さん(foreignnovels)
若い頃から、自分の中でのベスト3を決めるのが好きで。
ベスト3には収まりきれず、ベスト5にしたいのをグッと堪えて熟考する過程が好き。
好きな小説3作品(海外編)
※ストーリーを要約出来ないので、読んだことのある人にしかわからない感想です
「暗い抱擁」
アガサクリスティーがメアリウェストマコットという別名義で書いた小説で、暗い抱擁って??て感じもするし、表紙がこれなんだけど、、、

よく見たら、白い服の人の後ろに、抱擁出来る距離で女性がいるってわかるんだけど、ずっと、白い服の女性が左腕上げて思いっきり脇の下を見せてるのかと思ってた。なんでこんな表紙??て。
まあ、それはともかく、
原題はThe Rose and the Yew Treeなんです。
バラ(Rose)は、美、愛、情熱、社会的成功、生の輝き、人から注目されるみたいな?
イチイ(Yew)は。よく分からなくて、wikiで調べたら、「物語のロビンフットがイチイの木の根元に埋葬された」とあり、墓地に植えられる木の象徴らしい。
つまり対比させると、死、忍耐、沈黙みたいな?
この、暗い抱擁の登場人物は、バラ側とイチイ側に分けて考えることができるのだけど、唯一テレサは、動じずに実に淡々と、かといって世の中を諦めているわけではなく、置かれた場所で、ただひたすら咲いていると言う感じがして、どちらにも分類されないようで、とても魅力のある人物に思うのです。
3作品しか選ばないのに、3つのうち2つが同じ作者なのですが、、、

「春にして君を離れ」です。
多分大体の人は、主人公の主婦にモヤモヤしたものを感じるかもしれないけれど、私は主人公を取り巻く環境にモヤモヤ。最も罪深いのは主人公の旦那さんだと思うのです。結局春にして君を離れられなかったのは、この旦那さんじゃないの?って。
救われてなかったとしても、それで人生を終えたって構わないのに、周りの人間によって救われてないってことを浮き彫りにされて、無理矢理掘り起こされて、、、そんなのってあんまりじゃないですか?自分から孤独の穴に落ちていくならまだしも、なんだか被害者のような気がして。
主人公を美化するつもりは無い。でも、とはいえもしかしたら何かのきっかけがあれば、私も実は救われていない主婦かもしれない。そして、それに気づかず生きていたのに、何かの拍子にふと気づかされて、孤独の縁に立つかもしれない。そんな危うさを持っているから、やっぱりちょっと主人公に同情してしまうのかもしれない。
良い母でいたい。良い妻でいたい。社交的で穏やかで、溌剌としていたい。だけど、どこかにほころびを感じたら、この主人公のような未来が待っているのかもしれない。そう思うと怖い。
そんな小説でした。
「緋文字」
ナサニエルホーソーンです。
同じ罪を犯しても、まったく違う形で生き残ってしまうし、救われ方も違う。
ディムズデイル、チリングワース、ヘスターという3人が登場するが、ヘスターだけは、パールという娘の存在が近くにある事が他の2人とは決定的に違う。生の結果そのものの存在は、足枷か、救いか、どちらかと考えたくなるけれど、結局はそれを決められる立場の人間などいないということを感じたのでした。
罪と罰と裁きの問題は答えが出ないのに永遠に考えてしまうのです。あー疲れる。
ところで、緋文字の舞台はピューリタン社会なのだけど、
2024年公開のホラー映画「MaXXXine 」で、主人公マキシーンが目指す架空のホラー映画のタイトルが「ピューリタン2」で、この映画自体は『X エックス』『Pearl パール』に続く作品なの。
ピューリタンだしパールだし。これは緋文字とも絡めて考察出来たりするかな?
とりあえず、罪と罰と裁きの問題は疲れるから、こっちの事を先に考えてみようかな?
