「なんでもやります」をやめた日──SMG経営塾で学んだ"絞る"マーケティング
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はじめに
フリーランスとして活動していると、「仕事の幅を広げなきゃ」という焦りがつきまといます。私もずっとそうでした。しかし、SMG経営塾の東京定例会(10/17)に初参加して、その考えが180度変わりました。
YouTubeチャンネル「脱・税理士スガワラくん」の菅原さんが塾長をつとめるSMG経営塾。今回の定例会で得た最大の学びは、マーケティングにおける「引き算」の力でした。
沢辺講師の講義──財務・税務の実務知識
定例会はまず沢辺講師の講義からスタートしました。今月のトピックはM&A・DDの基礎、事業解散・廃業手続き、令和7年度版年末調整の3つです。
実例を交えた解説がとても分かりやすく、途中でテーブルごとにディスカッションする時間もありました。他業種の経営者がどんな視点で財務を考えているのかを知れたのが新鮮でした。
菅原先生の講義──ビジョンとゴールセッティング
菅原先生の講義テーマは「ビジョン」と「ゴールセッティング」でした。
特に印象に残ったのは、利益の積み上げ方と事業承継の関係です。中小企業は利益が800万円を超えると法人税率が10%上がって33%になります。だから利益は毎年800万円程度に抑え、積み上がった分は退職金として受け取ることで、事業承継時の税負担を軽くできるとのことでした。ただし、子供への承継なら金融機関が税金分の融資に応じてくれる可能性がありますが、社員への承継では難しいそうです。
「出口」を見据えて利益をコントロールするという発想は、目の前の売上を追いがちなフリーランスの自分にとって大きな気づきでした。
ゲスト講師・中谷佳正さんの講義──引き算マーケティング
今回のハイライトは、マーケティングのプロである中谷佳正さんの講義でした。中谷さんは「即効!引き算マーケティング ~仕事を減らして10倍儲かる」の著者で、アメリカのマーケティング手法を日本のビジネスに適用してきた実践者です。
中谷さんの話で特に刺さったポイントを整理します。
4Pの前に、ターゲティングとポジショニングがある。
マーケティングというと、製品・価格・チャネル・プロモーションの「4P」を思い浮かべがちです。しかし中谷さんは、それ以前に「どの土俵で戦うか(ターゲティング)」と「その土俵でどう勝ち筋を作るか(ポジショニング)」を決めることが先だと説いていました。
マーケットリサーチ、つまり「お客さんを知る」ことが起点。
実際にお客さんの話を聞きに行く。そこから市場を狭め、「お山の大将」になる。自分の強み以外はすべて外注でいい。商品やサービスを変える必要はなく、名刺とホームページの打ち出し方を変えるだけで十分──そう言い切る中谷さんの言葉には、実績に裏打ちされた説得力がありました。
自分の事業に当てはめてみた
講義を聞きながら、自分の事業を「絞る」作業をしてみました。
これまでの私は「組込みソフトウェア開発なら何でもやります」というスタンスでした。間口を広くしておけばチャンスが増えると思っていたからです。しかし実際には、何でもできる=何が強いか分からない、というメッセージになっていたのだと思います。
中谷さんの話に沿って絞り込んでいくと、自分の強みは明確でした。
業界:医療機器(モニタリング機器の開発経験がある)
技術:組込みWindows(C/C++でのWindows組込み開発が得意領域)
実はこの少し前に受けた経営コンサルティングでも似たことを言われていました。そのときはモヤモヤしたまま消化しきれなかったのですが、中谷さんの講義で腑に落ちました。「絞る」というのは機会を捨てることではなく、選ばれる理由を作ることなんだと。
定例会の後日、ホームページとnoteの紹介文を「医療機器組込みエンジニア」に変更し、名刺も新しく作り直しました。
懇親会──経営者のエネルギー
講義後の懇親会では、菅原先生のYouTubeチャンネル登録者数130万人突破を祝うサプライズがありました。ケーキ、花束、パネルを渡す場面で、私は挙手して花束を渡す役をもらいました。
同じ会場の別フロアで行われた懇親会、さらに近くの中華屋を貸し切った2次会と、たくさんの経営者と交流できました。2次会では菅原先生と中谷講師がテーブルを回り、集まった経営者の相談に一つひとつ真摯に答えていました。あの距離感で直接アドバイスをもらえる場はなかなかありません。
実際にSMG経営塾の交流がきっかけで仕事につながったケースもあるそうで、学びだけでなく人脈形成の場としても価値がある会だと感じました。
全体を通して感じたのは、経営者のエネルギーのすごさです。声が大きく、年上の方ばかりでしたがとにかく元気で前向き。このエネルギーに定期的に触れるだけでも、参加する意味があると思いました。
まとめ──守りだけでなく攻めへ
財務や税務の知識はある程度持っていましたが、マーケティングの重要性をここまで実感したのは初めてでした。フリーランスは技術力を磨くことに意識が向きがちですが、「誰に・何を届けるか」を明確にしなければ、技術力は宝の持ち腐れになります。
これからは財務という「守り」だけでなく、マーケティング・営業という「攻め」にもっと力を入れていきたいと思います。
SMG経営塾の東京定例会は毎月開催されています。経営を学びたい個人事業主や中小企業経営者の方には、ぜひ参加してみることをおすすめします。
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