10歳の少年の“将来の夢”を聞いて、思考停止した話
10歳の男の子がぽつりとつぶやいた。
「俺も、将来おかんみたいに生活保護受けて、楽に暮らすねん」
その瞬間、私は言葉を失った。
将来の夢は “生活保護” ―少年がそう言った理由
「のんちゃん(私)知ってる?俺のおかんな、働いてへんねん。でも毎月お金もらえるんやで。」
児童養護施設でボランティアをしていた学生時代、10歳の男の子が私にこう言った。
「へぇ、そうなんだね~」
いや待て待て待て。その話の流れで次に何が来るんだ?
心のざわつきを悟られないように顔はポーカーフェイスを死守。
彼の言葉の続きを待った。
「だから俺も、将来おかんみたいに生活保護受けて、楽に暮らすねん。」
子どもが夢を語るときって、目を輝かせるものだと思っていた。
でも、彼は笑いながら言った。どこか諦めたように。
夢の決め方、それでいいのか?
「なんでそう思ったん?」
ポーカーフェイスを保ちながら聞いてみた。
すると彼は肩をすくめて
「だって、どうせ俺には無理やし。」
「無理?」
「うん。勉強できへんし。スポーツも俺よりすごい奴いっぱいおるし。頑張っても意味ないやん。」
彼は一瞬だけ、何かを飲み込むように視線を落とした。
でもすぐに、二カッとしながら
「おかんもそうやって生きてて『楽でいいわ~』って言ってたし、それでいいねん!」
と明るく言った。
「どうせ無理」の呪い
でも私は知ってる。
彼が本当は 野球が大好きなことを。
園庭でのキャッチボール、誰よりも大事そうにボールを握っていたを。

他の子たちが無邪気に「将来はプロ野球選手!」とキラキラした目で夢を語る中、彼はひとり「生活保護を受けて楽に暮らす」と言った。
本当に「楽に暮らしたい」だけなのか?
それとも、「どうせ自分には無理」と思っているから、そう言ってしまうのか?
彼には「夢がない」んじゃなくて「夢を見ることすら許されていない」ように見えた。
これって、本人の努力の問題なんだろうか?
いや、違う。
努力以前にそもそも「他の選択肢」を知らなかったら。
そりゃあもう、どうしようもない。
知らなければ、選べない
この子は親と同じ道を疑いもなく信じていた。
だって「それしか知らない」から。
もしも彼が違う世界を見られたらどうだったんだろう?
「働くって面白い!」と思う大人に出会ったら?
「挑戦することが楽しい」と思える環境があったら?
彼の未来は、ぐっと広がったのかもしれない。
たったひとつの “きっかけ” で。
でも、そんな機会がないまま育ったら?
彼は10年後、本当に「生活保護を受けて生きていく人生」を選ぶのかもしれない。
それが悪いとかじゃない。
ただ。
私は思う。
選べる未来は、多いほうがいいんじゃないか?
知らないから選べないだけなら、その “知らない”をどうにかしたい。
あなたが10歳のときの夢は?
(▼ 私はまぁ、たいした夢なかったけど。笑)
もしも子どもの頃に「そんなの無理」という環境に居続けたら、私だっていとも簡単に「どうせ無理」の呪いにかかっていたかもしれない。
選択肢が狭いまま「これしかない」と思ってしまうのは、あまりにもったいない。
だから私は、あの日感じた違和感をずっと抱えてる。
子どもたちが「どうせ無理」と思わなくて済む未来は、環境、経験次第で作れるんじゃないか。
もし「なりたい」と思えたら、その先に続く道は、きっと、 ある。
その道を作る方法を、私たちオトナが眉間にシワ寄せながら考えてく。
…のもいいけど、気づいたら眉間のシワが取れなくなるなんてまっぴらごめんだから、ほどほどに。
真剣だけど笑い合って、肩の力抜いて、みんなで。
そんなバランスでやっていきたいな、と思うわけです。
*・・・*・・・*・・・*・・・*
最後まで読んでくださってありがとうございます。スキやフォロー、そしてコメントであなたの想いや考えを聞かせてくださったらとってもうれしいです!
いいなと思ったら応援しよう!
わーい!PCとうんうん向き合うカフェタイムのミルクレープ代にさせてもらいます✨しごとがんばれるー!