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ペアローンで離婚『世帯年収1,000万円』でも崩壊する住宅ローンの現実



「もう離婚するしかない……ね」

深夜のダイニングテーブルで、夫婦はノートパソコンの画面をのぞき込んでいた。ローン残高の照会ページには、まだ2,480万円という数字が表示されている。
「これ、片方が払えないよね」——夜勤明けで疲弊しきった看護師の妻が、そう呟いた瞬間、画面には銀行からの通知メールが届いた。「適用金利変更のお知らせ:+0.25%」。

これが今、30〜50代の離婚世帯で静かに、しかし確実に起きている現実です。
二人で稼いでいたから組めたローン返済が、一人になった瞬間に「払えないローン」に変わる。そしてそこに変動金利の上昇が追い打ちをかける。
この構造に気づかないまま時間だけが過ぎ、気がつけば競売の通知が届く。
そんなケースを、私たちは何度も見てきました。


こんにちは、一般社団法人住宅ローン問題救済機構です。

私たちはこれまで、数多くの住宅ローン問題を解決してきました。
その中で「知らなかったがために、取り返しのつかない状況になってしまった」ケースを何度も目の当たりにしてきました。

今回お伝えするのは、離婚、ペアローン、金利上昇が絡み合ったとき、何が起きるのか。
そして、それをどうすれば防げるのか、という話です。


1. 『ペアローン』とは何か。共同ローンとの違いを正しく理解する

まず言葉の整理から始めましょう。

『ペアローン』 とは、夫婦それぞれが別々に住宅ローン契約を結び、一つの物件を二本のローンで購入する方法です。
たとえば物件価格が5,000万円の場合、夫が3,000万円・妻が2,000万円のローンを別々に契約します。
それぞれが主債務者であり、かつ互いの連帯保証人になることが一般的です。

よく混同される 『連帯債務』 との違いはここにあります。
連帯債務は「一本のローンを二人で返す」形ですが、ペアローンは「二本のローンを各自が返す」形です。
どちらも夫婦の収入を合算して審査を通す点は同じですが、ペアローンはそれぞれが正式な債務者であるため、片方が返済不能になっても「もう一方の契約は関係ない」とはなりません。
互いが互いの連帯保証人になっている以上、片方が払えなくなれば、もう片方に全額請求が来ます。

2020年代前半、歴史的な低金利を背景に共働き世帯の多くがペアローンを選びました。「二人の収入があれば余裕で返せる」という判断は、当時の状況では合理的でした。
しかし人生は計算通りに進みません。


2. 『他人事ではない』離婚×変動金利上昇が生む『オーバーローン地獄』の現実

2025年の競売件数は12,382件にのぼり、前年比で967件増加、2年連続の増加傾向にあります。
この数字が意味するのは、毎年1万件以上の家庭が、競売という最も不利な形で自宅を失っているという現実です。
そしてその背景には、離婚・金利上昇・収入減少という「三重苦」が隠れているケースが少なくありません。

具体的なケースで考えてみましょう。

相談者Aさん(42歳・看護師)は、夫(44歳・ITエンジニア)と合わせた世帯年収約1,000万円。2020年に都内近郊の戸建てを5,200万円で購入しました。
夫が3,000万円・妻が2,200万円のペアローンを組み、当時の変動金利は年0.5%台。
月々の返済合計は約14万円で、二人で分担すれば一人7万円程度。「家賃より安い」と感じた判断は、当時は間違っていませんでした。

しかし2024年、夫婦関係の悪化から離婚を決意。問題はここから始まります。

『夫が家を出た後、妻は月々14万円のローンを一人で背負うことになりました。』
看護師の月収(手取り)は約28万円。住居費の負担率がいきなり50%を超えてしまいます。さらに、2024年から2025年にかけて変動金利が複数回引き上げられた結果、借入3,000万円・35年返済のローンでは月々の返済額が数千円単位で増加。
二本分のローン合計では、一月あたりの返済額が当初より1万円以上増えていました。
「夫の分も払えなければ私の連帯保証の責任を負う事となる」という現実に、Aさんは初めて気づいたのです。

さらに深刻なのが 『オーバーローン』 の問題です。
不動産市場は地域によって異なりますが、購入から数年で売却すると、仲介手数料・諸費用を含めた売却額がローン残高を下回るケースは珍しくありません。
Aさんのケースでも「今すぐ売っても残債が数百万円残る」という状況でした。
売りたくても売れない、払い続けるには苦しすぎる。これが「オーバーローン地獄」の実態です。


3. 段階的に何が起きるか。時系列で見る『競売』への転落シナリオ

多くの方が知らないのは、住宅ローンの滞納は最初の1ヶ月から、静かに深刻な方向に動き始めるという事実です。
「まだなんとかなるかも」と思っているうちに、選択肢は一つひとつ消えていきます。

【第1段階】滞納1〜2ヶ月目:督促通知と「遅延損害金」の発生

最初の滞納から数日で、銀行から督促状が届きます。
この時点では「入金してください」というレベルですが、滞納額には年14〜15%程度の『遅延損害金』が発生しはじめます。
「今月は苦しいから来月まとめて払えばいい」と思いがちですが、遅延損害金は日割りで積み上がるため、放置するほど返済総額が膨らみます。
Aさんも「次の給料日に払えばいい」と3週間放置した結果、翌月の請求額が予想以上に膨らんでいることに驚きました。

