:次期マスター・ブレンダー。ウォーカー家とは関係ないそうです。)がアメリカで得た知見を基に、アメリカン・オークで熟成した原酒を用いてブレンドした、新しい味わいのジョニーウォーカーです。とうもろこし、小麦、大麦の3種類のグレーンとアメリカンオークで10年以上熟成した原酒を使用することで、バニラ香とクリーミーな甘みが楽しめます。モルトウイスキーには、カーデュ、モートラックを、グレーンウイスキーにポートダンダスなどを使用しています。
このジョニーウォーカーは好きな味のタイプでした。横浜西口のbar little braverのオーナーにはたくさん購入していただきました。最後の最後の在庫がなくなるまで購入していただきました。その節は大変ありがとうございました。
その後日本では2018年5月にブレンダーズ・バッチ・シリーズ第2弾として、ジョニーウォーカー・ワイン・カスク・ブレンドを、第3弾として2020年10月にジョニーウォーカー・レッド・ライ・フィニッシュをともに数量限定で全国発売しました。
ジョニーウォーカー・ワイン・カスク・ブレンドは、極めてフルーティーなスコッチと評され、生き生きとしたフレッシュベリーと甘いトフィーの風味が感じられると評され、ウイスキーのみならず食べ物やワインにも造詣が深いブレンダーのエイミー・ギブソン(Aimée Gibson)が、ワインのように、食事、特にデザートとのマリアージュを楽しめる新しいスコッチウイスキーを目指しブレンドした、新しい味わいのジョニーウォーカーです。特に、これまでウイスキーは自分には合わないと思っていた方にも楽しんでいただけるブレンドを目指したそうです。モルトにはディアジオ社の最先端技術を集結した蒸溜所ローズアイルで蒸溜した貴重な原酒やクライヌリッシュの原酒を、グレーンにはスコットランド最大のグレーンウイスキー蒸溜所キャメロンブリッジで蒸溜した原酒などをブレンドしました。
ジョニーウォーカー・レッド・ライ・フィニッシュは、ジョニーウォーカーがアメリカンウイスキーにインスピレーションを受けてつくった、アメリカンウイスキーを連想させる新しい味わいのスコッチウイスキーです。ライウイスキーはアメリカンウイスキーの一つで、同商品はライ・フィニッシュの言葉通り、熟成の最後にライウイスキー樽で寝かせた原酒をブレンドしています。
レッド・ライ・フィニッシュは、マスターブレンダーのジム・ビバリッジ率いる同ブランドのブレンダー・チームによって開発され、203種類のモルトウイスキーとグレーンウイスキーのサンプルを用いて50回以上の実験を経て、最終的なレシピが完成しました。このブレンドは、ファースト・フィルのバーボン樽で熟成させ、ライ樽でフィニッシュしたモルトウイスキーとグレーンウイスキーのブレンドです。鮮やかでフレッシュなフルーティーさが特徴のシングルモルトのカーデュと、クリーミーでバニラのような風味を持つポートダンダスのグレーンウイスキーの4種類のウイスキーで構成されています。
179、ジョニーウォーカー・ブラックラベル・ディレクターズ・カットを数量限定で発売
2017年10月、キリンビール社はジョニーウォーカー・ブランドからジョニーウォーカー・ブラックラベル・ディレクターズ・カットをアマゾンジャパン合同会社(Amazon.co.jp)で12月より数量限定で発売します(諸事情で販売日がずれたのではなかったかな)。
ジョニーウォーカー・ブラックラベル・ディレクターズ・カットは、2049年の世界を舞台とした映画「ブレードランナー2049」が10月27日より日本で公開されることを受け、時代を越えて長く愛される象徴的なブランドとして登場する近未来的なジョニーウォーカーのボトルをモチーフにして開発されました。
ジョニーウォーカーのマスターブレンダーであるジム・ビバリッジが、「ブレードランナー2049」のストーリー、および監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ(Denis Villeneuve)にインスピレーションを受け、この商品のためだけに30種類のモルトとグレーンウイスキーを特別にブレンドしました。また1982年のオリジナル映画「ブレードランナー」に登場したジョニーウォーカー・ブラックラベルにインスピレーションを得た未来的なボトルに入っています。この新しいウイスキーは、ブレードランナー2049の舞台となる未来の時代をイメージして、アルコール度数49%でボトル詰めされています。
ジョニーウォーカー・ブラックラベル・ディレクターズ・カットは、米国で750mlの希望小売価格89.99ドルで販売されています。在庫がなくなるまで、世界15か国で39,000本の限定生産が販売されます。日本ではアマゾンジャパン社限定販売でしたが、確かに日本でもすぐに売り切れてしまったと思いました。町田のJAZZ BAR HERBIEさんでどこかにないかな、と問い合わせを受けネットで調べましたら十何万かで1本出てると答えましたら、それでは買えないとおっしゃってました。いくらなんでも。
