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釣れないトッパーのスタイル

 バス釣り専門誌『Basser』がトップウォータープラッガー特集だったので久しぶりに買ったけど、なんかうーんって感じだった。

 中学のとき(48年前)バス釣りを始めて、則弘祐・山田周治『ブラックバス釣りの楽しみ方』を買って大いに影響を受けた。

 この本は画期的だった。なによりまずバスの「釣り方」ではなく「楽しみ方」なのが妙だった。当時まだバス釣り自体がそれほどポピュラーじゃなかったのに、いきなり応用編を出してきたのだ。
 結論的にはサブタイトルにある「サーフェイスプラッガー」こそが楽しめるスタイルとしていた(この本の時点ではミノーやクランクベイトまで紹介していた。クランクもただ巻きするのではなくサーフェイスでの使用だったが、まだトップウォーターには特化していなかった)。
 ルアーで釣るのだから、エサからかけ離れたもので釣ることに醍醐味がある。それに「自分で」操作を加えて誘い出し、バイトするまでがすべて見えることが楽しいのだと。

 釣具を具体的に挙げていたのも新しかった。当時の釣りの本は道具に関して大雑把な記述しかなかった。ところがこの本は、ルアー1種に1ページを割きエッセイ風に解説していた。釣り竿に吊り下げた写真も独特だった。

 この本を参考にルアーを揃え、この本に載っているロッド、スミス スーパーストライカー GF-102(のちにスーパーストライク GO-102)を貯金をはたいて買い、リールはアンバサダーが買えなかったので、カタログスペックのわりに安いリョービ AD6000を買った。
 高校時代はだんだん釣りをやらなくなり、卒業と同時に釣具一式を友人に売った。

 私が釣りやってない時期に『トップ堂』って雑誌が出ていて、インディーズメーカーのルアーが流行ってたけど、それが好きじゃなかった。まず第一に普通に買えない。そんで高い。誰にでも手に入れられるマスプロダクトのルアーが好きだ。
 なかでもヘドンが好きなんだけど、それはシンプルななかに工夫としゃれっ気があるから。インディーズルアーはこれ見よがしに奇をてらってるものが多かった。醜いとすら言えるものも少なくない。
 トップ堂路線のトッパーは雰囲気重視だった。ロッドもリールも古い時代のもの、あるいはそれを模倣したものを使っていた。

 しかし『ブラックバス釣りの楽しみ方』でアンバサダーを紹介していたのは、当時それが一番優れたリールだったからではないか。アンバサダーに昔から慣れていて愛着があるなら使い続けるのもいいが、今買うならそれではないのではないか。
 3年前にバス釣りを再開して最新のアンタレスを買った。HGなのでラインスラックの回収が楽。オカッパリには飛距離も必要だ。
 ロッドはスーパーストライク GO-102がまだ売ってたので買い直した。しかし試しにスコーピオン1652-R2を買ってみたら、こっちの方が操作しやすかった。トップウォーター専用ロッドより現在のフリースタイルロッドの方が良かったのだ。

 ルアーに関してはエラがモールドされたものが好きではない。いくらリアルにしても魚からはエサに見えないだろう。動かせばなおさらだ。曖昧なシェイプのソフトルアーの方がはるかにエサに見える。つまり、エラにあまり意味がない。製造技術の進歩で付けられるから付けている貧乏性の産物だ。その結果かわいくなくなっている。欲しくない。メガバスくらい造形と塗装に凝ってれば、それはそれで欲しいけど。今のバスプロのプロデュースがあまり信じられないというのもある。
 中学生のとき使っていたルアーをまた使いたいというノスタルジーもある。しかしそれ以前に、アメリカンルアーは今見ても機能的で魅力的なのだ。

 だから私はトッパーだが、道具は機能で選んでいる。ロッドとリールは新しく、ルアーは基本的に古い。でも渋々エラのある今のルアーも使っている。トップ縛りだけでもしんどいんで、もっと楽に楽しめばいいんじゃないですかね。

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