Diageology 元ディアジオ・ジャパン株式会社社員の回顧録70

回顧録70
 
皆様こんにちは、元ディアジオ・ジャパン社社員による回顧録の第70回目です。
 ディアジオ社としての業績を振り返る56回目になります。キリンビール社と合弁した最初の頃の一番大きなイベントは、ハイネケンとスミノフアイスで赤レンガ倉庫で初めて行った横浜レゲエ祭に協賛した事でした。キリンビール社の関内担当者の方と私、そして酒問屋さんの紀伊國屋さん担当者も手伝いに来られ、本牧にある酒販店様の港屋上原さんの納品したハイネケンの缶ビールとスミノフアイスの販売のお手伝いをしたのでした。港屋上原さんの従業員の方も来られてフォークリフトで赤レンガ倉庫の敷地内に商品の大まかな配置分配をされていました。スミノフアイスの多くはキリンビールさんが用意された冷蔵トラックに積まれていまして、私たちはその何百ケースだったかのハイネケンとスミノフアイスを3か所あった売店に在庫補充のために運ぶ役でした。
 横浜レゲエ祭は毎年ZIMA協賛で横浜スタジアムで開催されていたのですが、飲みまくって調子をこいたお客様が相当のおいたをされたみたいで、その上ごみの散乱もひどく、横浜スタジアムが貸してくれなくなってしまったので、今回赤レンガの会場になったと聞きました。またZIMAからスミノフアイスに換えましたのも、一旦ZIMAを落としておいてまた次回の交渉の時にZIMAを再度導入する代わりに交渉を有利にし条件を引き上げようという魂胆では、と酒屋さんがおっしゃってましたね。酒屋さんとしてはどちらが売れてもいいのです、売上金額さえ落ちなければですけど、条件はメーカーが出しますので。あまり条件を出さないスミノフアイスでは主催者側は面白みがないので、同じ売れるのでしたら条件の良いほうがいいのです、当然ですね。続きは後書きに回しましょう。では何卒今後とも宜しくお願い申し上げます。

443、カーサミーゴスがRTD市場に参入
 2025年7月、ジョージ・クルーニーのテキーラ・ブランドが、RTD(レディ・トゥ・ドリンク)カクテルのバラエティ・パックのカーサミーゴス・マルガリータを開発しました。各RTDには、ディアジオ社傘下の同ブランドのブランコ・テキーラ、天然香料、トリプル・セック、フルーツジュースが使用されています。同ブランドは、パッションフルーツ&ウチワ・サボテン、グアバ&ハイビスカス、ストロベリー&コリマ・ライム、クラシック・ライムの4種類のフレーバーを発売しました。炭酸なしの200ml缶は、アルコール度数10%、カロリーは135kcalです。バラエティ・パックは、カリフォルニア州、ワシントン州、フロリダ州など、米国の一部州で販売されています。今後数ヶ月以内に全米での販売を開始する予定です。8缶パックの希望小売価格は19.99米ドルです。

444、ライブ・ネイション・フェスティバルのパートナーに
 2025年7月、ディアジオ社は、ライブ・ネイション・エンターテインメント社(Live Nation Entertainment)と複数年契約を締​​結しました。この契約により、飲料大手ディアジオ社は英国全土で開催される16のライブ音楽イベントおよびフェスティバルの公式スピリッツ・パートナーに選出されました。ディアジオ社は、ダウンロード、ワイヤレス、レディング&リーズ、ラティテュード、ウィルダネス、パークライフ(Download, Wireless, Reading and Leeds, Latitude, Wilderness and Parklife)など、複数のフェスティバルにおいて、自社のポートフォリオを活用した複数のブランド体験を展開します。
 今夏のフェスティバルで展開されるディアジオ社のブランド体験には、ジョニーウォーカーの新製品のジョニー&レモネードのプレミックス缶を使ったキープ・ウォーキング・バーなどがあります。さらに、キャプテン・モルガンのフェスティバル・デビューや、カーサミーゴスのハウス・オブ・フレンズ・アクティベーションも予定されています。また、スミノフは様々なフェスティバルでいくつかのパフォーマンス・ステージのスポンサーを務めます。会場ではキャプテン・モルガン・スパイスド・ゴールド0.0をはじめ、様々なノンアルコールスピリッツの試飲も提供しています。

