サティ「ジュ・トゥ・ヴー:Je te veux」演奏を比べてみて気づくことってあるよね:パスカル・ロジェ
作曲者:サティ
曲名 :ジュ・トゥ・ヴー:Je te veux
演奏者:パスカル・ロジェ、ジャン=イヴ・ティボーデ
リズム:★★★★☆
旋律 :★★★★☆
構造 :★★★☆☆
満足感:★★★★☆
あたり前だと思って聴いてる曲でも、
聴き比べてみるとなんか変だなと思う事ってあると思う。
今回はそんな曲を紹介してみようと思う。
パスカル・ロジェ:Satie: Je te veux
ジャン=イヴ・ティボーデ:Satie: Je te veux
この曲の演奏を2つ用意したのには理由がある。
この曲はなかなかにして悩ましい曲だ。
なぜかというとこの曲の解釈が大きく2系統に分かれているからだ。
しかもリズムが違うというけっこう曲を聴く上では大問題な違いだ。
〇 歌曲寄りのリズムでの演奏 :パスカル・ロジェ
〇 ワルツ寄りのリズムでの演奏:ジャン=イヴ・ティボーデ
本来この曲はワルツとして書かれてはいる。楽譜にもワルツと書いてある。だけどこの曲の本質はシャンソンつまり歌として作られている。
だから解釈が歌よりのリズムにするかワルツよりのリズムにするかの2系統に分かれてしまっているのだ。
楽譜ではワルツなんだから踊れるように弾けばいいと思うかもしれないけども、それをすると最初のうちはいいリズムだなと思っても、シャンソンとして知っているリズムじゃなくなってきて、これはなんか変だなと気づくことになるという問題が起こる。
歌曲よりに演奏していてもしっかりとズンチャッチャとワルツ風に聴こえてるわけだからこれはこれで変な感じはする。
つまり、この曲はどちらの解釈を選んだとしても問題が残るわけで、完全にどちらがいいかという答えが出ない曲だと思うのだ。
どちらを選ぶかは聴く人の好みとしか言えないんだけども、いい曲なんだけども、中々にして悩ましい曲だなとも思う。
ロジェの演奏はワルツではなく歌曲寄りのリズムで、フレーズが前後に揺れながら進んでは元の流れに戻るため、これはこれで難しい解釈だと思う。
だけど本来のジュ・トゥ・ヴーのリズムはこっちだなと思うのだ。
音楽って比べて聴いてみると問題点がはっきりと見えることがある。
それまではそれが当たり前だと思って聴いていたことでも別の曲と聴き比べると微妙な違和感に気づいて何だこれはとなったりする。そして更に文章にすることで問題点が良く見えてきたりするのだ。
