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向かい風にも立ち向かえる強さを


私の人生は、いつも少しだけ風が強かった。

前へ進もうとすると、決まって向かい風が吹く。

それでも私は立ち止まらなかった。


子どもの頃、両親はよく衝突していた。

母は家計を支えるため遅くまで働き、父はそんな母に家にいてほしいと願っていた。

どちらの気持ちも分かる私は、いつも二人の間で揺れていた。

夜遅く帰る母のために、私はチャイムが鳴ると眠い目をこすりながら玄関の鍵を開けた。

子どもながらに、「今日も喧嘩になりませんように」と願いながら。

そんな日々を過ごしていたある日、

父の浮気が見つかり、家庭は壊れそうになった。

なんとか持ちこ堪えても、

離婚の危機は幾度も訪れた。

そんな中でも私と兄への愛情は感じていた。

崩壊しそうな状況でも自分自身を見失わないように、

私は目の前のやるべきことに集中した。

家の片づけも率先してやり、学校に持って行くお弁当は自分で作った。

父の愚痴を言う母には、父が日頃母を大切に思っていることを伝え、父にも母の苦労を伝えた。

そうやって私は、人の表情や気持ちの変化に敏感になっていった。


小学校も2回転校した。

教室のドアを開けるたびに、何十人もの視線が一斉に私へ向いた。

「新しい友達」と紹介されても、休み時間になるとみんなはいつもの輪へ戻っていく。

私は、自分から「一緒に遊ぼう」と声をかけるしかなかった。

だからと言って暗い子ども時代という訳でもなく、

心の内で自分の気持ちを客観的に考える癖ができただけだ。

「今、私は怒っているけど、よく考えたらそんなに大したことでもないか」

「笑っているけど、本当は悔しいはずだよね」

アンガーマネジメントなんて言葉を知らなかった時代だったが、

その時の私は誰にも教わらずに、6秒深呼吸していたのかもしれない。

あの頃、強い向かい風が吹いていた。

でも振り返ると、その風は私を倒すためではなく、自分の足で立つ強さを教えるために吹いていたのかもしれない。

――今日もまた風が吹く。

でも私は倒れない。

どんな風が吹こうとも、私はしっかりと地面を踏みしめ、

前を向いて歩ける強さがあるから。

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げんちゃん|元美容部員×現役エステティシャン×コスメコンシェルジュ 応援して頂ければ幸いです。これからの励みになりますので、よろしくお願いします。