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木工も、コードも、根気よく。外国籍エンジニアがジーニーで挑む、レガシーからの脱却


週末、私は木を削っている。
ノミを手に取り、木の繊維に沿って少しずつ形を整えていく。完成まで何時間もかかるし、失敗すれば取り返しがつかない。それでも、手を動かし続けているうちに少しずつ形になっていく、その過程が好きだ。

はじめまして、GENIEE SFA/CRMでフロントエンドのテックリードを担当している、ライアン・ジョンソンと申します。

エンジニアというとPCの前でコードを書いている姿を思い浮かべるかもしれませんが、仕事を離れると木工やガーデニング、絵画、歌など、手や身体を使うことの多い趣味に時間を使っています。東京でのガーデニングはなかなか思うようにいかないことも多いですが、それも含めて楽しんでいます。

趣味や好みについて言えば、守備範囲は広いほうだと思います。古典SFから3Dモデリングやゲーム開発、政治や社会に関する議論、最近では宝石やジュエリー制作など、興味の対象は様々です。ただ、何にでも広く浅くというよりは、気になったものについては自分なりに好き嫌いや考えがはっきりしていくタイプです。プライベートでも仕事でも、物事を判断するときには自分なりの基準を持つことが多いです。

そんな自分が、なぜジーニーに入社し、今どんな仕事をしているのか。そのあたりを少し書いてみようと思います。

ライアン・ジョンソンさん
マーケティングSaaS統括本部 R&D部 SFA/CRM開発部リーダー

より大きな挑戦を求めて選んだキャリア

私のエンジニアとしてのキャリアは、2022年にSaaS企業でフルスタックエンジニアとしてスタートしました。フロントエンドからバックエンドまで幅広く経験を積んだ後、2023年に別のデジタルサービス企業へ移り、フロントエンドエンジニアとして約2年間従事しました。

そして2025年8月、ジーニーへの入社を決めました。
転職を考えるたびに、私が意識してきたのは「より大きな挑戦へ」という一点です。規模を広げ、責任を増やし、自分がまだ経験していない領域へ踏み込む。そのサイクルを繰り返してきた結果、ジーニーのSFAプロダクトのフロントエンドテックリードというポジションにたどり着きました。
決め手は三つありました。

1つ目は、仕事の内容そのもの。
大規模なアプリケーションのフロントエンドをリードするという役割は、まさに自分が求めていたものでした。長年運用されてきたフロントエンド基盤を、より保守性・拡張性の高い構成へ段階的に刷新するプロジェクト が進行中だと聞き、自分の経験と知識を発揮できる環境だと感じました。

2つ目は、技術的な環境への期待。
モダンな技術スタックへの移行は、開発者にとって珍しい仕事ではありません。ただ、その規模と複雑さ、そしてチームとして取り組む体制に魅力を感じました。

3つ目は、人と雰囲気。
面談を通じて、職場の雰囲気が良く、一緒に働く仲間も親しみやすい印象を受けました。技術的な話も含めて会話が弾み、心地よさを感じました。

現在はSFAプロダクトのフロントエンド領域を担当しており、チームの中ではリポジトリの設計やコード品質に関わる部分を中心に見ています。
フロントエンドリポジトリのオーナーとして、コード品質やアーキテクチャに対して一定の責任を持ち、PRの最終レビューも担当しています。また、その過程ではチームの他のエンジニアからのサポートやレビューにも助けられており、品質の担保はチーム全体で行っています。

コーディング規約や設定関連のドキュメントの作成・維持についても、継続的に整備を進めています。
同時に、Coreチームのリーダーとして、フロントエンド・バックエンド双方のプロダクト保守・改善を統括しています。カスタマイズ案件が規約に沿って統合されるよう、他チームリーダーとの調整も私の重要な仕事の一つです。

さらに、スクラムマスターとしてスプリントの進捗管理を行い、PM要件に基づくチケットの起票も大部分を担っています。ビジネスサイドからの要望に対しては工数見積もりを実施し、特定顧客の個別要件に偏らず全顧客に価値を提供できるソリューション設計を意識しています。採用面接への対応も行っており、開発者・QAエンジニアの採用にも関わっています。


技術と文化、二つの変革

チームが今取り組んでいるミッションは、技術的なものと文化的なものの二層構造になっています。

技術面では、フロントエンドはReact/Next.jsへの移行、バックエンド側でも、将来を見据えた基盤整備を進めており、いずれも着手自体は以前から始まっています。
ただ、事業上の優先度の変化もあり、新機能開発と基盤改善を両立しながら、段階的にプロダクトを進化させています。
フロントエンドのテックリードとしては、こうした基盤改善やコードメンテナンスの重要性がプロダクト開発の中で見えづらくなりがちな点を意識しており、適切なバランスで時間と注意が割かれるようにすることも役割の一つだと考えています。短期的には影響が見えにくい領域ですが、長期的には開発速度や保守性、チームの開発体験にも関わるためです。
現在は新機能開発も主要な取り組みの一つであり、ユーザー体験を向上させる新機能開発も、継続的に進めています。

