先天性緑内障と生きてきた私が、母になるということ

妊娠が発覚したとき、私はすぐにかかりつけの眼科を受診しました。
ずっと使っている点眼薬が、胎児に影響を及ぼすかもしれない──そう産婦人科で言われたからです。

私は「先天性緑内障」です。
生まれつき目の病気があり、視力に障害があります。

これまでの人生、目のことでたくさん悩んできましたが「私の問題」としてずっと付き合ってきました。
でも、あの日、医師から言われたひと言で、その意識がガラッと変わったんです。

「あなたは母体だから、子供にも50%の確率で遺伝する。」

あっけらかんとした口調でした。
私が生まれてから30年、ずっと診続けてくれているおじいちゃん先生。
当たり前の説明だったのだと思います。
でも、私の頭は一気に不安でいっぱいになりました。

「もし私の子が、同じ病気を持って生まれてきたら?」
「この先、どんな景色が見えて、何に悩んで、どんな思いを抱えるんだろう?」

私が通ってきた道を、我が子にも歩ませるかもしれない。
その場では「そうか」と冷静さを保ちましたが、一人になった時には涙が止まらなくなりました。

私が生まれた時の話をよく母に聞きます。
「あなたは青い目で生まれてきたのよ~」

病気とうまく付き合いながら普通に生きてきたつもりです。
でもこれは母、家族、周りの人のおかけだと大人になってから気づきます。

しかし、子どもに「遺伝するかもしれない」と言われた瞬間、私は自分の目の病気を、初めて“怖い”と思ったのかもしれません。

でも今は、少し違う気持ちです。

もし、子どもが同じ病気を持って生まれてきても、私はきっと大丈夫だと思います。
だって私は、実際にこの目で、世界を見てきたから。

人より見えにくい分、見えないものを感じられたこともあります。
遠回りしたけれど、自分のペースでここまで歩いてこられた。
だからきっと、子どもも自分なりの世界を見つけていける──そう信じています。

このブログでは、私が経験してきた「目の病気」との向き合い方を少しずつ書いていこうと思っています。

緑内障を持っている方やお子さんが緑内障の方や、目の不安を感じている方。
あるいは、「遺伝」という言葉に不安になったことがあるすべての人へ。
ほんの少しでも、心が軽くなったり、ヒントになることがあれば嬉しいです。

読んでくださって、ありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!