445、ドン・フリオが世界最強のスピリッツの称号を獲得
 2025年7月、ディアジオ社傘下のドン・フリオ・テキーラが、ブランド・ファイナンス誌(Brand Finance)によって茅台酒と五粮液酒(Moutai and Wuliangye)を上回り、世界最強のスピリッツに選出されました。調査コンサルタント企業ブランド・ファイナンス社は、世界で最も価値のあるスピリッツを毎年恒例のランキングのブランド・ファイナンス・スピリッツ50を発表し、同時に最強スピリッツ・ブランドのトップ10も発表しました。ドン・フリオ・テキーラは、ブランド力指数(BSI)スコア100点満点中94.2点を獲得し、世界最強のスピリッツの座を獲得しました。ブランド・ファイナンス社は、マーケティング費用、認知度、検討、評判、顧客獲得、顧客維持、市場シェア、販売量、価格プレミアムなどの指標に基づいてBSIスコアを算出しています。
 ブランド・ファイナンス社の調査によりますと、ドン・フリオはメキシコにおいて、認知度97%、使用率68%、そしてこのカテゴリーで最高の推奨スコアなど、すべての主要ブランド指標でトップに立っています。昨年、ブランド・ファイナンス社は五糧液白酒をBSIスコア90.7で世界最強のスピリッツ・ブランドに選出しました。2025年には五糧液白酒はBSIスコア91で3位に後退しました。茅台白酒はドン・フリオに続き、2年連続で世界最強のスピリッツ・ブランドとして2位にランクインし、BSIスコア92.4を獲得しました。ディアジオ社の他の3つのブランドも世界最強スピリッツ・トップ10にランクインしました。マクダウエルズ(BSIスコア91)は4位、カナディアン・ウイスキーのクラウン・ローヤルは6位(90.7)、ベイリーズ・リキュールは89.7でした。トップ10には、チャミスル焼酎(BSI:90.9)、ペルノリカール社傘下のインド産ウイスキーのロイヤル・スタッグ(90.3)、バカルディ社のマルティーニ・ブランド(89.4)、ホセ・クエルボ・テキーラ(86.4)もランクインしました。
 最も価値の高いスピリッツとしては、ドン・フリオは、2025年のレポートで15位にランクインし、その価値は4%上昇して16億米ドルに達しました(2024年の16位から上昇)。同じくジョニーウォーカーは10位(31億米ドル)となりました。茅台酒は2025年も世界で最も価値の高いスピリッツ・ブランドであり、その価値は584億米ドルに達します。ブランド・ファイナンス社によりますと、この中国の白酒ブランドは、信頼性、評判、好感度などの指標でほぼ満点を獲得しました。最も価値のある蒸留酒トップ10には、他に5つの白酒ブランドが含まれています。2位は五糧液、3位は瀘州老角、4位は星花村汾酒、6位は楊河、8位は古井公酒です。白酒以外では、LVMH社傘下のヘネシー・コニャック(時価総額53億米ドル)が5位、ブラウン・フォーマン社傘下のジャック・ダニエル・ウイスキーが7位(時価総額44億米ドル)、バカルディ・ラムが9位(時価総額33億米ドル)となりました。
 一方、ホセ・クエルボのランキングが18位から29位へと急落し、ブランド価値は20%減の10億米ドルとなり、バカルディ社傘下のパトロン・テキーラは13位を維持したものの、ブランド価値は2%減の18億米ドルとなりました。

446、I.W.ハーパー34年熟成バーボンをオークションに出品
 2025年7月、ディアジオ社傘下のブランド、I.W.ハーパーは、アカデミー賞ノミネート俳優コールマン・ドミンゴ(Colman Domingo)と提携し、34年熟成のケンタッキー・ストレート・バーボンをリリースしました。ケンタッキー州のスティッツェル・ウェラー蒸留所で1989年に貯蔵された4樽から搾り出されたこのウイスキーは、同ブランドの150年の歴史の中で最も希少なウイスキーとされています。この34年熟成のバーボンは、映画『ラスティン』や『シング・シング』でオスカー候補に選ばれた俳優、監督、そして慈善家でもあるコールマン・ドミンゴとのコラボレーションで発売されました。
 ケンタッキー・ストレート・バーボンは合計11本のみ製造されました。そのうち5本はニューヨークのサザビーズでオークションに出品され、その収益は、黒人ゲイ男性にインスピレーションを与え、力を与え、認知度を高めることに専念する運動、コミュニティ、そしてプラットフォームであるNative Sonに寄付されます。一生に一度のリリースと謳われるこのバーボンには、ブルックリンを拠点とするクリエイティブ・アーティスト、ミシェル・カドーレ(Michelle Cadore)がデザインしたクチュール風のリスト・ピースとシルク・スカーフが付属します。I.W.ハーパー34年はアルコール度数63.1%で瓶詰めされ、7月24日から8月7日まで開催されるサザビーズ・ニューヨーク・オークションでのみ販売されます。

