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愛されて20数年―デビュー作『0さい~4さい こどもずかん英語つき』が125万部超を記録した、よしだじゅんこ氏。サクセスストーリーのヒミツを訊いてみました!


0歳から読める“はじめての図鑑風絵本”として大人気の『0さい~4さい こどもずかん英語つき』シリーズ。動物、乗り物、食べ物など、こどもに身近なジャンル別に、可愛らしい絵と言葉(日本語と英語)が並んでいます。
 
2003年に発売して以来、たくさんの親と子に愛され、2026年3月には、絵や内容をパワーアップした『0さい~4さい こどもずかん英語つき 改訂バージョン』が登場しました。

2026年4月現在、シリーズ累計刷部数250万部超!
大ヒットのウラ側を探ってみましょう。


* * * *
 
ページを開けば、楽しい時間が始まる絵本『こどもずかん』。
表面がコーティングされた厚紙のページだから、小さなこどもにも扱いやすく、気軽に与えられるつくりです。

▲上から順に「どうぶつ」「くだもの」「くるま」のページ。ページをめくるごとにジャンルが変わり、それぞれにカラフルな絵とものの名前(日本語と英語)が並ぶ。こどもがどのページに興味を持つかわかるのも、楽しみのひとつ。

0歳…ページをじいっと見つめてきゃっきゃっ! 絵を指さしたり、ものへの興味がぐんと育っていきます。
1歳…バナナの絵を見てお口をもぐもぐ! 絵と実物を同期できていることに驚きと感動が!
2歳…大人が「りんご」と言うと、こどもも「りんご」と追い読み!
3歳…英語でも言えるようになった!
4歳…ほこらしげに「ママ、これな~んだ?」とクイズを出してくる。
 
こどもの興味をひきつけて離さない可愛い絵を描いたのは、イラストレーターのよしだじゅんこさん!
ほのぼのした、ゆるいラインながらも、ものの特徴をしっかりおさえたタッチが特徴です。
 
『改訂バージョン』発刊に際して、製作時のこだわりやくふうを訊いてみました。

*Profile*
よしだじゅんこ
文具・キャラクターのデザイナーを経て、2003年『0さい~4さい こどもずかん英語つき』で絵本デビュー。やさしいラインとカラフルな色づかいの絵で、親と子の絶大な人気を博し、20数年で125万部超のベストセラーシリーズに成長させた。表紙や、本に巻かれたオビ、中ページのデザインもトータルに手がけ、ゆるくてオシャレな雰囲気を確立させている。
プライベートは、家族3人でのんびり島暮らし。
ご自身の絵をキーワードで表すとしたら、
#シンプルかわいい #カラフル #こども大好き #にっこり #親しみやすい #雑貨みたい
だそう!

『改訂バージョン』製作への思い

 ―― 大ヒットした『こどもずかん』の改訂バージョンを作ろう、と決まったときの、お気持ちはいかがでしたか。
 
よしだじゅんこ(以下よしだ):改訂は、新しく描くのとはまた違う緊張感がありました。
すでに多くのかたに親しまれている絵本なので、そのイメージを大切にしながら進める責任も感じました。
でも、もう一度ていねいに向き合える機会をいただけたことを、とてもありがたく思っています。
 
 
――『こどもずかん』誕生当時の気持ちも、改めて思い出されたのではないでしょうか。
 
よしだ:はい。もう、20年以上も前のことですが、出版の喜びよりも先に「こどもたちに伝わるだろうか…」と不安を感じていたことを、今でも覚えています。
直しを重ねながら作って出版して、気づけば、たくさんのかたに手に取っていただいていた……そんな感覚です。
最近は「わたしもこれで育ちました!」と声をかけていただくことが、増えました。そういう言葉をいただくたびに、流れてきた長い月日をしみじみと感じています。

▲2003年に発売した旧版の『0さい~4さい こどもずかん英語つき』。こどもの言葉の発達を助ける絵本として、単巻で累計刷部数125万部超を記録。増刷も56回行われた。

―― 改訂にあたり、表紙や中ページで「変えたい」「調整を加えよう」と思ったところはありましたか。
 
よしだ:変えるというより、デザインや色味を今の感覚に合わせて見直し、整えました。
特に見ていただきたいのは、まず表紙。洋書絵本のような、シンプルでオシャレな雰囲気をめざしました。ふだんから、自然に「可愛い」を探している感じで、海外の絵本や雑貨、可愛いパッケージなどを、参考にしています。
それから、インデックスも、何度も手直しをくりかえして、今のデザインに落ち着きました。カラフルで可愛く仕上がったと思いますが、どうですか?

