見出し画像

【前編】【全公開】広報がPMを担った採用サイトリニューアル。プロジェクト承認・パートナー選定・制作フローを全部話します。

2026年6月に無事オープンを迎えた「採用サイトのフルリニューアル」。

求職者との最大の接点である採用サイトのフルリニューアルは、通常であれば人事や採用を担う部門が主導することが多いかもしれませんが、今回、ギークスでは、私たち広報がそのプロジェクトマネジメント(PM)を担いました。

ギークスPRラボ第5弾は、この「採用サイトのフルリニューアル」を制作フローのステップごとに振り返る、前編・後編の全2本でお届けします。

前編となる今回は「プロジェクト承認〜外部パートナー選定まで」。広報がなぜPMを担ったのか、なぜ仕様書をガチガチに固めなかったのか、どんな基準でパートナーを選んだのか。語れる範囲ですべて公開します。

サイトリニューアルに限らず、一筋縄ではいかない「社内調整」や「パートナー選定」という、難関突破を模索している方に、届いてほしいログです。


1.【プロジェクト承認と予算確保】このタイミングでなぜ「採用サイト」リニューアルが必要なのか?

▲リニューアル後の採用サイトのファーストビュー

すべての始まりは、2025年1月。各部門が、会社の未来と部門の施策を中期的に考える「3ヵ年計画」の策定タイミングでした。沸々と湧いてきた「採用サイトをフルリニューアルしたい」という想いを加えることにしたのです。

元々ギークスでは、採用戦略の立案を軸に、求職者との接点構築や求人票の作成、選考などの実務は「人事戦略部(採用チーム)」が担い、そこからの連携で、ブログなどのコンテンツ発信や採用サイト運営を行う「採用広報」の領域を、私たち広報が担当するという座組みをとっていました。

ライティングをはじめとするコンテンツ制作力において、広報に一日の長があるという自負もあり、この役割分担自体は機能していたのですが、そこにはひとつ、大きな課題がありました。当時の採用サイトは2018年に制作されたもので、誤解を恐れずに言えば、「賞味期限切れ」を迎えていたのです。

変化の激しいIT業界において、7年前のサイト(当時)は、UI/UX、管理画面の使いやすさにおいても限界を迎え、現在の事業内容や組織のリアルな姿を届けるには、継ぎ足し継ぎ足しで改修を重ねた「秘伝のタレ」状態のサイトでは、持ちこたえられない状況でした。

「フルリニューアルが必要(そう)」ということは大なり小なり全員が認識している。けれども、採用現場を一番知る採用チームの協力なしには絶対に成功しない。私たちは最適なタイミングをずっと見定めていました。

▲旧採用サイトのファーストビュー

そんな中、2025年夏、代表の曽根原からギークスグループ全体の採用について協議する「採用会議」の開催を打診されました。広報が事務局役を務めたことが契機となり、複数のWEBメディアの企画・制作・運営を担った経験を持つ広報の部長である佐々木と、「採用サイトのリニューアルに関わることは、採用担当者としてのキャリアにおいて貴重な経験になる」と手を挙げた採用チームの姫野の2人がタッグを組み、リニューアルに向けて動き出すことになったのです。
(カジュアルに言えば、佐々木と姫野が仲良くなり、一緒にやろうよと話が進みました)

しかし、プロジェクトを正式に立ち上げるためには、経営陣から承認をもらい、予算を確保しなければなりません。その段階で、私たちには2つの大きな問いが立ちはだかりました。

① なぜ、このタイミングでやるのか?
② ダイレクトリクルーティング活況の中、わざわざ自社採用サイトへ投資し、採用広報を行う意義は何なのか?

特に②の意義に関しては、採用サイトそもそもの立ち位置を問われるもの。実際のところ、ギークスではダイレクトリクルーティングが主な採用手法の一つであり、採用サイトの意義を言語化する必要がありました。

しかし、この問いへの私たちなりの答えはこうでした。

ダイレクトリクルーティングを活用しているからこそ、求職者が「企業の本当の姿を確かめる情報源」が採用サイトであり、入社意欲を醸成し、ミスマッチを減らす役割を担うためには、現在の事業と組織のリアルな姿を届けられる状態を作り出さなければならない。

期せずして、①の「タイミング」まで包括することができました。

採用サイトは求人情報を羅列したものではなく、ギークスのカルチャー、働くメンバーのリアル、そして経営の方向性までを地続きで伝える「コーポレートコミュニケーションの場」である。新卒採用まで考えれば、学生が訪れることを考慮し、平易にわかりやすく伝える必要がある。

この確固たる意義とロジックを引っ提げ、私たちは無事にプロジェクトの承認を得て、必要な予算を確保することができました。そして、コーポレートコミュニケーションという観点から、広報がPMを担い、リニューアルへの一歩を踏み出したのです。

▲プロジェクト全体スケジュール

2.【コンペ準備】あえてガチガチに仕様書を固めなかった理由

プロジェクトの承認を得て、次なるステップは外部パートナー(制作会社)の選定、つまりコンペの実施です。

一般的に、WEBサイトリニューアルのコンペを行う際は、発注側が「RFP(提案依頼書)」と呼ばれる精緻な仕様書を作り込みます。そこには、現状の課題、ターゲット、サイトマップ(構成案)、システム要件、予算、納期などが細かく定義されていることが多いです。