447、2つのRTDブランドを売却へ
 2025年8月、バンダバーグ・ラム酒メーカーであるディアジオ社は、オーストラリアのRTD(レディ・トゥ・ドリンク)ブランド2つ、UDL社とラスキ・レモン(Ruski Lemon)をVok Beverages社に売却することで合意しました。南オーストラリア州に拠点を置く家族経営のVok Beverages社は、Beenleigh Rum、Bickford’s、23rd Street、Vale Brewing、Vok Liqueursなどのブランドを製造しています。Ruski Lemonは、ウォッカ・ベースのRTDで、275mlボトル入り、アルコール度数4.5%です。UDL社のプレミックス・カクテルには、ピニャコラーダ、マンゴー・ダイキリ、ブルー・ラグーンなどのフレーバーがあります。買収の金銭的条件は明らかにされていませんが、両社は円滑な移行と継続的な供給を確保するために協力していきます。売却は2025年10月1日までに完了する予定です。
 ディアジオ社は、2025年が厳しい年であったことを受け、今後3年間で約6億2,500万ドルのコスト削減を目指しています。暫定CEOのニック・ジャンギアニ(Nik Jhangiani)は、非中核・非戦略的ブランドの売却が急速に進んでいると述べています。

448、ポート・エレン・プリズム、30万ポンドで落札される可能性
 2025年8月、ディアジオ社は、46年熟成のポート・エレン・プリズム(Port Ellen Prism)をディスティラーズ・ワン・オブ・ワン 2025オークション(Distillers One of One 2025 auction)に寄贈しました。落札予想価格は15万ポンドから30万ポンド(20万3,000ドルから40万6,000ドル)です。蒸留所の200周年を記念して瓶詰めされたポート・エレン・プリズムは、アイラ島を拠点とするこの蒸留所が誇る、他に類を見ない46年熟成のシングルモルトです。このシングルモルトは1978年に蒸留され、リフィル・ホッグスヘッドで熟成された後、リフィル・アメリカン・オーク・パンチョンで10年以上熟成されました。
 このボトルは、同蒸留所が現在までに製造したウイスキーの中で最も古いもので、10月10日にスコットランドのホープトゥーン・ハウスでサザビーズと共同で開催されるチャリティ・オークションのために特別に製造されました。オークションで集められた資金は、スコットランドの恵まれない若者を支援するユース・アクション・ファンドに寄付され、慈善事業に役立てられます。
 ポート・エレン・プリズムは、ラドリーの科学ガラス職人(Radley’s scientific glassmakers)によって製作された1.5リットルのガラス・デキャンタに収められ、アーティスト、ウィルフリード・グローテンス(Wilfried Grootens)によるガラス彫刻に収められています。この作品は、蒸留所のウイスキーのスモーキーな特徴を象徴していると言われています。この彫刻は、アーティストが描いた多数のガラス板で構成されており、動かすと変化する立体的なイメージを生み出しています。この浮遊する多次元的なフォルムは、ポート・エレンのウイスキーの核となる煙のエッセンスを表現しています。この46年もののシングルモルトは、今年リリースされる200周年記念リリースのうちの1本目であり、2本目のリリースは近日中に発表される予定です。

