第6話:志望動機を“行動”で語った日 ──言葉では届かなかった理由が変わった瞬間
「じゃ、読んだから帰って。
うちはコネがないと入社できないから、二次面接とか無いからね。」
そう言われた一次面接のあと、
不思議なことに、私は落ちた気がしませんでした。
それは、
“ちゃんと見てもらえた”という手応えと、
志望動機を「言葉」だけでなく、
「行動」で作ってきた自信があったからです。
「志望動機を行動で作るとは?」
と疑問に思った方もいるかもしれません。
数ある企業の中で、
“なぜこの会社を選んだのか”を
自分の言葉で語れるようにするために、
私は、その会社を
“自分の目で確かめる”行動をしていました。
そしてその行動が、
面接の流れを変えることになります。
1. 二次面接──行動が志望動機を変えた日
数日後、電話が鳴りました。
「二次面接に進んでください。」
あの日の覚悟が、直面していた面接の”閉ざされた扉”を開いたのだと思います。
二次面接は、人事主任が担当してくれました。
履歴書の志望動機欄を事前に読み込んでくださっていて、
志望動機について丁寧に深掘りしてくれました。
2. 現場調査──志望動機を“行動”に変えた日
志望動機には、総合建設業に興味を持ったきっかけを書いていました。
働きたい会社を選び抜いたとき、
私は、
“働く場所”を選ぶのだから、
その会社がつくったものを見ずに決めることはできない、
そう思ったのです。
公共施設、ビル、道路
その会社が携わった現場を探し歩きました。
そして見つけたのは、
とある美術館へ続く歩道。
白い外壁に青空が映り、
歩道にはブロックが整然と並び、景観とも調和していて、
「いい仕事だなぁ」と思いながら眺めていました。
そのとき、大荷物を抱えてベビーカーを押す女性が歩いてきました。
「荷物、お持ちしますよ。」
そう声をかけると、彼女はこう言いました。
「ありがとうございます。この歩道、ベビーカーがガタガタして押しにくいんですよね。」
その言葉が、
胸の奥に深く刺さりました。
①利用者の声──気づかされた“本当の価値”
その後、「他の立場が違う利用者はどんなことを思っているんだろう」と思い、歩道を歩く人に声をかけました。
杖をついたお年寄りは、 「杖がブロックの隙間に引っかかるんだよ。」
ピンヒールの女性は、 「ヒールが挟まって傷んじゃうの。」
私は気づきました。
インフラは“使う人の生活”に寄り添ってこそ価値がある。
この「気づき」が、私の志望動機を“言葉”から“行動”へ変えました。
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