人生を好転させる「建設的自己責任論」
ビジネスにおいては、「全ては自己責任である」と考えるべきだと言われることが多くあります。松下幸之助は「雨が降っても自分のせい」、一倉定も「電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも社長の責任だ」という言葉を残しているそうです。
自己責任という考え方は確かに重要です。物事が上手くいかなかったときに、何でも他人や環境のせいにしてしまう他己責任マインドでは改善の起点である「正確な現状把握」が進まないため、現状追認に留まり改善サイクルが動き出しません。この現状直視の大切さは、以前別の記事で詳細を説明しましたのでぜひご参照ください。
一方で、「全ては自己責任である」という考え方を徹底すると無理が生じる部分が出てきます。何故なら、世の中にある全ての要素を自分の思い通りにコントロールすることは不可能だからです。
「雨が降っても自分のせい」を本気で捉えると、例えば国際輸送した重要書類が、海上で発生した大嵐によって輸送船が転覆してしまい逸失してしまったとしても、それは自分のせいということになってしまいます。こういった事象を完全にコントロールするのは人類の現在のテクノロジーでは不可能です。(もちろん、松下幸之助の言葉は「経営者はそういったことが起きることを想定して動けなければならない」ということだとは理解しており、ここではあえて極論を示しています。)
つまり、自己責任論とは「重要だが、徹底しすぎると無理が生じる」というものだということです。「世界一の企業を作って世界を変えてやる!」とか「一国の首相になって国を変革する!」といったような大きな野望を抱く方には、徹底した自己責任論が必要かもしれません。何故なら、こういった野望を実現するには「無理でも押し通す」くらいのマインドと力量が必要だからです。しかし、本アカウントの想定読者である「持たざる者=弱者/凡人」が、社会を生き抜いていくという相対的に小さな目標を見据えるとしたら、徹底した自己責任論は行き過ぎになる可能性が高いと考えます。
そこで、本記事では自己責任論の「仕分け」を行い、弱者や凡人にとって等身大のサイズである「建設的自己責任論」を提示してみたいと思います。
人生の波を乗りこなすための「確率思考」
それでは、建設的自己責任論に入る前に前提となる考え方をご説明しておきたいと思います。それは「確率思考」です。
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