SES事業の4つのビジネスモデル|起業を考えている方へ
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はじめに
「SESで起業したい」と考えたとき、最初にぶつかるのが どのビジネスモデルで始めるか という問題です。
SES事業は一見どこも同じに見えますが、ビジネスモデルによって収益構造・必要リソース・参入障壁がまったく異なります。
本記事では、SES事業の4つのビジネスモデルを整理し、それぞれの特徴を比較します。
私自身はSES準委任契約でクライアント先に常駐しているエンジニアですが、パートナー企業から協業提案をいただく機会もあり、エンジニア側の視点も交えてまとめました。
SESでの起業や、既存事業の見直しを考えている方の参考になれば幸いです。
4つのビジネスモデル一覧

①案件特化型
メーカーやシステム受託会社から直接案件を受注し、自社または協力会社のエンジニアをアサインするモデルです。
強み: 案件を自社で握っているため、エンジニアの入れ替えが起きても案件自体は継続でき、収益が安定します。
課題: 大手企業との直接契約は与信管理があるため、新規参入のハードルは高めです。個人や小規模事業者がメーカーと直接契約を結ぶのは難しいため、まずは二次請け・三次請けから実績を積むのが現実的です。
②人材特化型
自社で多くのエンジニアを雇用し、クライアントの案件に送り出すモデルです。
強み: エンジニアの稼働数がそのまま売上に直結するため、規模を拡大しやすい構造です。
課題: 待機リスク(案件がないエンジニアの人件費)を常に抱えます。採用力と営業力の両方が必要で、資金体力が求められます。
③エージェント型
フリーランスや他社所属のエンジニアと案件をマッチングし、紹介手数料を得るモデルです。
強み: 自社案件ゼロ・雇用エンジニアゼロでも始められるため、最も参入障壁が低いです。売上5,000万円以下で簡易課税を選択している事業者の場合、仕入税額控除の観点でも有利に働きます。
課題: 商流に入らないため、紹介したエンジニアがクライアントと直接契約を結んでしまうリスクがあります。継続的な収益を得るには、常に新しいマッチングを生み出し続ける必要があります。
④パートナー協業型
自社が商流に入り、フリーランスや他社エンジニアをクライアントに提供してマージンを得るモデルです。一般的なエージェントはこのモデルが多いと思います。
強み: 商流に入るため、エンジニアとクライアントの直接契約リスクが低く、エージェント型より収益が安定します。自社案件ゼロ・雇用エンジニアゼロでも始められる点はエージェント型と同じです。
課題: 商流に入る以上、エンジニアの品質管理やトラブル対応の責任を負います。信頼できるエンジニアのネットワークが成長の鍵になります。
エンジニア側から見たパートナー協業型
私自身、パートナー企業から「案件を探します」という協業提案をいただくことがあります。
エンジニア側から見ると、商流が一つ増えることで単価が下がる可能性がある一方、自分で営業しなくても案件にアクセスできるというメリットがあります。逆に、案件を探し始めるタイミングで自分で営業して開拓しようと思うと案件が見つかるまで時間がかかります。時間を買うという意味でも案件を外注化するのは良い選択肢であると思います。
パートナー協業型で起業する場合は、エンジニアにとってもメリットがある提案(案件の質、契約条件の透明性、長期的な関係構築)を意識することが、優秀なエンジニアを確保する差別化ポイントになるはずです。
まとめ
SES起業を考えるなら、まず 自分が持っているリソース(案件・人材・資金・ネットワーク) に合ったモデルを選ぶことが重要です。
案件の受注力がある → ①案件特化型
採用力と資金がある → ②人材特化型
身軽に始めたい → ③エージェント型 or ④パートナー協業型
安定収益を重視 → ④パートナー協業型
私はエンジニアが本業であり、営業が得意なわけではないため、自分の案件以外にSES営業をする予定はありません。しかし、エンジニアとしてSES業界の構造を理解しておくことは、自分のキャリアを守る上でも大切だと感じています。
SESでの起業を考えている方の参考になれば幸いです。
参考書籍
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