記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

『Star Wars: The Mandalorian and Grogu』 & 『乱』

『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』を奥さんと観てきました。 待ってました!と声をかけたくなる映画です。

「スター・ウォーズ」シリーズとしては約7年ぶりの新作劇場映画となる『Star Wars: The Mandalorian and Grogu』ですが、まず最初の印象としては、さて、これが『スター・ウォーズ』なのか?と問われれば、『スター・ウォーズ』というより、迫力あるアクションが楽しめる ‟宇宙活劇物” というのが、わたしの「最初の」結論。

もちろん、それはそれで無条件で楽しめるひとつの映画として完成しています。でも実は、最後に近いシーンには、「帝国軍 VS 反乱軍」を彷彿とさせるすばらしいシーンが登場してくれるのですが、それはのちほどまた書きます。

そもそも、「マンダロリアン」とは、『スター・ウォーズ』シリーズに登場する、高度な戦闘技術と厳格な掟を持つ伝説の戦闘集団のこと。今回の映画の主人公は、そんなマンダロリアンのひとりマンドーとベイビーヨーダっぽいグローグー(手作り感のある人の手の操作によるパペット)の物語。

物語の舞台は帝国が崩壊し新共和国時代を迎えたが、銀河は依然として無法地帯。どんな仕事も完璧に遂行する「マンドー」(ペドロ・パスカル)と呼ばれる伝説の賞金稼ぎマンダロリアンと強大なフォースを持つグローグー(年齢は50歳を超えていても長命種族で、まだ言葉も話せないほど幼い)が、親子を超える絆で結ばれ、ふたりは帝国の残党を探し出す依頼を受け、かつて銀河の裏社会を支配した犯罪王ジャバ・ザ・ハットの息子ロッタ・ザ・ハットに会いに向かうが、やがて様々な危機に巻き込まれる。

物語は上に書いたような流れですが、最初からマンダロリアンのマンドーは、暴れる!暴れる!というか、とにかく強い!強すぎる!

帝国の残党たちをバッサバッサとなぎ倒していきます。それがまた爽快感満点で、とんでもない疾走感というか躍動感、圧倒的なスピード感は必見です。そのあたりは、『スター・ウォーズ』らしさにあふれた映像かもしれません。映画を観ているというより、アトラクションに乗っているような映像体験と興奮を味わえます。

監督のジョン・ファヴローは、「シリーズを初めて見るファンにもわかりやすくした。みんなが楽しめる新作だ」と語っていますが、まさしくそんな作品という雰囲気。

『スター・ウォーズ』シリーズは最初から日本映画の影響が色濃く感じられる構成で、ジョージ・ルーカス監督は黒澤明監督を深く尊敬していて、『七人の侍』に多大な影響を受けたと公言しており、『スター・ウォーズ』シリーズには、黒澤映画の演出や時代劇の要素が取り入れられています。

そして、今回のストーリー構成は、小池一夫原作の『子連れ狼』からヒントを得ているそうで、マンダロリアンは拝一刀でグローグーは大五郎でしょうか。街並みに、どこか日本的なイメージも感じられるシーンもあります。

ジョン・ファヴロー監督は、「スター・ウォーズにも 侘び寂び がある」と言っていますが、油にまみれて錆びた使い古したような宇宙船も、確かに ‟わびさび” かもしれません。そんなリアリティは、なかなか見ごたえがあると感じました。

親は子を守る
子は親を守る

というセリフが予告編にもありましたが、マンドーがグローグーを守るのは当然としても、実はマンドーが一時倒れる場面があって、そんなマンドーを献身的に助けるグローグーのいじらしさには、一本とられること確実だと思います。

しかし、ネタバレになるので、あまり詳しくは書きませんが、ジャバ・ザ・ハットのいとこであるハット・ツインズの憎たらしいこと!結局、最後はざまあみろですが…

さらに後半、マンドーが危機的状況にあるとき、実にいいタイミングで登場するXウイングのスターファイターたちの急襲!これには思わず、心の中でヒャッホ~!!と叫んでしまいました。これぞ『スター・ウォーズ』の帝国軍と反乱軍の対決で、反乱軍が優位に立つ瞬間を思い起こさせてくれたからです。これ、必見ですぞぉ~

このレビューの前半で、‟これが『スター・ウォーズ』なのか?と問われれば、『スター・ウォーズ』というより”と書きましたが、あらためて考察してみると、やっぱりこの映画は、『スター・ウォーズ』だったよなと納得せざるを得ない映画でした。と、最初の文章を訂正したいと思います。

しかし、これまでの『スター・ウォーズ』も同じ流れではあったかもしれませんが、「初めて見るファンにもわかりやすく」した監督による主人公のふたり組は、確かに魅力的な存在なのですが、安心して観られる勧善懲悪タイプの紋切型な展開であることは否めません。

でも、それが『スター・ウォーズ』なんだから、それはそれでいいのかな…

やっぱり、「スター・ウォーズが映画館に帰ってくる!」というコピーの通りだったのかもしれません。

映画のラストシーンで、ディン・ジャリン(マンドーの本名)からグローグーに向けて「今度はおまえの番だ(It's your turn.)」というセリフがあって、ハイパースペース(光速航行)のレバーを、グローグー自身に引かせました。

つまり、「今度はおまえの番だ」ということは、次の作品が制作されるとしたら、その主人公はグローグ―になること確実かもしれません。しかし、もっとグローグーの強大なフォースの威力を目の当たりにしたかったなぁ~ちょっと少なめだったので。

だからこそ次回のグローグ―は圧倒的なフォースの威力を魅せてくれるのかもね。

それに、三度笠をかぶったような賞金稼ぎエンボとの戦いにも決着がついていないし、それも次回作に続くような気がします。というか、絶対にそうなるでしょ!

こうして映画レビューを書いていたら、もう一度観たくなってしまった『Star Wars: The Mandalorian and Grogu』でした。

【補足】

この記事に黒澤明監督の名前が出てきました。わたしも黒澤監督の作品では『七人の侍』、『椿三十郎』が大好きです。

しかし、世界的な名監督として評価されるようになってから制作した『乱』を観たときに、「これは黒澤監督の作品としては失敗作ではないのか?」と感じました。

確かに映像や美術はすばらしいのですが、シナリオはどうよ?この演出は本当に黒澤監督自身のもの?と疑問だらけでした。黒澤監督は裸の王様になってるのでは?と。

そこで朝日新聞の投稿欄に、その感想を素直に書いて投稿したらそのまま採用されました。かれこれ40年近く以前のことです。

ところが数か月後、わが家に1通の封筒が届きました。それは黒澤批判に対する脅迫状のようなもので、「おまえはまともな死に方をしないぞ」という文面。

もちろん、ほったらかしにしました。しかし、どうやってわたしの自宅の住所を調べたのかわかりません。でも昔のことなので、今より個人情報の管理はルーズだったのかもしれませんが。

というか、逆にわたしの映画レビューに、それだけ心を動かされた人間もいたんだとプラスに考えるようにした記憶がありました。┐(´д`)┌ヤレヤレではありますけどね。

【追記】この記事のURLの末尾に「?hl=en」を付けてenterを押すと英語版に移行します。

いいなと思ったら応援しよう!