気づけば、そっちへ行っていた
私の旅の始まりはなんだったんだろう。
ふと、そんなことを考えた。
父親が旅好きだった。どんな小さな旅でも。
歴史?地理?とかを勉強していたっぽいのでいろんな土地に行くのが好きだったのかなと思う。
あとは、車で走るのが好きだった人。ただただ走る。
そんな父は、当時で考えてもひと時代前の厳しく恐しい偏屈親父だった。
何かを買ってもらうのも一苦労。
けれど、なぜか自転車だけは必需品かのごとく、成長に合わせて買い与えられていたように思う。
東京の西部に住んでいた私は、小学校低学年の頃から自転車を乗り回していた。みたい。
だって、今調べると、え?こんな遠かった?普通に自転車で子供だけとかで行ってたよね?と思う距離なのだ。
知らない道や通ったことがない道に入っていくの、、、その当時からやってたわ。
そして、電車。
当時住んでいた家から最寄り駅までは自転車かバス。
歩くと20分くらいかかるのだが、祖父の家が同じ沿線で、電車で20分くらいのところにあった。ドアtoドアで1時間弱というところか。
だが、この同じ沿線というところに罠がいくつもある。
複雑に張り巡らされている西武線エリアで、乗り換え有り、分裂有りの難解さなのだ。
ボケっとしてたり漫画なんか読んでいたら、大人でも気づいたら知らない駅にたどり着き、東京といえども戻るのに数十分待ちということになる。
小学校の頃から、その電車でよく弟を連れて祖父の家まで行っていた。
いつも偉そうにしているんだから、弟連れて行くくらいできるよな?
という、父からの強めの圧で試練を課されていたようなものだけれど。
で、ある日、あれはいつだっただろう。
東京の、もっともっともっと西の方で、仕事で表に出ているから、そこまで年下の従姉妹を連れて電車で来てみろと煽られた。
内心、え?そんなとこまで行きたくないけど、、、と思いつつ、父には絶対に負けたくない私はまんまと策にハマり実行するのだった。
主に私にばかりそういうことをさせていたせいもあったのか、
父と同じく旅好きになったのは、1/3で私だけ。

