【26-3-30曲紹介と…】小心者のカフェ探訪記2
今の部門長の仕事の指示はとにかくメールで、一定の役職以上と事務方職員には宛もしくは写しでメールが入る。内容は個人業務に関する指示もあれば複数人に宛てた指示であったりするのだけれど、そのボリュームが非常に多い。
親会社からの出向で17:00が定時にもかかわらず退社は毎日日付が変わる30分前。みんなが帰った後にも1人、指摘事項を挙げ『どうするべきか仕組みを考えて実行して下さい』という改善要求がほぼ全てのメールを発信し、それに対する相談·実行·報告だって必要でそのやり取りももちろんメールである。
とにかく常に認知負荷がかかっており、具体案を考えるために常にワーキングメモリが働いているなか、環境改善の命があれば体力だって消耗する。
徐々に溜まった疲労感のせいなんだ
とは長い前置きになったけれど、週と曜日が変更となった朗読のレッスンの曜日変更を確認せず、うっかり土曜と日曜、両方レッスン室まで足を運ぶことになってしまった。
しかも両日ともに到着は10分遅れである。
なんと学習力のないことだろう。
徐々に溜まった疲労感のせいなんだ…
心の中で呟くと、
(それは違いますよ)
ちょっと小馬鹿にしたように含み笑いをする部門長が浮かんでくるから重症である。
気分転換に午前中レッスンを終えたあと三宮に出ることにした。
ひとりメインのアーケードな路地裏のお店をあてどなく歩いていく。信号を渡り、通り沿いのお店も見なてまわる。あるビルの2階に続く階段の下で『書庫バー喫茶部 食べもの持ち込み出来ます』という木でできた折り畳み式の看板が目に入った。
喫茶店なのに持ち込みオッケー
それに書庫?
気になりすぎる。
通りすぎてちょっと戻って2度見して、よしっ、と西の中華街を目指して歩いて行く。通りにずらっと並んだ店先の屋台を眺める。
北京ダック、豚まん、角煮まん…
北京ダック、豚まん、角煮まん….
北京ダック、豚まん、角煮まん…
見た目にお客の並び具合も似たり寄ったり。お店もメニューも決められず進んだ先に神戸コロッケのお店をみつけた。
黒毛和牛コロッケどら焼
小腹を満たすコロッケにほんのり甘いどら焼の皮。
コーヒーに合いそうだ。
持ち帰りで注文すると店員さんが「ご賞味は30分以内になりますが···」という。
「大丈夫です」とお手拭きもつけてもらって来た道を戻り書庫バー喫茶部の看板を確認して階段を上がる。木製のドアの横にはopenというプレートがかけているだけで店の名前は書いていない。
ドアを押して入るとカウンター席が8席ばかり
本を読む女性の先客と日曜日が当番という紺のギンガムチェックのシャツと柔らかい空気を纏ったマスターが優しく顔を向ける。
高さのある黒革のスツールに腰掛けて、アイスカフェオレでコロッケどら焼を頬張る。

本棚は意外と高いところにあって飾りかとも思ったけれど自由に読んでいいと言う。


朗読教室の日は服装に気を遣う。
その日は紺のワンピースに春らしい黄色のパーカーで2杯目のブレンドが出されたカップとソーサーは合わせてくれたかのかなと嬉しくなって写真に収める。
ここまでで多分来店してから2時間ぐらい経っているのだけど、このあとバイオリニストのお客さんがお店に少し練習しにくると教わった。
いいのでしょうか。
初めてなのに持ち込みで
初めてなのに長居して
初めてなのに書庫ノートに書き込んで

「クラシック良く聴くと言えば嘘になります」なんていいながらも、noterさんの音楽紹介記事も拝見しながら、ヴィバルディの四季を聴く。
春のここは 小鳥でね
秋のここは 収穫祭でね
バイオリンの音にあわせて心も弾む
(プライベートのスケジュール管理も必要です)
そんな声は搔き消して
自由に過ごした日曜の午後をここに刻もう
大事な予定以外は自由でいい
ある晴れた日曜の午後
隠れ家のような店から出ると外はすっかり春だった
スケッチの余白にサインしてくれたら嬉しいなあ