180、ホワイトホース樽詰ハイボールを新発売
2017年6月、キリンビール社は、ブレンデッド・スコッチウイスキー国内販売量No.1(IWSR 2016による)のウイスキーのホワイトホースを使用した飲食店様向けハイボール商品のホワイトホース樽詰ハイボールを6月より全国の飲食店で展開を開始しました。7L樽でアルコール度数8%、キリン・ディスティラリー富士御殿場蒸溜所で製造されます。
近年、飲食店でハイボールの人気がますます高まっており、また、2016年のスコッチウイスキーの市場規模は2014年比で2割増に伸長し、その中でもホワイトホースの販売数量は前年比6割増と好調に推移しています。さらに、飲んでみたいウイスキーのタイプではスコッチウイスキーがトップとなるなど、お客様の支持も拡大しています。当社は今回新たに本格ながらも身近に楽しめるホワイトホースを使用した樽詰ハイボールを発売することで、スコッチウイスキーの魅力を伝えていきます。
キリンビール社でもご多分に洩れず、自社の国産ウイスキーの原酒不足によりコスパの良かった富士山麓 樽熟50°のスタンダード(2005年から同社で販売が開始され、アルコール度数が50度と高く、原酒の甘くてフルーティーな風味をそのまま味わうことができた低価格のウイスキーでした。値段も1,300円前後で50度と、ウイスキー好きの間では秘かに好評の商品だったのです。2016年にはフランスで1万本ほどテスト販売し、すぐに売り切れとなりました。)やブレンデッドの18年(2016年販売開始。ボトルの底の富士山の彫刻が素敵でした。元々は2005年販売開始のシングルモルト43度でしたが、原酒不足のあおりを受け2015年5月をもって販売終了してしまいました。)を終売にしました。その代わりと言っては何ですが、安い居酒屋系にはオーシャン・ラッキーを、その他の飲食店系にはホワイトホースをと、総合酒類販売計画を練り直しました。そのおかげでホワイトホースがスコッチのブレンデッド・ウイスキーの売り上げが日本でNo.1となりました。輸入ウイスキー・ジャンルではもうすぐジム・ビームに追いつくところにいました。
181、ディアジオ・コリア社がウイスキー・ベースのスピリッツ飲料を発売
2017年10月、ディアジオ・コリア社は、12年物のスコッチウイスキーをブレンドしたスピリッツ・ドリンクであるW Signature12の発売により、低アルコール・トレンドに乗り出しました。アルコール度数35%で瓶詰めされたW Signature12は、3人のマスター・ブレンダーによってブレンドされ、スコットランドで少なくとも12年間熟成されたウイスキーが使用されています。この製品は、現地の酒税法ではその他の酒類に分類されますが、欧州スピリッツ・ドリンク規則ではスピリッツ・ドリンクに分類されています。
ディアジオ社はまた、低アルコール度数のトレンドに関する消費者とのコミュニケーションを強化する予定で、同社は、韓国の俳優ヒョンビン(Hyun Bin)をWシグネチャーのモデルとして採用しました。Wシグネチャー12は、2015年のWアイス、2016年11月のWシグネチャー17の発売に続くものです。
ディアジオ・コリア社は、低アルコール度数飲料セグメントでの基盤を拡大するためにポートフォリオを強化しています。ディアジオ・コリア社の低アルコール飲料セグメントにおける市場シェアは、2014年の0%から2015年には20%、2016年には25%、そして2017年上半期には28%へと拡大しています。Wシグネチャー12の価格は450mlボトルで23,660ウォンです。
182、米国でギネス・オープン・ゲート・ブルワリー&バレル・ハウスを立ち上げると発表
2017年2月、ディアジオ社はメリーランド州ヘイルソープにありましたカルバート蒸留所(Calvert distillery)の跡地に新しいギネス・オープン・ゲート・ブルワリー&バレル・ハウス(Guinness Open Gate Brewery & Barrel House)を立ち上げると発表しました。2012年秋、ディアジオ社はこの蒸留所に5,000万ドルを投じてブレンド・パッケージング工場を開設しました。そのわずか3年後、すべてのボトリング事業を閉鎖し、62エーカーもの広大な敷地を構えてギネス醸造所と観光名所をオープンする計画を発表しました。
約2年間にわたる地域住民との会合、建築計画、大西洋を越えた調査、そして大規模な工事を経て、2018年8月にオープンした、このギネス社の260年以上続くアイルランドの醸造経験とアメリカのビールの創造性を融合させたこの地には、実験的な醸造所、タップルーム、ブランドストア、フードトラック、ビアガーデンがあり、ガイド付きツアーとセルフ・ガイド・ツアーも用意されています。