▲オリジナルのフォントで書名の入った赤いラベル&赤い背表紙が、『こどもずかん』の目印。書店でも家でも、パッと目をひきつけられる。『改訂バージョン』では、旧版の雰囲気を大事にしながらも、英字をあしらったり、絵の内容や配置バランス・線の太さを調整するなど、細かい部分がブラッシュアップされている。


▲各ページの右端にあるインデックスは「小さなこどもの手でも、めくりやすい!」と評判。行きたいページへすぐ行けるから、ページをめくるのが楽しくなる。『改訂バージョン』では、各ページの文字色とインデックスの色イメージをそろえ、ページを探す際に色も目印にできるようになった。

―― たしかに、読者ママの第一声は「かわいい~!」ですよね。ゆるさの中にわかりやすさとインパクトがしっかり盛りこまれた絵は、『こどもずかん』の大きな魅力です。こういう絵を描く秘訣ってあるんでしょうか。
 
よしだ:……それは秘密にしておこうかな(笑)!

『こどもずかん』ならではのくふう

――『こどもずかん』では、絵だけでなく、タイトル文字の作成や、文字・絵の配置、インデックスの色柄の選定など、”デザイン”についても、手がけられていますよね。どのページも、絵と文字の配置が絶妙ですが、どんなポイントがあるのでしょう?
 
よしだ:いちばん意識しているのは、ページを開いた瞬間に、視線が迷わないこと。どの絵を最初に見たらいいのか、自然に伝わるように心がけています。
また、どの絵とどの言葉がセットなのか、パッとわかるように、絵と文字の距離が離れすぎないこと、でも窮屈にならないこと。
そして、ページ全体に少し余白を残すこと。その”すき間”があることで、絵も文字も、いきいきして見えると思うんです。

▲上から順に「からだ」「いろ・かたち」のページ。絵の大小バランス、文字との間隔や色のバランス、ページをめくったときの印象の変化など、意識させない部分にたくさんの計算がはりめぐらされている。よく見ると、イラストの線色にはブラウンとグレーが、見開きごとに交互に使われていて、さりげなくオシャレ!

 ―― なるほど! たくさんのくふうが散りばめられているのですね。そういえば、20数年前に『こどもずかん』が発売して大ヒットした後、各社から「言葉」と「絵」を並べた本がたくさん発売された時期もありました。そのことをどう思いましたか。
 
よしだ:似た形の本がたくさん出たことは、それだけ必要とされているジャンルなんだと思いました。
 
―― それらの本と『こどもずかん』が、絶対的にちがうところはありますか。
 
よしだ:わたしが大切にしてきたのは、なるべく “お勉強感”を出さないこと。『改訂バージョン』でも、その空気は変えていません。
シンプルさと余白、そして長い時間の中でつちかってきた安心感――そこは、どの本にも負けないと思っています。

―― まさに、熱い思いがこめられているのですね! 大切に作ってきた『こどもずかん』を、どんな人に見てほしいでしょう?
 
よしだ:小さなこどもはもちろん、そばにいる大人のかたも、いっしょに楽しんでいただきたいです。教えようとせず、順番に読もうとせず、どこから開いてもいいのです。
いっしょに好きなページを何度もめくりながら、ただ「これなあに?」と声に出してみてほしい。
『こどもずかん』にふれることで得られる喜びは、いっしょに声を出したり笑ったりする、そんな小さな時間そのものだと思っています。

▲それぞれの絵には、日本語と英語の呼びかたが添えられている。英語の読み仮名は、アメリカ出身のデイブ・テルキさんの指導による『こどもずかん』オリジナル! 思わず声に出してみたくなるユニークな表現で「ネイティブの英語みたいに聞こえて楽しい!」と大評判。WEBサービスでネイティブの発音を聴ける「おとのページ」もある。

――『改訂バージョン』では、読者向けのWEBサービスも充実しています。中でもプリントできる「あいうえお表」はレトロ感もあって、大人も楽しめそうなデザインですね!
 
