#324[制作日記]小説のための作詞,感動的な言葉が物語にならない理由[SUNO]
物語は言葉を並べるだけではなく感情の流れを追うもの。自分の言葉をはこぶと、相手の心に響き、信頼になる。創作はおしえてくれます。
今回は「ボーカリストのための歌」を作ろうと、書き切った歌詞を、すべて崩し、再構築してみました。
作品の公開前によくやる創作手法のひとつで、
おもちゃのブロック遊びのあと、お片づけのイメージです。
新たな魅力がうまれる予感と同時に
「物語の流れと、感情の起伏」に混乱がみえます。
歌詞を文章のように凝縮させてしまうと、
歌う時に、どの部分に思いを込めていいか、
わからなくなります。
言葉の意味と強さ、楽曲の流れ、声の張り方やノドの開け方をどうしたらいいか、ということです。
凝縮された「歌詞だったもの」は、
文章ならば「意味は一貫して筋が通り」ます。
ただ、無理やりにすべての要素を詰め込むと、
大切なことをわすれがちになります。
作品は「言葉」を並べるものではなく、
「感情の流れ」という、物語を「語るもの」ということ。
まずは、自分の歌詞を頭から眺めます。
「過去の思い出」
「現在の愛」
「風がささやく声」
ボーカリストは、どの感情を歌い込めばいいのか。
「感動的な言葉の集合体」としては完璧かもしれない。
でも「ひとつの物語」としては、
感情の流れを断ち切られ、混乱してしまいそう。
穏やかに歌い始め、内省的な中盤から、核心のメッセージへ。
この流れがとぎれてしまうと、意味は伝わりますが、おとなしい歌詞に力強い歌声が当たるような「ズレ」が生まれ、意図しない曲になります。
心をゆさぶる歌は、どうしたら生まれるでしょうか。
私が書いているのは「プロンプト」と呼ばれるものですが、
歌詞と楽器、奏法や歌い方の指示文を作成する過程で
登場人物の揺れ動く心と向き合うことは、
物語の核心を探るための大切なプロセス。
既存の枠組みにとらわれず、
より深い真実を探究するための、
ひとつの方法、あなたを導く羅針盤です。
結局、主人公の彼女は何がしたいのか。
これを言い切れないと、
聴き手にグッとくる作品に仕上げるのは難しいと思います。
過去の愛を抱きしめ、それを未来を照らす光に変え、
自分自身の力で心を癒すこと。
あなたが致命的な弱点と思える
「自身の特徴」を、自分を「活かす場」への勇気に。
社会が求めている能力と、創作で活きる力は、まったく違うものであっても、かけがえのない価値を生み出す可能性があります。
自由とは、理性と情緒を欠いたふるまいではないように、
自在に、巧みに、表現していきたい。
聴き手の人生を「代弁」し、共鳴を呼ぶこと。
物語のつづきを書いてもらう、余白をのこす作品。
このことが、作品を「芸術作品」とする最後の鍵のように思います。
<了, 約 1,100字, かきおろし>
あとがき
空の色をほんの少し変えるだけで言葉が変わります。
いま、あなたに見えている空は、何色ですか……?
絵や音楽という、論理的で感情的な体験を、
あなたもやってみませんか?

まだ慣れませんが、引き続きよろしくお願いします
お読みくださり、ありがとうございました🙂
それではまた、次の記事でお会いしましょう!
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