これは、実験的なビールを醸造するギネスの施設としては2番目、そして1954年以来アメリカで最初のギネス醸造所となります。もちろん、ダブリンの定番ビール、特に人気のギネス・ドラフトはすべて樽出しで提供されていますが、メリーランド州で醸造されたギネス・ブロンド、ギネスIPA、ギネス・ミルクスタウト、ギネス・ホワイトエール(Guinness Blonde, Guinness IPA, Guinness Milk Stout and Guinness White Ale:すべて通年樽出し)も提供されています。その他の実験的なビールも年間を通して順次提供されますが、最近提供されたものとしては、ノースジャーマン・ピルスナー、コーヒースタウト、そしてシエラネバダとのコラボレーションによる、キャンプファイア救済基金を支援したレジリエンスIPA(North-German Pilsner, Coffee Stout, the Resilience IPA)、ギネス・アントワープ・スタウト(Guinness Antwerpen Stout: ベルギー向けに初めて醸造したスタウト)をブレット・バーボン樽で熟成したアルコール度数10%のGuinness Stout-Bulleit Barrel-Agedなどがあります。
183、ポートエレンとブローラの蒸留所を復活へ
2017年10月、ディアジオ社は、閉鎖中のポートエレンとブローラの蒸留所の生産を2020年までに再開するため、3,500万ポンド(4,600万米ドル)を投資することを発表しました。両蒸留所は1983年に休止状態となり、以来、モルトウイスキー・ファンの間でカルト的な人気を誇っています。ディアジオ社によると、この投資はスコッチウイスキーの未来に対する力強い自信の表明です。同グループは、両蒸留所の工事が2020年までに完了すると見込んでいます。
アイラ島に拠点を置くポートエレンと、サザーランド島東海岸に拠点を置くブローラは、慎重に管理された生産量で蒸留を行うために復活する予定です。ディアジオ社は可能な限り、元の蒸留所の蒸留方法とスピリッツの特徴を再現することを目指し、ミディアム・ピート風味のウイスキーを生産する予定です。両蒸留所の年間生産能力は80万リットルで、オーバンと並んでディアジオの2つの小規模蒸留所となります。樽詰め、伝統的な倉庫、ビジターセンターの建設が、両蒸留所の計画に含まれています。
ブローラ蒸留所の作業には、既存の建物と敷地内に残る古いポットスチルの修復が含まれます。ディアジオ社はまた、新しいワームタブも設置します。精麦所となっているポートエレン蒸留所の作業には、完全に新しい建物の建設と、一部の既存建物の修復が含まれます。新しいポットスチルも設置されます。(続く)
さて第36回目の回想録でしたが、いかがでしたでしょうか。ディアジオ社としてスタートしての22回目でした。以前最初のディアジオ・ジャパン社でギネスビールとスミノフアイスの拡売をしていた頃、法人担当者が、どういう絡みで話がまとまったかはわかりませんが、オダギリ・ジョー主演の時効警察という深夜枠のドラマがありまして、何話か目の主人公が伺うバーだかスナックの店内POPを好きに飾っていいということになったそうで、相当ギネスが目立つように飾ってきたからドラマを見て、と言ってきました。放映当日ドラマを見ましたら、通常の飲食店様ではありえないほど、カウンターから壁からギネス・タワーやPOP類の設置、ポスター、バナーを貼りまくってあり、かなりやり過ぎ感たっぷりでこんな店ないだろうという仕上がりでしたので、びっくりした記憶があります。深夜枠のドラマとはいえ、こんなにやらせてくれるんだと思いつつ、その後はドラマなり、バラエティーなり、セットの後ろの飾りのボトルや冷蔵庫の中、飲んでいるアイテムが気になってしょうがなくなり、スポンサーがどこだかで陳列されるアルコール・アイテムは何だろうと探すようになったものです。
そういえば加藤茶さんと加藤晴彦さんとあとは誰だったか出演のバラエティー番組で、最後にビールを飲むシーンになりまして、何を飲むのだろうと思っていましたらドラフトギネスの缶でした。見ればギネスと分かるのですが、グラスに注いで始めてドラフトギネスです。遠目に引くとただの黒い缶だけになってしまい、さぞかしスタッフの方が加藤茶さんが出演なので一番高額の缶ビールを用意されたのだろうなと思った次第です。高い値段のビールはこういう使われ方もあるのだな、と勝手に思ったものです。さて、このようによしなしごとを書き綴っていますが、これからもまだまだディアジオ社につきましての回顧録は続けていく所存でございますので、ご指摘等ございましたらどんどんお寄せいただきたいと思います。何卒今後とも宜しくお願い申し上げます。