しかし今回、私たちはそこまでガチガチに固めた仕様書を用意しませんでした。提示したのは、予算、工数、そして「コンペで提案してほしい要素(デザインの方向性や企画の切り口など)」という最低限の骨組みだけです。

その代わり、コンペまでのプロセスに少し工夫を凝らしました。外部パートナー各社にお声がけをし始めた10月上旬から12月のコンペ本番までの約2ヶ月間、「コンペ前のヒアリングの機会は時間が許す限り何度でもOK」という形で打ち合わせを重ねたのです。

▲コンペ時の提案資料には、こういった情報整理が10数ページほどありました

ここで、コンペに参加いただいた企業の皆様には、この場を借りて少しだけ白状とお詫びをさせてください。

この何度も重ねたヒアリングの機会は、各社からの提案精度を上げるためであると同時に、私たち自身の頭の中、つまりギークス側の「要件の棚卸し」をさせていただくための時間でもあった、というのが本音です。 プロの視点で質問を投げかけてもらうことで、自分たちが本当に作りたいサイトの解像度がどんどん上がっていきました。

また、WEBサイトの専門家でもない発注側が精緻な仕様書を作り込むことなどできなかった、というのも事実です。

こうしたコンペ期間を今振り返ると、私たちが「ここだけは絶対に外さないようにしよう」と無意識に守り抜いていた軸がありました。それが、以下の4つの「感」です。

当時はこれを「4つの感」のように掲げていたわけではありませんが、プロジェクトが形になった今、無意識に考えていた「外さないための軸」が、ここに集約されていたと感じますし、私たちが今後、外部パートナーと協働で新しいプロジェクトやモノづくりを進める場合にも、大切にしなければならない共通言語だと考えます。

3.【パートナー選定】私たちが、ある外部パートナーに「全幅の信頼」を寄せた理由

コンペには複数社が参加してくださいました。どの企業も私たちの拙い要望を汲み取り、素晴らしい提案を掲げてくださる中、私たちが「ここに任せたい!」と満場一致で決定したパートナーがいます。

もちろん選定にあたっては、予算・工数・デザイン・サイト構成・コンセプトといった切り口でマトリクス(評価表)を作り、◎◯△…などでシビアに定量的な整理も行いました。しかし、当時の議事録を読み返すと、それ以上に私たちの心を動かした「機動力がありそう」「顔が見える」「量的な企画書」「『GEECHS JOB』を使ってくれてる」「AI活用」といった熱量の高いメモが並んでいました。

彼らの提案書は、ギークスの採用活動を徹底的に検証し、未来の姿を描いてくれた、まさに圧巻の内容でした。ここまで記事内で紹介した資料の一部は、すべて彼らのものです。

▲今振り返ると、採用サイトのファーストビューはコンペ時点で提案されていました

さらに嬉しかったのは、先方のメンバーの中に、ギークスのメインサービスであるITフリーランス向け案件検索サイト『GEECHS JOB』を継続的に利用してくださっている方がいたことです。自社のビジネスやカルチャーを「外部のパートナー企業」と「実際のユーザー」という2つの客観的な視点から深く理解してくれている事実は、私たちの心理的距離を一気に縮めてくれました。

そして、広報としてプロジェクトを推進していく上で何より大きかったのが、「コミュニケーションにおける顔の見える安心感とクイックさ」、そして「AI活用を前提としたサイト構築への共感」でした。

今回のパートナー企業とは、私たちのオフィスが入っているWeWorkの入居企業つながりでご紹介いただいたという背景もあり、共通の知り合いも多く、「いつでも会いに行ける距離にいる」という圧倒的な安心感がありました。実際、コンペの前後を通じて(そして本格的なサイト制作に入ってからも)、こちらからの投げかけに対するレスポンスの速さは群を抜いていました。

「このパートナーとなら、これから起きるであろう様々な壁も一緒に乗り越えられる」

そう確信できるほどの“顔が見える機動力”は、私たちが大切にしている「10の心得」の1つである「Speed! Speed! Speed!」のカルチャーにも見事にシンクロし、とても心強いものでした。

▲リニューアル後の採用サイトでは「10の心得」をシンプルなデザインで紹介

また、コンペ期間中、ギークスでは「人とAIの共創」を進めていくための宣言である「ギークス AIステートメント」を発表したばかりでした。彼らはその事実を自然にキャッチアップした上で、「サイト制作やデザインに、共創相手としてAIをどのように組み込んでいくか」を非常にフランクに、かつプロフェッショナルな視点で語ってくださいました。

単にサイトを作って終わりではない。その先の未来まで手を取り合って伴走できるのではないか。そんな大きな可能性を感じさせてくれた彼らとともに、採用サイトリニューアルは「デザイン着手」という次なるフェーズへと進んでいきました。

振り返れば、プロジェクト承認からパートナー選定まで、一つひとつが綱渡りの連続でした。しかし正直なところ、この「綱渡り」があったからこそ、後編で待ち受けていた「1ヶ月半・50ページ全書き下ろし」という過酷なフェーズにも、なんとか向き合えたのかもしれません。

後編では、ワークショップでのサイト設計やコンセプト策定、そしてGeminiと共創しながら走り抜けた怒涛の作り込みから公開日までをお届けします。途中、「嫌われる勇気」が必要になる場面もあった私たちの奮闘をご覧いただけると嬉しいです。

▼後編(4〜7)はこちら

そして、その全プロセスの末に完成した採用サイトを、ぜひ覗いてみてください。
https://recruit.geechs.com

いいなと思ったら応援しよう!