【無料】7月1日 本日の為替市場見通し
昨日の為替市場でドルは大幅高。ドル/円は1986年以来の162円台、それも162.60円台まで続伸する局面が観測されていた。
東京タイムは、片山財務相らからの円安けん制発言が聞かれるも効果は限定的にとどまるなか、円安傾向は継続。また、欧米タイム以降も流れは変わらず、NY時間には162.66円までドルは値を上げている。
前述したように、昨日東京では片山財務相が「断固たる措置を含むことはオンラインの日米財務相会合でも確認」と発言。また木原官房長官も、「為替市場はいつでも必要に応じて適切に対応する」と述べていたが、目立った反応はなかった。そういう意味では、完全に市場筋に足もとを見透かされている感を否めない。
ただし、筆者の取材では介入の効果を見極めている段階にあるもよう。市場の間隙を突く格好で、「えっ!?このタイミングで介入!?」と驚くような時期に実弾介入を実施する気がしている。予断を許さない。
一方、それとは別に市場筋の関心が高い日銀金融政策の行方だが、昨日夕方、新たな日銀審議委員に就任した佐藤綾野氏が会見を行い、そのなかで「インフレを見極め適切に政策運営を実施する」と述べていた。読売新聞などは「利上げ賛否は明らかにせず」と、やや残念がるようなニュアンスで報じていたものの、そもそも論として高市政権が任命の「リフレ派」の人物だ。個人的には、玉虫色の表現でもだいぶ譲歩していた気がしてならない。
なお、報道などが二転三転した「米国とイランの会談」だが、結局トランプ米大統領が指摘した6月30日には実施されず。それどころか、イラン首席交渉官からは「米との覚書条件履行まで追加交渉に応じず」といった強硬発言も聞かれていたようだ。
テクニカルに見た場合、ドル/円は「近くて遠い存在」だった162円へと到達したばかりか上抜け。まだ、「しっかり」かつ「完全」に超えたとは言えないものの、本稿執筆時でも162円半ばで推移するなど、ポジションの偏りを別にすれば上方向のリスクを感じざるを得ない。
昨日もレポートしたように、当局の実弾介入などが「なければ」という前提条件付きだが、テクニカル的な次の上値メドは1986年11月高値の165円となるだろう。(了)