よしだ:「あいうえお表」もできるだけ”お勉強感”を出さず、かわいい雑貨のようにそっと部屋に置けるものを作りました。
色味についても、おうちのプリンターのほか、コンビニなどで印刷しても、それぞれがかわいく発色するようにくふうしています。

▲読者向けサービス『こどもずかんWEB』でプリントできる、あいうえお表。絵本に登場したアイテムのほか、この表だけの絵も登場している。「あいうえお」を覚えるにはまだ早い月齢でも、大人向けの雑貨として楽しみたくなる!

―― 読者のママの多くは、平成に大ブームとなった絵ポエム文具の『一期一会』にハマった世代です。『改訂バージョン』には、『一期一会』を生み出したクリエーター、カタノトモコさんご自身の、絵本選び体験マンガと、絵ポエムのリーフレットもついていますよね。
 
よしだ:はい。ご協力いただけるときいたとき、とてもうれしかったです。
リーフレットには、カタノトモコさんらしい、やさしい世界観がぎゅっとつまっていて、読み進めるたびにほっと心が温まります。

▲本にはさまれている、ミニリーフレット。こどもの絵本選びにとまどったカタノトモコさんが、書店で『こどもずかん』に出会い、絵本に親しんでいく様子を、コミカルに描いている。『一期一会』風の絵ポエムも、『こどもずかん』のために描きおろされたもの。

仕事と家庭――どちらも宝物

―― ところで、よしださんが『改訂バージョン』で特に気に入っている絵はどれですか。
 
よしだ:娘に「ロバ」が可愛いと言ってもらえたので。「ロバ」です(笑)
 
 
―― 娘さんにお仕事をほめてもらえるのって、ママとしては最高ですよね。『改訂バージョン』を作ることに決まった際、娘さんはどんな反応でしたか。
 
よしだ:「ママすご〜い!」と言って、喜んでくれました。
 
 
―― たしかに「すご~い!」のですが、『改訂バージョン』の製作中は、並々ならぬ忙しさもあったと想像します。3月の発売をめざして、年末年始も休日返上で製作されたのでは? お仕事が忙しいとき、家庭と両立するためにくふうしていることはありますか。
 
よしだ:仕事がどうしても大変なとき、家事は手抜きも…(笑)。家族に手伝ってもらいながら、絵を描く時間を確保しています。
家事の完璧をめざさず気持ちよく両立できるバランスを意識しています。
 
 
――『こどもずかん』が大ヒットしたウラには、ご家族の応援も大きく貢献していたのですね。イラストレーターとしてお仕事をするために、これまで努力してきたことはありますか。
 
よしだ:努力、という感覚はあまりありません。
ただ「可愛い」をもっと可愛くしたくて、夢中で描き続けてきただけ。
好きで続けてきた時間が、気づけば今につながっていました。
 
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ページを開けば、すみずみから「可愛い」があふれだす『こどもずかん』。
たくさんのくふうと試行錯誤の結晶であるにもかかわらず、必死さを感じさせず、「ゆるさ」と「ほのぼの感」をかもしだしています。
だからこそ、まだ文字を読めない、小さなこどもの本能も自然にくすぐられて、笑顔やうれしい反応が生まれるのでしょう。
 
『0さい~4さい こどもずかん英語つき 改訂バージョン』は、ものや言葉の学びをはじめ、本という存在への興味にもつながる1冊です。
そしてこの本には、よしだじゅんこさんの、20年以上もの愛とたくさんの思いが、やさしく注がれています。

書籍概要

『0さい~4さい こどもずかん英語つき 改訂バージョン』
Gakkenより好評発売中!
 
絵:よしだじゅんこ 英語監修:デイブ・テルキ
定価:1,320円(税込)
電子版:<英語の読みがなつき><英語の読みがななし>の2種類あり
学研出版サイト:

Amazon:

『こどもずかん』公式サイトもスタート!


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