【第2段階】滞納3〜6ヶ月目:『期限の利益の喪失』

銀行が最も重視する期限は、滞納から約3〜6ヶ月です。
この時点で 『期限の利益の喪失』 となります。
これは「分割で返済していい」という権利が消滅し、残債の全額を一括で返せという請求が可能になることを意味します。
残債2,000万円以上が突然「全額今すぐ」と言われる状況。この通知が届いたとき、どれほどの恐怖を感じるか。
実際にその封筒を手にした方なら、言葉で表せないと口をそろえます。

この段階で銀行は保証会社に連絡し、 『代位弁済』 が行われます。
つまり保証会社がローン残高を一括で銀行に支払い、以後は保証会社があなたへの債権者になります。
交渉相手が銀行から保証会社に変わり、話し合いの余地が一気に狭まります。

【第3段階】滞納6ヶ月〜1年:競売申し立てと「競売開始決定通知」

代位弁済から数ヶ月が経過すると、保証会社は裁判所に競売の申し立てを行います。
裁判所から「競売開始決定」の通知が届き、その後、裁判所の執行官が自宅を調査に訪れます。近隣に競売の事実が知られるリスクも高まります。
この段階になると、自分の意思で売却価格を決める権利はほぼ失われます。

【第4段階】競売落札・強制退去——「終の棲家」の喪失

競売での落札価格は、一般的な市場価格の6〜7割程度にとどまることが多いと言われています。
つまり、普通に売れば3,000万円になるはずの家が、2,000万円前後で売られてしまう。それでもローン残高を下回れば残債は残り、強制退去後も支払い義務は消えません。
さらに、競売の記録は残るため、その後、新たな借り入れにも影響が及ぶことがあります。


4. 今すぐできること。競売を回避する『任意売却』と『リースバック』という選択肢

競売になってしまう前の今が、最も選択肢の多い時期です。

離婚×ペアローンという状況でも、滞納前・あるいは滞納初期の段階であれば、現実的な出口が複数あります。

任意売却という選択

『任意売却』 とは、金融機関の合意を得た上で、市場価格に近い金額で不動産を売却する方法です。競売と比較すると、次の点で大きく異なります。

競売の場合 vs 任意売却の場合:

✅ 売却価格:競売は市場価格の6〜7割 
→ 任意売却は市場価格に近い水準での売却が可能
✅ 退去時期:競売は落札後、明渡し期日まで強制
→ 任意売却は交渉により引越し時期を調整できるケースがある
✅ プライバシー:競売は物件情報が公開される
→ 任意売却は通常の売却と同様の手続きで進む
✅ 残債交渉:競売後は残債処理が硬直化しやすい
→ 任意売却では残債の分割払い交渉が可能なことが多い
✅ 精神的負担:競売は手続きが強制的に進む
→ 任意売却は当事者の意思が反映されやすい

特にペアローンの場合、夫婦二本のローン契約それぞれについての調整が必要なため、早期に専門家を介した協議を始めることが重要です。
一方のローン契約のみ協議を進めても、もう一方が折り合わなければ売却は進みません。この複雑な調整こそ、専門機関が介在する意義があります。

リースバックという選択

家を売却した後も「今の家に住み続けたい」という方には、『リースバック』 という方法があります。
自宅を売却し、買い取った会社や投資家から賃貸として借り直すことで、住環境を変えずに住宅ローンの重荷を下ろすことができます。
特に「子どもの学区を変えたくない」「転居のタイミングを遅らせたい」という場合に有効な選択肢です。

財産分与の「順番」を間違えない

離婚に際して多くの方が陥るのが、財産分与の話し合いをローン問題より先に進めてしまう事です。
「家は妻が住む、ローンは夫が払う」という口約束は、法的拘束力が非常に弱く、夫が支払いを止めた瞬間に妻が全ての責任を負うことになります。
名義変更をせずに配偶者が家を出た場合、『団体信用生命保険(通称・団信)』 の対象も複雑化します。
ペアローンでは、それぞれが自分の契約分の団信にしか加入していないため、家を離れた元配偶者が万が一死亡しても、もう一方の残債は消えません。

財産分与・名義変更・ローン整理の順番と内容は、必ず住宅ローンの専門家と離婚に詳しい法律の専門家の両方に確認することを強くお勧めします。


まとめ——「離婚×ペアローン」は、早期相談が最善の解決方法となる

今感じているその不安は、決して取り越し苦労ではありません。

「まだ滞納してないから大丈夫」「離婚の話し合いが終わってから考えよう」。その先延ばしが、選択肢を一つずつ消していきます。
競売の申立てをされてしまうと、任意売却ができる期間は劇的に短くなります。早く動けば動くほど、あなたに残される選択肢は多くなります。

私たちはこのようなケースを、数多く見てきました。そして一つだけ確かに言えることがあります。
「早く相談してよかった」と言う方はいても、「早く相談してしまって後悔した」という方に、私たちはまだ一人も会ったことがありません。


もし、以下のような状況が一つでも当てはまるなら、今すぐご相談ください。

・離婚に伴いペアローンの返済が一人では苦しくなっている
・変動金利の上昇通知が届いて不安を感じている
・ローン残高が売却見込み額を上回っているかもしれない
・名義変更、財産分与、団信のことを誰にも相談できていない
・滞納はしていないが、このまま続けられるか自信がない

一般社団法人住宅ローン問題救済機構では、無料でご相談をお受けしています。
あなたの状況を正確に把握した上で、現実的な選択肢を一緒に整理します。

▶ LINE無料相談:https://lin.ee/3FqT1f5
▶ 公式サイト:https://loan-kyusai.or.jp/

相談したからといって、必ず何かを決断しなければならないわけではありません。
まずは「今の自分の状況を整理する」だけでも、大きな前進です。

あなたとご家族の「平穏な暮らし」を守るために、私たちは全力でサポートします。

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