449、RTSシリーズにブレット・サワーを追加
 2025年8月、ディアジオ社の北米部門は、レディ・トゥ・サーブ(RTS: Ready to serveの略語です。注ぐだけという意味で、氷を入れたグラスに注いで飲めるお酒がこれにあたります。ソーダや水で割って飲むケースも含めます)シリーズのザ・カクテル・コレクションにブレット・ウイスキー・サワーを新たに追加しました。シリーズ8作目となるこのカクテルは、8月25日の米国ナショナル・ウイスキーサワー・デー(National Whiskey Sour Day in the US)を記念して発売されました。
 このRTSカクテルは、ブレット・ウイスキー、レモンジュース、ハチミツを使用しています。ボトルから直接氷を入れたロックグラスに注ぎ、オレンジスライスとアマレーナ・チェリー(Amarena cherry:イタリア・エミリア=ロマーニャ州ボローニャ地方原産の野生種のチェリーを砂糖シロップに漬け込んで保存加工した高級食材。イタリア語で少し苦いを意味するamaroに由来し、甘さの中にほのかな苦みと酸味が感じられる独特の風味が特徴)を添えれば、完璧な一杯になります。ウイスキー・サワーは平均アルコール度数25%で、全米で2サイズ展開しています。350ml(13.99ドル、カクテル4杯分)と750ml(25.99ドル、カクテル8杯分)です。
 ブレット・ウイスキー・サワーは、ケテル・ワン・エスプレッソ・マティーニ、コスモポリタン、アストラル(Astral:2020年に買収しましたダボス・ブランズ社が所有していたテキーラ)・マルガリータ、タンカレー・ネグローニ、ブレット・オールドファッションド、マンハッタン、そしてクラウン・ロイヤル・チェリー・ウイスキー・サワーに加わります。

450、コールバーン蒸留所、40年ぶりに再稼働へ
 2025年8月、D&Mウィンチェスター社(D&M Winchester:2004年、デール・ウィンチェスターとマーク・ウィンチェスター兄弟が蒸留所の建物を取得)は、スコットランド・スペイサイドにある休眠中のコールバーン蒸留所(Coleburn Distillery)の再稼働を計画しています。ベンロマック(Benromach:回顧録⑨45を参照)の元マスター・ディスティラー、キース・クルックシャンクとオーガニック・アーキテクツ社(Keith Cruickshank and Organic Architects)がプロジェクトを主導します。
 1897年に設立されたコールバーン蒸留所は、チャールズ・ドイグによって設計されました。1985年、ディアジオ社の前身であるユナイテッド・ディスティラーズ・アンド・ヴィントナーズ社(United Distillers & Vintners)の下で生産が停止されました。休止から40年を経て、コールバーンは再びウイスキーの生産を開始します。この改修は、D&Mウィンチェスター社の構想の一環であり、同社は2004年にこの場所をコンサート・ホールとレストランとして再開発する計画を初めて提出しました。完成しますと、コールバーン・ウイスキー・リゾートには、ウイスキー・ロッジ、パゴダ・ペントハウス、ビストロが併設されます。建設はまもなく開始され、2027年の完成が予定されています。操業開始後、年間100万リットルのウイスキーを生産する予定です。
 ここでコールバーン蒸留所について少し触れておきましょう、ディスティラーズ・カンパニー・リミテッド社(DCL)のところで触れておりませんでしたね。コールバーンは1890年代の最後の蒸溜ブームの時代に誕生し、ノッカンドゥー、ロッホサイド、そして他の多くの蒸溜所と並んで、先見の明のあるビクトリア朝の建築家チャールズ・ドイグの作品とされています。先にも書きましたように蒸留所は1897年、エルギンの南5マイルに位置するロングモーンに、ジョン・ロバートソン&サン社によって設立されました。当初は2基の銅製ポット・スチルが設置され、2年後には稼働を開始しました。
 1915年、コールバーンはジョン・リスク、ジョン・ウォーカー&サンズ社、そしてDCL社が共同所有するクライヌリッシュ蒸留所が買収しました。10年後、DCL社はリスクの株式を買い取り、クライヌリッシュ蒸留所とコールバーン蒸留所を新たに設立されたスコティッシュ・モルト・ディスティラーズ社(Scottish Malt Distillers)に統合しました。その後まもなく、DCL社はコールバーンのライセンスを子会社であるエディンバラのJ&Gスチュワート社(回顧録⑦13を参照)に供与しました。
 残念ながら、1980年代のウイスキー不況により、コールバーンを含む多くの蒸留所が閉鎖されました。 1960年代に改修工事が行われたにもかかわらず、老朽化し​​た設備のため、1985年にはDCL社による閉鎖措置の第一候補となりました。J&Gスチュワート社に帰属していた蒸留所のライセンスは、期限切れとなり、コールバーンの蒸留免許は最終的に1992年に取り消され、数年後にはディアジオ社が蒸留所の建物をアパートや住宅に改築する提案を提出しましたが、ひっそりと撤回されました。
 コールバーン蒸溜所は、J&Gスチュワート社のアッシャーズ・ブレンドやジョニーウォーカー・レッドラベルといったウイスキーのブレンド用のスペイサイド・モルト・ウイスキーの製造に多くの時間を費やしました。シングルモルトとして瓶詰めされることは稀で、この蒸溜所は新しい製造技術を用いた実験的な取り組みでより有名です。シングルモルトとして初めて正式に瓶詰めされたのは、2000年にディアジオ社のレア・モルト・シリーズ向けに21年熟成されたウイスキーでした。それ以来、いくつかの独立系ボトラーのラベルで販売されてきました。(続く)


