心躍る「ほおずき市」!
#20250709-558
2025年7月9日(水)
毎年7月の9日、10日に開催される「ほおずき市」は好きな行事のひとつだ。
むーくん(夫)の勤務やノコ(娘小5)の予定があるので、必ず毎年行けるわけではないが、できるだけ足を運びたいとスケジュール帳と睨めっこしている。
今年は行くなら、9日だ。
ノコの習い事と重なってしまったが、休んでまで行くほどノコは楽しみにしていない。むーくんは夕方には仕事から帰る。3人で一緒に家を出て、ノコは習い事へ、私とむーくんはほおずき市に行き、習い事が終わるまでに戻り、3人そろって帰宅する。
これなら叶いそうだ。
駅の改札口で「お土産買ってくるからね」といえば、ノコはにっこり手を振った。
浅草滞在時間は40分。
そのあいだに、気に入ったほおずきを見付けなければならない。
夕暮れの浅草は風情があり、気持ちがいっきに高揚する。日が暮れて、仲見世に明かりがともる。頭上の空は刻々と深みを増しても空の端はまだほんのり白い。行き交う人たちも私と同じようにどこかそわそわしている。
はや、ほおずきの鉢を手に、これから帰る人とすれ違う。
連日の蒸し暑さも日が沈んだ後となれば、少しは過ごしやすくなる。
ほおずきの価格はどこも同じだ。
鉢植えが3000円、10個ばかりのほおずきがついた枝が2000円、ほおずきの実5個が籠入りなら1000円、籠なしなら500円。
だから、悩むことはないのだ。
並んで吊るされた風鈴が風にそろって涼やかな音を立てる。
ほおずきの形をしたお守りもかわいらしい。
悩むことはないけれど、目をきょろきょろさせながら、ほおずき売りの屋台のあいだをさまよってしまう。
我が家はいつも枝を買う。
少しでも、かたちのよいほおずきがついている枝の店を探す。

水に挿してあったほおずきを台に並べている屋台があった。
ざっぷりと水からあがったばかりのほおずきは見目よく、力強い。
そこで枝を1本購入する。
さて、次はむーくん提案の習い事の先生へのお土産だ。
先生が持ち帰る際にかさばらないよう、ほおずきの実5個にする。「ほおずき市」という札が入っている籠入りのものにした。透明ビニール袋の口をひもでキュッと縛ってあり、ほおずきの橙色もあって、まるで金魚すくいの持ち帰り袋のようだ。
ノコへのお土産はベビーカステラにする。断然ノコは「花より団子」だ。
もうタイムリミット。
むーくんは鉄道模型店を覗きたいといっていたが、今日は諦めてもらう。小走りで駅の改札を抜け、電車に乗り、ノコの習い事先へ向かう。
ノコがちょうど教室から出てくるところで、先生へのほおずきを手渡すと満面の笑顔でピョコピョコ跳ねながら先生のところへ戻っていった。
先生は「ほおずき市」は知っていたものの、行ったこともなければ、ほおずきの実を間近で見たこともないという。
ほおずきの実を渡しながら、「透かしほおずき」の説明もする。
ほおずきはまるで提灯。夜道に映える。
ノコは早速ベビーカステラの袋に手を突っ込んでいる。
ゆらゆら揺れるほおずきの実に自然と頬がゆるみ、にまにましてしまう。
「いいね、いいね」
目の高さまで枝を持ち上げて、こっちからあっちからと角度を変えて愛でると、傍らに立つむーくんが笑う。
帰宅後、居間のクローゼットの扉の上に、ほおずきの枝を飾った。よい感じで、ちらちらと目が向いてしまう。
今年は、無事「ほおずき市」に行くことができた。
めでたい、めでたい。

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