見出し画像

【2026年度版】住民税非課税基準と優遇措置

最近、お客様や周りの方から「住民税非課税の基準」について質問いただくことが増えたため、備忘録としてまとめました。

住民税は「前年の所得」をもとに計算される「後払い」の仕組みです。 本記事は、2025年(令和7年)1月〜12月の所得をベースに、2026年6月〜2027年5月まで住民税非課税に該当するかどうかを解説しています。ご自身の状況とあわせてチェックしてみてください!

1. 2026年度から引き上げられた「非課税ライン」

令和7年度税制改正により、給与所得控除の最低保障額が55万円から65万円へ引き上げられています。
これにより2026年度の非課税基準(2025年分の収入)は以下になります。

  • 給与収入のみ単身者: 年収100万円以下⇒110万円以下へ拡大(東京23区などの1級地の場合)

  • 給与収入のみの配偶者を扶養する方: 年収約155万円⇒166万円以下へ拡大(東京23区などの1級地の場合)

  • 65歳以上・年金収入のみ単身者: 年金収入155万円以下

  • 65歳以上・年金収入のみの配偶者を扶養する方:年金収入211万円以下

この改正により、以前は課税対象だった所得層でも、2025年の収入がこの新基準内に収まっていれば、2026年度から新たに「住民税非課税世帯」として認定されている可能性があります。

ただし気をつけなければいけないのは、住民税非課税世帯になるには、その世帯の全ての方が住民税非課税基準に該当する必要がある点です。

例えば65歳以上の夫婦、ともに年金収入のみの世帯であれば、夫の年金収入は211万円以下(配偶者を扶養する方の基準)、妻の年金収入は155万円以下(単身者の基準)である必要があります。

2. 優遇措置への反映タイミング

2025年1月〜12月の所得に基づく判定結果は、2026年6月頃に届く「住民税決定通知書」や「課税(非課税)証明書」で確定します
この確定したステータスに基づき、以下のような優遇措置が反映されます。

  • 高額療養費制度:住民税非課税世帯を対象とした高額療養費制度の自己負担上限額は36900円(2026年8月1日から)と一般の世帯より優遇されています。

  • 国民健康保険料の減免: 国民健康保険料は所得に応じて均等割額が2割から最大7割まで軽減され、介護保険料も基準額の約3割程度にまで引き下げられます。

  • 介護・福祉サービスの負担軽減: 介護保険の「高額介護サービス費」の上限が月額24,600円に設定されるほか、障害福祉サービスの利用料は上限額が0円になります。

  • 教育費の支援: 3〜5歳児に加え、0〜2歳児の保育料も無償化の対象となります。また、大学等の高等教育においても、授業料・入学金の免除と給付型奨学金の支給をセットで受けられる「修学支援新制度」の対象となります。

  • 固定費の免除・減額: 世帯員に障害者がいる非課税世帯などの条件を満たせば、NHK受信料が全額免除されるほか、自治体によっては水道料金やごみ処理手数料の減免制度が用意されています。

  • 給付金の支給: 物価高騰対策として自治体独自の現金給付が行われる際、非課税世帯は優先的な対象となります。

3. 注意すべき「所得の捉え方」とタイムラグ

  • 判定対象となる所得: 給与や年金だけでなく、株式の配当や売却益を確定申告した場合は所得に加算され、非課税判定に影響を及ぼすことがあります。一方で、遺族年金や障害年金は「非課税所得」であるため判定には含まれません。

  • 現在の減収は反映されない: 2026年に入って退職や失業で収入が激減していても、2025年1月〜12月の所得が基準を超えていれば、2026年度は課税世帯として扱われます。ただし、家計急変世帯を対象とした個別の減免制度(国民健康保険料や大学修学支援など)が用意されている場合もあります。

  • 世帯単位の判定: 住民税非課税世帯として認定されるには、世帯主だけでなく世帯員全員が非課税要件を満たしている必要があります。1人でも課税者がいれば、世帯全体としての優遇措置は受けられません。

いいなと思ったら応援しよう!

Financial Planning Solution 「役に立った!」と思ったら、ぜひチップで応援ください。 「まあまあだった」場合は.......あなたの優しさを信じています。