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自動化したくてAIを入れたら、俺がクレーム対応係になった話

おい、そこの兄弟。

タブを12個開いて、
「全部大事です」みたいな顔してへんか。

記事もやりたい。アプリも作りたい。GitHubも整えたい。Obsidianも育てたい。AI編集チームも強くしたい。

……欲張り定食か。

しかも大盛り無料に釣られて、自分の胃袋の大きさ忘れとるタイプや。

俺や。

これ、全部俺や。

今日は記事。明日はアプリ。明後日はGitHub。
その次の日は「やっぱり編集チームの根本設計が……」とか言い出す。

おい。

お前、何屋やねん。


昨日の俺は、今日の俺に引き継がない

その日のうちに終わる作業なら、まだええ。

熱があるうちに最後まで持っていける。

でも、作業がデカいと翌日に持ち越す。
寝る。
起きる。
熱が冷める。

昨日の俺は、熱血編集長やった。

今日の俺は、急にアプリ開発部長になっとる。

そして、三日後に昨日の作業へ戻ってくる。

「どこからやっけ?」

知らんがな。

昨日の俺に聞け。

机の上には途中の作業。GitHubには半端な修正。頭の中には別件の看板。

41歳のおっさんが、自分で置いた地雷を、自分で踏みに行っとる。

セルフ地雷原ツアーや。

参加者ひとり。
負傷者ひとり。
主催者もひとり。

地獄か。


自動化したはずが、毎日クレーム対応している

この1か月、なんで思ったほど進んでへんのか。

理由は分かってる。

記事編集チームの修正や。

俺は記事を毎日書く。
書くたびに問題が出る。

なんでこうなった。どこでズレた。なぜ真島にならん。なぜいい子ちゃんになる。なぜマッドピエロが足らん。

問い詰める。原因を探る。対策を入れる。ファイルを直す。また試す。

……ちょっと待て。

俺は自動化するために、Claude CodeやCodexを入れたんや。

それなのに、なんで毎日俺がクレーム対応しとんねん。

「お客様、申し訳ございません。今回の記事はマッドピエロ濃度が不足しておりまして」

どこの本部や。

AI編集部を作ったはずが、俺だけ本社クレーム窓口に座らされとる。

電話鳴りっぱなしや。

「はい、真島編集部お客様相談室です」

やかましいわ。


問題が出続けるうちは、自動化やない

でも、これ見覚えあるんや。

販売職で店長してた時のクレーム対応と同じや。

問題発生。
対応。
原因究明。
対策。
また問題発生。

この回転や。

自動化って、聞こえはええ。

でもな。

問題が出続けてるうちは、自動化やない。

ただのクレーム処理の高速化や。

皿だけよう回る回転寿司や。
ネタは乗ってへん。
シャリだけが高速で通過しとる。

誰が食うねん。


普通の記事なら、こんな問題は起きてへん

そもそも真島吾朗とかいう狂人を記事に混ぜなかったら、こんな問題は起きてへんかった。

普通の記事なら楽や。

AI活用で大切なのは、目的を明確にすることです。

はい完成。

綺麗。
安全。
無臭。

読まれた瞬間に忘れられる。

そんなもん出して、何が再起や。

だから俺は、面倒な方を選んだ。

狂気。笑い。見栄。恥。爆発。本音。

扱いにくいに決まっとる。

そら不具合も出るわ。

蛇を飼いながら「なんで噛むんですか」言うてるようなもんや。

噛むやろ。
蛇やぞ。


AIは、指示された店内だけを掃除する

でもな。

このクレーム対応で、得たものもある。

AIの癖が見えてきた。

AIは、指示されたことはやる。

でも、聞かれてへんことは言わん。

こっちが見えてない泥までは、勝手に見に行かん。

ここが怖い。

昔、店でクレームがあったとする。

本社にいる俺が電話で言う。

「店の中、掃除しといてくれ」

スタッフは掃除する。
店内はピカピカになる。

で、俺が実際に店へ行く。

中は綺麗や。

でも、店の前が泥だらけ。

入口が終わっとる。

客が入る前に靴が死ぬ。

俺が聞く。

「なんで外、掃除してへんのや?」

スタッフは言う。

「店内を掃除しろ、との指示でしたので」

……おお。

なるほどな。

店内を掃除しろと言われたから、店内だけ掃除しました。

ほう。

ほな聞くけどな。

お前らが担当してる店なんやから、外も掃除しとかんかいボケェ!!

客はワープして店内に湧くんか。
入口を通るやろが。
その入口が泥だらけやったら、中がピカピカでも客は帰るやろ。
床だけ磨いて、店先を沼にして、何を達成感出しとんねん。

……って、そこまで言いかけて止まった。

……

……なんやその顔。

「ああ、それはスタッフの視野が狭いですね」みたいな顔すな。

違う。

俺も同じことをAIにやらせとったんや。


本当に泥だらけなのは、店外かもしれん

「この記事を直せ」と言う。
AIは記事の中を掃除する。

「この指示を批評しろ」と言う。
AIは指示の中を掃除する。

「編集チームを改善しろ」と言う。
AIは編集チームの中を掃除する。

でも、本当に泥だらけなのは店外かもしれん。

俺の前提かもしれん。
俺の優先順位かもしれん。
俺がそもそも、何を完成させるべきか決めてないことかもしれん。

ここが腹立つねん。

AIのせいだけにできん。

俺が「店内」と言ったら、AIは店内を見る。

俺が「この記事」と言ったら、AIはこの記事を見る。

俺が「この仕組み」と言ったら、AIはこの仕組みを見る。

でも、俺が見えてない場所は、俺の言葉に入ってへん。

入ってへんものは、AIも拾いにくい。

ズレた地図を持ったまま、最高性能のナビを使ってるようなもんや。

ナビは優しく言う。

「目的地周辺です」

そこ、海や。

こっちは車ごと沈みかけとる。

目的地ちゃう。
水没地点や。


だから、店外の泥を聞け

……せやけどな。

この泥を見つけられるようになったのは、無駄やなかった。

毎回問題が出た。
毎回問い詰めた。
毎回原因を探った。

そしたら分かってきた。

AIは万能の相棒やない。

指示された店内を磨く、めちゃくちゃ優秀なスタッフや。

だからこそ、こっちが聞かなあかん。

「店外はどうや?」

「俺が見えてない泥はどこや?」

「この前提、ズレてへんか?」

ここを聞かんと、店内だけピカピカのまま、入口で客が帰る。

記事も同じや。

仕組みも同じや。

人生も同じや。


修正しても進まん時は、この一言を投げろ

だから、修正しても進まん時。

AIの答えは正しいのに、現実が前に進んでない時。

また新しいファイルを足したくなった時。

一回これを投げろ。

俺が今いちばん見えていない致命的なズレを1つだけ刺してくれ。慰めはいらん。

長いプロンプトはいらん。

診断シートもいらん。

まずこれでええ。

「何を直せばいいか」やない。

「俺はどこを見落としてるか」

そこを聞け。

店内を磨く前に、入口の泥を見ろ。

自動化の前に、見る場所を間違えるな。

そこからや。

そこから初めて、AIはシノギになる。

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