竹内商店
以前、アメブロに書いた恐怖のショートストーリーです。
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当時19歳の妹は、ハギレが大好きだった。
行きつけの竹内商店で色とりどりのハギレを買ってきて、コースターやランチョンマットを楽しそうに作っていた。
パニック障害気味のところがあって、定職にはつけなかったが、自分で作ったものをフリマアプリで出品して、それなりの売り上げがあったようだ。
わたしは妹の3つ上の兄だったが、妹は真っすぐにわたしを慕ってくれていた。深く蒼い吸い込まれそうな瞳の妹で、かなり美人の部類に入る女の子だった。
「ねぇ、ねぇ、おにいちゃん、おにいちゃん!」という言葉が、わたしに話しかけるときの妹の定番の言葉だったことを思い出す。
でも、その言葉を最後に聞いたのは、およそ8年前。自転車で竹内商店にハギレを買いに行く途中の交差点で、妹は大型トラックに命を奪われた。
最愛の妹を失って2年後の、とある日の夕暮れに、わたしは竹内商店の前に立っていた。
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