感情を否定されても傷つかないようになりたい〜本当に大切なのは「メンタルを強くすること」ではない
「そんなことで傷つくの?」
「考えすぎじゃない?」
「気にしなければいいのに。」
そんな言葉を言われたことはありませんか。
もしかしたら、あなたはその瞬間よりも、その後の方が苦しかったかもしれません。
「私がおかしいのかな。」
「こんなことで傷つく私は弱いのかな。」
そうやって、自分の感情まで否定してしまうことがあると思います。
私は思うのです。
人は、出来事そのものよりも「自分の感じたことを否定された時」に深く傷つくのではないでしょうか。
◼️感情に正解も不正解もない
同じ出来事でも、平気な人もいれば傷つく人もいます。
ある人にとっては何気ない一言でも、別の人にとっては忘れられない言葉になることがあります。
それは、その人が弱いからではありません。
これまで歩んできた人生も、経験も、大切にしている価値観も違うからです。
だから、本当は感情に「正しい」「間違っている」はないのだと思います。
辛いと感じたなら、その人の中では確かに辛い。
悲しいと感じたなら、その人の中では確かに悲しい。
それだけのことなのです。
◼️「メンタルを強くしよう」と頑張る前に
傷つく経験が続くと、多くの人がこう考えます。
「もっとメンタルを強くしなきゃ。」
もちろん、その気持ちも自然なことだと思います。
でも、本当に心は「強くなろう」と頑張ることで育つのでしょうか。
私は少し違うように感じています。
大切なのは順番です。
いきなり強い心を目指すのではなく、まずは感情を否定されない環境を持つこと。
安心して本音を話せる人が一人でもいること。
それが、心を育てる土台になるのだと思います。
◼️感情をそのまま受け止めてもらえる安心感
安心できる場所では、誰かが
「辛い。」
と言った時、
「辛いと感じているんだね。」
と受け止めてもらえます。
「悲しい。」
と言えば、
「悲しいと感じているんだね。」
と、そのまま認めてもらえます。
そこには、「そんなことで?」という評価も、「考えすぎ」という判断もありません。
良い悪いを決めるのではなく、「ただ感情がそこにある」ことを認める。
その積み重ねが、「このままの自分で大丈夫なんだ」という安心感につながっていくのだと思います。
◼️自分自身にも同じように接してあげる
そして、この関わり方は、自分自身にも向けられるようになると、少しずつ心が変わっていきます。
「私は今、辛いと感じているんだね。」
「悲しいと感じているんだね。」
そんな風に、自分の感情を否定せずに見つめてみる。
無理に前向きになろうとしなくてもいい。
「気にしないようにしよう」と頑張らなくてもいい。
ただ、「私は今こう感じているんだ」と認めるだけで十分なのだと思います。
感情を追い払おうとするのではなく、少し離れた場所から眺めるような感覚です。
◼️感情はある。でも、感情そのものにはならない
不思議なことに、自分の感情を認められるようになると、少しずつ感情に飲み込まれにくくなります。
悲しみはある。
不安もある。
寂しさもある。
でも、自分自身が悲しみや不安そのものになってしまうことは減っていきます。
「ああ、私は今、不安を感じているんだな。」
そんな風に少し俯瞰して見られるようになるのです。
すると、誰かから心ない言葉を言われても、以前ほど大きく心が揺さぶられなくなります。
もちろん傷つくことはあります。
でも、その傷が「私はダメなんだ」という自己否定にはつながりにくくなっていくのです。
◼️心の強さは、安心できる場所から育っていく
だから私は、心を強くするために一番大切なのは、根性でもテクニックでもないと思っています。
まずは安心できる環境を持つこと。
次に、自分の感情を否定せず、そのまま認めること。
その積み重ねの先に、少しずつ揺らがない心が育っていくのだと思います。
心は、無理やり強くするものではありません。
安心できる場所で少しずつ育っていくものです。
そして最後に育つのは、「何を言われても平気な人」ではなく、「自分の感じたことを自分だけは信じてあげられる人」。
その在り方が整うと、心の強さは自然と後からついてきます。
もし今、誰かの言葉で心が揺れているなら、無理に強くなろうとしなくても大丈夫です。
まずは、あなたの感情を否定しない人のそばにいてください。
そして、自分自身にもそっとこう声をかけてあげてください。
「私は今、そう感じているんだね。」
その一言から、心は少しずつ安心を取り戻し、本当の意味で強くなっていくのだと思います。