 さて第70回目の回想録でしたが、いかがでしたでしょうか。ディアジオ社としてスタートしての56回目でした。前書きの続きです。さてものすごく好天の下、ハイネケン缶ビール、スミノフアイス、コカ・コーラ社のドリンク、横浜市の水のペットボトル(赤レンガ内の販売規則で採用されたみたいです)の販売を開始したのですが、あまりの晴天のため気温がかなり高くなり、売店内のどぶ漬け(よくお祭り等で飲料を販売している青い大きなパイプ足の着いた容器)の氷の解けるのが早く、ボトルを冷やすのが間に合わない状況となりました。スミノフアイスは冷蔵車で冷やしてはいたのですが、売れる回転がものすごく早く、冷え状況は少し納得のいかないありさまでしたが、お客様はお構いなく買っては飲んでという連続でしたね。
 そのうちライヴが始まり、お客様も会場内へ大量に流れていきましたので、販売も落ち着いていき補充も余裕が出てきたのですが、ライヴ会場にある一番後ろのPA(スピーカー)の音がものすごくビビっていて、これがお腹に響くのです。この重低音が下っ腹をかなり刺激するのでした。今日はライヴ終わりまでこの状態かと、大変つらく思ったものです。ひどいんですよ、ずっとお腹がビリビリしているんですよ。今回の特別ゲストはフレディ・マクレガーで、ライヴも行っていたのですが、あのレゲエのリズムの重低音に取り囲まれている音響環境はそれどころではなかったですね。
 会場内に外からお酒類の持ち込みは禁止だったのですが、お客様の中にはそんなことお構いなしで、テキーラのボトルをむき出しに入場される方も何組もいて、入場時の持ち物検査もないのでしょう、誰も注意もせず自由にどうぞ感満載で、その後が思いやられたものです。皆テキーラを回し飲みしながら狂ったように大音量の元、踊りまくっていたのでしょうね。テキーラで相当酔っ払った女の子のグループなど、妖精のように皆で街灯の柱の周りをグルグル回っていたり、嬌声を発していたりしているグループたちもいて、皆このままレミングの集団のように海に飛び込んでいってしまうのでは、とも思いましたが、特段事件になったりはしませんでした。一応大人ですからね。
 主催者側もお客さんも分かっていたのではと思いますが、百戦錬磨の主催者側は何か大乱闘や暴動でも起こるとまずいとは思っていたのでしょう、警備係としまして近隣の体育会系や格闘技系の大学生を大量に雇いまして5、6人一組で会場内をグルグル回らせていたのです。柔道や空手、ラグビー部のアルバイトさんはその道着やユニホームを着たままアルバイトをしていましたので、外から見ても体格の良さがよくわかりましたし、圧倒されるほどでした。人数もすごかったですよ。
 キリンビール社に出向で来られていた横浜アリーナ社の社員でいらっしゃった方がおっしゃってましたが、横浜アリーナ側にも会場使用の申し込みがあったそうですが、丁重にお断りされたそうです。前書きでも書きました横浜スタジアムでのひどい使い方が各方面に知れ渡っていたそうです。その後の横浜レゲエ祭はどうなったのでしょうか、しばらく開催できないでいた後に、急に川崎のふ頭で開催するという話も聞きましたし、横浜吉田町の主催にかかわっているというバーのオーナーに伺いましたら、韓国に向かう大型クルーズ船上で行うレゲエ・パーティーに切り替えた、という話も伺いました。お酒での縁が切れてしまったものですからその後は関わってはいませんが、横浜で開催されていた頃は大変大きな羨ましいくらいのイベントでしたね。新山下の横浜ベイホール等で前夜祭、後夜祭も行っていました。
 さて、このようによしなしごとを書き綴っていますが、これからもまだまだディアジオ社につきましての回顧録は続けていく所存でございますので、ご指摘等ございましたらどんどんお寄せいただきたいと思います。何卒今後とも宜しくお願い申し上げます。

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