【借金3000万男の記録】
第2話 まっとうじゃない道に足
を踏み入れた日々
600万円という借金を前に、20歳の僕は途方に暮れました。
普通にアルバイトをして、コツコツ返していく。頭ではそれが正しいと分かっていました。でも、そ
の方法で計算すると、完済までに何十年かかるか分からない。そのくらい、600万円という数字は重
かったんです。
「早く終わらせたい」「早く楽になりたい」
その焦りが、僕を良くない場所に引き寄せていきました。
正直に書きます。当時の僕は、本業とは別に、まっとうとは言えない仕事にも手を出していました。
詳しいことは書きません。ただ、普通に生きていたら関わることのない世界に、片足を突っ込んでい
た時期があった、ということだけは伝えておきたいです。
なぜそんな選択をしたのか。今振り返ると、答えは単純です。「まともな方法では間に合わない」と
思い込んでいたからです。
昼は普通に働き、夜は別の顔を持つ。そんな生活を続けていると、自分でも自分が何者なのか分から
なくなる瞬間がありました。友人と笑って話している時も、頭のどこかで「早く抜けなきゃ」という
焦りがずっと消えませんでした。
金額だけを見れば、その裏の仕事は本業よりもずっと効率よく稼げました。でも、心はどんどんすり
減っていきました。眠れない夜、些細なことで苛立つ自分、誰にも本当のことを話せない孤独。
ある日、このままではいずれ取り返しのつかないことになると、はっきり感じた瞬間がありました。
それが、僕がその世界から足を洗おうと決めたきっかけです。
抜けると決めてからも、簡単ではありませんでした。それでも、本業一本に絞り、生活を切り詰め、
地道に返していく道を選び直しました。
次回は、そこから本当の意味で「まっとうに」600万円と向き合い始めた日々について書こうと思い
ます。
この記録は僕自身の実体験です。当時の具体的な手口や方法については、内容の性質上あえて書いて
いません。同じように追い詰められて良くない選択をしそうになっている方がいたら、それでも別の道があることを伝えたいです。