ただ、私が同じくらい重要だと感じているのが、文化的なミッションです。ビジネスサイドとエンジニアリングサイドの相互理解を深め、「サービス提供」の発想から「プロダクト思考」へと切り替えていくこと。これは一度言えば伝わるものではなく、日々の会話や意思決定の積み重ねの中で、繰り返し働きかけていく必要があります。
「この機能は誰のためにあるのか」
「特定顧客の要望に応えることが、プロダクト全体にとって本当に良いことなのか」
そうした問いを立て続けることが、長期的に良いプロダクトを作る上で欠かせないと考えています。Customer Valueを軸に置いた判断を、チーム全体に根付かせていくことが、私の役割の一つです。


AIツールを活用した開発効率化

開発フローにおいては、Claude CodeやCodeRabbitといったAIツールを積極的に活用しています。コードレビューや実装の効率化に役立てており、大規模なリプレイス作業を進める上で欠かせない存在になっています。

Challengeの精神で新しいツールや手法を取り入れながら、チーム全体の生産性を高めることも、テックリードとしての重要な役割だと考えています。

外国籍エンジニアとして働くリアル

正直に話しましょう。
日本語が母語ではない私にとって、日本の職場で働くことには独特の難しさがあります。特に、会議の場でその場で即座に発言を求められる場面では、自分の考えを十分に伝えきれないことがよくあります。最近は英語でも同じ状況になってきていて、これはもう脳の処理速度が落ちてきているのかもしれません(笑)

ただ、それが大きな障壁になっているかというと、そうではありません。会議の内容は概ね理解できますし、AIツールによる要約・翻訳を活用することで、理解の精度をさらに高めています。会議後に個別にフォローアップすることで、伝えきれなかった意見を補うこともできています。そして何より、チームが協力的です。

ジーニーで働いて良いと感じているのは、裁量の大きさと技術的な意見をオープンに提案できる環境です。根拠を示して説明すれば、自分の提案が採用される風土がある。Open mind な文化が根付いているからこそ、外国籍の私でも自分の意見を発信し、プロダクトに貢献できていると実感しています。

最近は、新しく外国籍のメンバーも増えてきており、よりグローバルなチームに成長していることを痛感しています。

粘り強さという武器

私が仕事をする上で最も大切にしているのは、粘り強さ(Grit)です。

木工や武道のような技芸を習得するプロセスに似ていると思います。何度も何度も同じ動作を繰り返し、少しずつ体に染み込ませていく。最初はうまくいかなくて当然で、失敗を重ねながらようやく「できる」に近づいていく。システムや業務プロセスを段階的に改善していくことも、まったく同じです。後退することもある。思ったように進まないこともある。それでも、小さな前進を積み重ね、一つひとつの小さな勝利に目を向け続けることが大切です。

大規模なレガシーコードのリプレイスは、成果が見えるまでに時間がかかる地道な作業の連続です。今日書いたコードが、すぐにユーザーの目に見える形で反映されるわけではない。
それでも、1行1行積み重ねることで、プロダクトは確実に良くなっていく。言語の壁も含め、困難な状況でも粘り強く取り組み続けることで初めて前進できると、日々実感しています。

Ownership を持って仕事に向き合い、自分が担う領域に責任を持ち続けること。それが、テックリードとしての私のスタンスです。

最後まで読んでくれたみなさんへ

この記事を読んでいる方の中に、フロントエンドやバックエンドの開発経験があり、チームでのプロダクト開発に携わっている方がいれば、ぜひ一度ジーニーのことを知っていただきたいと思います。

私が一緒に働きたいと思うのは、こんな人です。
自分の意見を根拠とともに発信できる人。
技術的な議論において、「なぜそうするのか」を説明できることは非常に重要です。感覚ではなく、ロジックで話せる人と働きたい。

異なる意見にも建設的に向き合える人。 コードレビューでの指摘を個人への批判と捉えず、改善の機会として受け止められる柔軟さを持っている人。私自身も、レビューを通じて日々学んでいます。

指示を待つのではなく、自ら課題を見つけて動ける人。 大規模なリプレイスプロジェクトには、誰かに言われる前に気づいて動く主体性が不可欠です。
ジーニーは、根拠を示せば提案が通る環境です。
技術的な意見を持ち、それを発信できる人にとって、非常にやりがいのある場所だと思います。

レガシーとの格闘は、まだ続きます。
でも、その先に見えるプロダクトの姿を思い描きながら、今日もコードを書いています。木工と同じように、根気よく、丁寧に。


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