Artix Linuxで遊ぶ(1)
Linux インストールネタ
Linuxのディストリビューションと言えば、古くからSlackware, RedHat, Debian が三大派閥だったが、現時点での大きな勢力は、Ubuntuに代表されるDebian系列のように思われる。
その後、Arch Linuxという比較的歴史の新しいディストリビューションがあり、その上にのる Manjaro というディストリビューションが比較的有名なのではないかと思う。
Arch Linux は、コンソールから初期インストールして、その後、積み木を積んでいくように組み立てていくのが楽しく、しばらく遊んだことがあるが、アップデートを繰り返すと自爆するような感じで、最初からやり直し。ということがあり、そのあたりで離れた。
流石に、最小単位でインストールの後、積み木積み上げの根性は無くなり、一発でデスクトップまで立ち上がるディストリに身体が慣れてしまった。
たまに、zdnetあたりで、新しいディストリビューションの紹介があると、やれる事は同じなのに、違う顔を知りたくなり、空きディスクにインストールしたくなる。
ということで、インストール用ブートファイルをダウンロードして、USBメモリーに書き込み、そこからインストールしてみたのが、Artix Linuxで、デスクトップは、Plasmaが使える。
systemdは、使わない
このディストリビューションの1番の特徴は、systemdを使用しない事で、このsystemdというデーモン等の管理プログラムは、ややこしいので嫌いだとおっしゃる方もいらっしゃり、好みが分かれるようだ。私のようなpure free rider は、ふーんと思っているだけなのだが、そこそこ使っている。
Artix Linuxは、systemdを採用せず、違う管理プログラムを使っている。openrcという仕組みのパッケージをダウンロードした。コレはなんだ?
はい、OpenRCは **systemdとは全く異なるinitシステム(サービスマネージャー)** です。
systemdが広範なシステム管理機能(デバイス管理、ログ管理、マウント管理など)を統合した包括的なスイートであるのに対し、OpenRCはより伝統的なUnixの哲学に基づいた、軽量で依存関係駆動型のinitシステムです。
### 主要コマンドの比較
systemdの systemctl に相当する、OpenRCの主要なコマンドは以下の通りです。
| 操作内容 | systemd コマンド | OpenRC コマンド |
|---|---|---|
| **サービスの起動・停止** | systemctl start/stop | rc-service <サービス名> start/stop |
| **サービスの再起動** | systemctl restart | rc-service <サービス名> restart |
| **サービスの自動起動設定** | systemctl enable | rc-update add <サービス名> default |
| **自動起動の無効化** | systemctl disable | rc-update del <サービス名> default |
| **状態の確認** | systemctl status | rc-status |
### 主な設計思想の違い
* **設定ファイルの形式:**
* **systemd:** 宣言的なユニットファイル(.service ファイル)を使用します。
* **OpenRC:** POSIX準拠のシェルスクリプト(通常は /etc/init.d/ 配下)を使用してサービスを定義・制御します。
* **アーキテクチャ:**
* **systemd:** 「モノリシック」な設計で、システム全体を統合的に管理することを目指しています。
* **OpenRC:** 「モジュラー」な設計で、initシステム本来の役割(サービスの起動・停止・依存関係管理)に注力しており、他のコンポーネント(ログ管理など)は外部ツールと組み合わせて使用するのが一般的です。
* **互換性と柔軟性:**
* OpenRCは伝統的なSysVinitスクリプトとの高い互換性を持ち、シェルスクリプトで記述されているため、管理者にとって読みやすく、デバッグが容易という特徴があります。
FreeBSDやOpenBSDを触られている方には、OpenRCの方がsystemdよりも、従来のUnix/Linux環境の挙動や保守の感覚に近いと感じられるかもしれません。特にGentoo LinuxやAlpine Linuxなどのディストリビューションで標準採用されています。
文化の違いのようだ。
「モノリシック」というのは、Linuxルーツからの思想で、リーナス・トーバルスさんが、タネンバウム教授と大論争ののち、袂を分つ事につながった思想と記憶している。
SysVinitスクリプト互換って、シェークスピア読んだ事あるなら、こっちだよな。と言われるようなものかも知れない。
などと思いを馳せ、少し付き合う事にした。
(了)
