喜三郎じいちゃんの知恵袋『ちゃぶ台返しの裏にあった涙』 第118話—— 荒っぽさの奥に、言えなかった想いがあった
縁側でのひとコマ
翔太:「じいちゃん、昭和の親父って、すぐ怒鳴るしちゃぶ台ひっくり返すし、今やったら完全アウトやな」
喜三郎:「ほほう、ちゃぶ台返しの本当の姿、見たことあるか?」
翔太:「あるわけないやん。都市伝説やろ」
じいちゃんの思い出話
喜三郎:「あれはな、怒りやなくて、悔しさの塊やったとよ。
ワシの親父も一回だけ、ちゃぶ台ひっくり返したことがある」
翔太:「ほんまにやったんや…」
喜三郎:「その日な、仕事で大きな失敗して帰ってきとった。
家族に心配かけまいとして、黙って飯を食いよったばってん…
茶碗の音が止まらんでな」
翔太:「あ、それ…」
喜三郎:「最後に、ガシャーンたい。
でもな、誰より驚いた顔しとったんは、親父本人やった」
そこからの学び
喜三郎:「不器用な人間ほど、感情の置き場が分からん。
言葉にできん想いが、乱暴な形で出てしまうこともある」
今につながる話
翔太:「怒鳴る前に、泣けたら楽やったんかもしれんな…」
喜三郎:「そうたい。
だから今の時代はええ。
“しんどい”って言葉にできる場所があるけん」
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