第38回 審査の手引きから読み解く~基盤研究B・Cに採択されるために
基盤研究B・Cは、一定の研究実績を有する研究者を対象とし、より発展的な研究の推進を目的とした種目です。そのため、若手研究と比べて、研究計画の成熟度や展開性がより重視される傾向にあります。
本稿では、審査の手引きをもとに、基盤研究において求められる視点を整理いたします。
1.評価の基本構造は共通している
基盤研究においても、評価は以下の要素に基づいて行われます。
学術的重要性および独創性
研究方法の妥当性
研究遂行能力
したがって、若手研究と同様に、「研究の意義」「方法」「実現可能性」を明確に示すことが基本となります。
2.研究の発展性と広がりが重視される
基盤研究では、個別の研究課題にとどまらず、その研究が今後どのように発展していくのかが重要な評価対象となります。
具体的には、研究の継続的な展開や、他分野への波及、さらには社会的意義などが含まれます。これらは明示的に記述されていなければ評価されにくいため、意識的に整理して示すことが求められます。
3.実績に基づく説得力が求められる
基盤研究では、研究計画の実現可能性を、これまでの研究実績との関係の中で判断されます。
すなわち、過去の研究の蓄積がどのように本研究につながっているのか、そして本研究が将来の展開にどのように結びつくのかが、一貫した流れとして示されていることが重要です。
4.国際的な位置づけの明確化
基盤研究では、研究の国際的な位置づけも評価の対象となります。
ここで求められているのは、必ずしも大規模な国際共同研究ではなく、当該研究が国際的な研究動向の中でどのような位置にあるのかを適切に説明することです。
5.評価の軸は変わらない
若手研究と同様に、基盤研究においても、評価が低い場合にはその理由が記録される仕組みが採られています。したがって、不明確な点や説明不足は、そのまま評価に影響することになります。
この点において、基本的な記述の明確さが重要であることは変わりません。
まとめ
基盤研究B・Cの審査は、若手研究と同様の評価軸に基づきつつ、より高い水準での計画の完成度と発展性が求められるものとなっています。
研究の意義、方法、実現可能性を明確に示すことに加え、これまでの研究との連続性や将来への展開、さらには国際的な位置づけを適切に説明することが重要です。
これらを一貫した流れとして示すことが、採択に近づくための基本的な条件であると考えられます。
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