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第77回【科研費】基盤B・Cの評定について理解する──採択に近づくための審査構造の整理

科研費(科学研究費助成事業)のうち、基盤研究(B・C)は応募件数が多く、毎年多くの研究者が挑戦する代表的な区分です。一方で、「どのように評価されているのか」が見えにくく、不安を感じながら申請書を書かれている方も少なくないのではないでしょうか。

本記事では、審査の手引きに基づきながら、基盤B・Cにおける評定の仕組みを整理し、申請書作成の際に意識しておきたいポイントをまとめてみたいと思います。



■ 審査は「2段階の書面審査」で行われる

基盤研究(B・C)では、審査は合議ではなく書面審査によって行われます。
同一の審査委員が、2段階にわたり評価を行い、最終的な採否が決定される仕組みです。

まず1段階目では、各研究課題について個別に評価が行われ、その結果を踏まえて総合評点が付されます。
その後、2段階目の審査を経て、最終判断に至ります。


■ 評価は「絶対評価」と「相対評価」の組み合わせ

審査において重要なのは、評価が単一の基準ではない点です。

まず、研究計画の内容については、各評定要素ごとに絶対評価が行われます。
そのうえで、最終的には4段階の総合評点が相対的な評価に基づいて付与される仕組みです。

つまり、

  • 各観点では「基準に照らして適切か」を見る(絶対評価)

  • 最終的には「他の課題と比べてどうか」で順位づけされる(相対評価)

という二層構造になっています。


■ 「A.研究計画の内容に関する評定要素」

基盤B・Cにおいて中心となるのが、以下の評定要素です。

(1)研究課題の学術的重要性

当該研究課題が学術的に重要であるか、推進すべき意義を有するかが評価されます。
学術的な問いの明確さ、研究の位置づけ、独自性・創造性、波及効果などが含まれます。

(2)研究方法の妥当性

研究目的を達成するための方法が適切であるかが問われます。
研究計画の具体性や論理性、方法の適切さなどが評価対象となります。

(3)研究遂行能力および研究環境の適切性

研究代表者および研究組織が、計画を遂行する能力を有しているか、また研究環境が適切に整っているかが評価されます。

これらの各項目について、それぞれ絶対評価が行われる点が重要です。


■ 「B.研究課題の国際性に関する評定要素」

加えて、基盤B・Cでは

  • 研究課題の国際性

についても評価が行われます。
これは上記Aとは別枠で、同様に絶対評価によって判断されます。

国際的な学術的意義や国際的な発信・連携の可能性などが意識されますが、必ずしも海外共同研究の有無だけで判断されるものではありません。


■ 添削の現場で感じる重要なポイント

実務的な観点から申し上げると、特に重要なのは

最初に評価されるのは「研究課題の学術的重要性」である

という点です。

しばしば、

  • 手法の新しさ

  • 実現可能性の高さ

に重点が置かれすぎるケースがありますが、それ以前に

「なぜその研究が学術的に重要なのか」

が明確でなければ、高い評価にはつながりにくい構造になっています。


■ おわりに

基盤B・Cの審査は、一見するとシンプルに見えますが、実際には

  • 評定要素ごとの絶対評価

  • 総合評点としての相対評価

という複合的な仕組みによって成り立っています。

申請書を書く際には、この構造を踏まえ、
各評定要素に対応する形で内容を整理することが重要です。

本記事が、申請書作成の一助となれば幸いです。

外部資金ジャパン

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