第1章:子どもが突然、不登校に。「学校に行きたくない」父としての対応と後悔
子どもが突然、学校に行きたくないと言った。
自分は何とか行かせようと、力ずくで無理にでも登校させた。
「学校に行かなくてもいい」という妻に、それは子どもの未来に無責任だと正論で反論した。
今振り返れば間違っていたと思うが、当時は必死だった。
不登校対応の常識は、社会の非常識。
父親がとるべき対応とは何だったのか。実体験と後悔、教訓を書きます。
不登校の始まりの朝。父としての責務
子どもが突然、学校に行きたくないと言った。
「いや、ダメだろ行くぞ」
説得して連れだした。
次の日もその次の日も、「学校に行きたくない」と言った。
学校の重要性を説き、理由もなく休ませるわけには行かないと伝えた。
無理やり車に押し込んで送迎した日もあった。
ある日、泣きわめいて全く動かなくなった。
「もう無理!!学校に行きたくない!死にたい!!」
その言葉に、さすがに狼狽し、休ませようとなった。
その日を境に、彼女は学校に行かなくなった。
優等生で真面目な子どもなのにどうして…。もったいない
突然のようで、今振り返れば予兆はあった。
先生から、「学校ではおとなしい」と聞いていた。
家では活発なのに、嘘だろと驚いた。
普通の家庭の崩壊
安定した職業の俺、専業主婦の妻。マイホーム。
生活は安定していたし、"普通"の家庭を作ってきたつもりだった。
でも、子どもが学校に行かなくなると、その「普通」は崩れていく。
最初の1週間は、「疲れてるんだろう」「一時的なものだ」と思っていた。
2週間、3週間……。
妻と二人で何度も話し合い、子どもとも向き合った(つもりだった)。
学校担任、副校長、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、様々な制度を頼った。
でも、変わらなかった。
「学校行かないなら、家で勉強くらいしよう。将来困るよ?」
逆効果だった。
娘は、ますます部屋にこもるようになった。
話しかければ怒るか泣くか、無言になる。
怒りが爆発したこともあるし、冷静なフリして責めた日もあった。
後悔してる。
子どもが不登校になると、親は「社会的にバッシング」を受ける。
優しそうなお父さんなのに、厳しいところあるよね。
お母さんも専業主婦だし、甘やかせてるんだろうね。
私なら何としてでも学校に行かせるけどね。
まるで原因探しゲーム。
答えなんかないのに。
特効薬で不登校を解決!再登校に成功させたと喜んだが…
当時、不登校の原因は、ある友達との関係にあると考えていた。
クソ恨んだけど、相手も子どもなので仕方ない。
一応、できる限りの対応はした。(詳細割愛)
それでも心の傷が癒えず、再登校はできなかった。
打つ手がなくなった
特効薬で効き目があるか分からないが、
引越しをして学区を変えることにした。
この策がハマり、新しい学校に登校できるようになった。
不登校は解決したと喜んだ!
不登校解決の成功体験として周囲に喜びの報告をした。
しかし、半年もするとまた不登校に。
同じような理由。学校の友達関係。
友達なんて勝手にできるもんだろ…。コロナ禍でコミュ障になったのか。
俺の努力は何だったんだ…。不甲斐ない子どもに愕然としてしまった。
十分に手は尽くした、環境のせいにはできない。
口には出せないが、不登校の原因は、子ども自身に問題があると考えてしまった。
不登校は子どもの問題じゃない?父親のプライド、自分の課題
子どもの不登校に直面したとき、実は、
一番最初に壊れたのは、「父親としてのプライド」だった。
当時は必死で、全くその考えに及ばなかった。
子どもの未来が心配だと思う気持ちが強かったが、
俺が勝手に未来を不安に思って心配しているのだ。
子どもの不登校に向き合うのは苦しい。苦しんでるのは自分自身だ。
子どもに、俺の不安や課題解消を求めてしまっていた。
不安を感じて縮こまってる子どもに、俺の不安をぶつけてしまっていた…。
なんということだ…。
優しい言葉がけをしたり、時に厳しく社会性を身に着けさせようとしたが
良かれと思った行動や対応が攻撃になっていた
子どもの問題と自分の課題は、切り分けなければならない。
自分が苦境のときに欲しかったもの
自分自身を振り返って、
自分が苦しかった時、どんな言葉が自分を奮い立たせたか。
「頑張れ!やり抜くことに意味がある」という火の玉ストレートの励ましが響くときもあった。
でも、それは目に光があるときだ。
本当に苦しいときは、心に寄り添う言葉や、立ち上がるまで信じて待つ姿勢がうれしかった。
本当に大変だったんだね、よく頑張ったねと、心からにじみ出る母の言葉
特別なことは言わず、信じて待ってくれた父の姿勢。
自分が本当に苦境にあったときに、立ち上がれたのは、後者だった。
苦境の時に、火の玉ストレートを喰らってたら無理だったかも。
【まとめ】不登校の子どもに父親ができること
一番苦しんでるのは子ども。
不登校は、子どもなりの「サイン」であり、「防衛反応」だ。
無理に戻そうとすると、サインを握り潰してしまう。
子どもがそんな状態なのに、「学校は行くべきだろ」という正論攻めは、親自身の不安解消でしかない。ますます無気力になるだろう。
妻に対して、子育てに正解なんてないのに、正論をぶつけて苦しめない。
本を読む。不登校の親の会に参加する。セミナーを聞く。
恥を忍んでいろんな人と話をする。視野を広げる。
(自分の知識経験に基づく対応は、視野がせまい!)
自分の不安は、自分で解消する。
どんな状態であれ、子どもの可能性を信じる。
妻の教育方針を信じる。
妻や子どもには、安心させる言葉をかける。
まだうちの子は登校していない。
でも、「不登校でもいい」と思えるようになった。
そう思えるようになるまで、3年かかった…。
子どもを変えようとしない。自分自身が変わること。
それが回復の第一歩だと思う。
📝教訓:
不登校は、親自身の試練。子どもの試練じゃない
子どもを変えようとする前に、自分が変わる必要がある。
「正解」じゃなく「共感」が、子どもを救う。
