ジョブ型が根付かない理由、それ“文化”の問題ですよね?
「ジョブ型を導入しました」──そう言う企業が増えているけれど、現場の実態を見ていると、どうも様子がおかしい。
「え、それって“昭和型”のままですよね?」
世界トップの外資系企業の仕事にも関わってきた私の目には、日本の“ジョブ型ごっこ”がちょっと滑稽に映ってしまう。
問題は制度ではなく、「文化」だ。
最近、「ジョブ型を導入しました」という企業が増えてきた。
大企業の7〜8割が導入済または検討中、なんていうデータもある。
でも現場感覚でいうと──
それ、ただの“ジョブ型ごっこ”じゃないですか?
制度だけ輸入して、中身は昭和のまま。
そりゃうまくいかないわけです。
ジョブ型の基本って、何?
本来のジョブ型はシンプルです。
あなたの仕事はこれ
この範囲で責任を持ってください
成果に応じて報酬を出します
こうやって「職務=契約関係」が前提にあるのがジョブ型のはず。
でも日本企業の多くは、未だにこんな感じ。
「今期は支社として数字が悪かったので、昇給は…」
「チームの雰囲気的に、そこまで評価は…」
「このポジション、急きょ異動でお願いできますか?」
──いやいや、どこが“ジョブ”やねん(笑)
なぜ、そんな“ごっこ”が横行するのか?
答えはシンプルです。
文化が違いすぎるから。
欧米では、ジョブ型は“制度”じゃない。
“文化”として根付いているから、ちゃんと機能するんです。
たとえば…
✅ 雇用の流動性がある
→ 条件が良ければ迷わず転職✅ 個人と企業は対等な契約関係
→ 職務内容や報酬は交渉で決まる✅ 会社に“尽くす”より、自分のキャリアが最優先
✅ ポストと報酬はセット
→ 責任が増えれば、報酬も増えるのが当然
私は、外資系運用会社の仕事も10年近くしてきた。
そこは、まさにジョブ型ど真ん中の世界だった。
「自分の職務はここまで。評価も明確。
成果を出せば仕事は続けられるし、ダメなら契約終了。それだけ。」
シンプルで、むしろ清々しいルール。
一方、日本ではどうか?
💼 終身雇用を前提にした曖昧な職務
🔄 勝手な異動、意味不明な配置換え
👥 評価は「支社の数字」「課の空気」「上司の好み」
🧎♂️ “出る杭は打たれる”文化
これで「ジョブ型導入しました」って言われても、
腹抱えて笑うしかない。
さらにややこしいのが、労働組合の存在
ジョブ型って、職務と成果に応じて報酬を決める制度のはず。
でも現実は?
組合が「全社員一律ベースアップ」を交渉。
評価基準は「年齢」「年次」「役職」ベース。
「成果」じゃなく「在籍年数」「雰囲気」「横並び」で昇給が決まる。
つまり、「会社に長くいること」が目的化してる。
それって完全に、ジョブ型と矛盾してる。
ジョブ型って、本来は──
「会社に居続ける人」じゃなくて、「価値を生み出す人」に報酬を与える制度のはず。
でも今の日本企業の多くは、
**「ジョブ型の皮をかぶった、昭和型の働かせ方」**にすぎない。
結局、問題は制度ではなく「文化」なんです。
「ジョブ型を導入した」
「成果で評価するようにした」
「職務記述書をつくった」
──それで制度だけ整えた気になっても、
中の人間の価値観・空気・判断軸が昭和のままだったら、全部ごっこ。
だから僕はこう言いたい。
「制度より先に、“働く文化”を変える覚悟があるのか?」
社員に「自律しろ」「覚悟を持て」と言う前に、
企業の側こそが問われている。
空気で評価する文化をやめられるか?
成果で判断するマネジメントに変えられるか?
人事権を緩めて、職務ベースでの関係を受け入れられるか?
この覚悟がないまま「うちはジョブ型です」って言われても──
私たちはもう、そのごっこ遊びに付き合う時間はない。
制度じゃない。文化だ。
そして文化を変えるのは、マニュアルでも改革プランでもない。
その会社にいる「人」の覚悟と行動だと、私は思っている。
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