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【医師インタビュー】「削らない、抜かない」を信条に。訪問診療で得た気づきを、外来診療に活かす|鈴木 秀武院長

名古屋市千種区にある覚王山通・池下フローレン歯科では、地域に根差した歯科診療を行っています。

院長を務める鈴木秀武先生は、長年にわたり歯科医療に携わり、現在は外来診療に加えて訪問診療にも力を注いでいます。「できるだけ削らない、抜かない治療」を信条に掲げ、患者さんの歯をできる限り守ることを大切にする鈴木先生。

歯科医師を志したきっかけや、日々の診療で大切にしていること、そして訪問診療の現場で得た気づきが外来診療にどう生きているのかについて、お話を伺いました。

鈴木 秀武(すずき ひでたけ)
覚王山通・池下フローレン歯科 院長

1981年に愛知学院大学歯学部を卒業し、歯科医師としてのキャリアをスタート。卒業後は同大学の卒後研修にて矯正2年コースを受講し、研鑽を積む。自身の歯科医院を開業して地域診療にあたった後、フローレン歯科へ移り、現在は院長として外来診療と訪問診療の両方を担う。

 

虫歯だらけだった子ども時代が、歯科医師としての原点に

 

◆歯科医師を目指されたきっかけを教えてください。

子どもの頃は虫歯になることが多く、頻繁に歯医者に通う日々を過ごしていました。その経験から、歯の健康の大切さや歯医者という仕事の素晴らしさを身近に感じるようになったことが、歯科医師を目指した理由です。

また、私は基本的に人の役に立つことが好きな性格なのだと思います。だからこそ、歯科医師として長く続けてこられたのだと感じています。


◆現在フローレン歯科には、どのような患者さんが多くいらっしゃいますか?

新患の多くは歯が欠けた、詰め物が取れた、痛みがあるなどの、すぐに対応が必要な症状を抱えた方々です。セカンドオピニオンを求めて来院される方も少なくありません。

新患への緊急対応だけでなく、当院では歯のメンテナンスを丁寧に行うことを心がけています。近年は定期検診にきちんと通ってくださる方が増えました。地域柄もあってか、口腔ケアへの関心の高さを感じる患者さんが多い印象です。


「削らない、抜かない」というこだわり


◆診療で大切にされていることを教えてください。

私は基本的に、歯はできるだけ削りたくないと考えているんです。多少の不具合であれば、まずは様子を見ることを優先し、フッ素を塗って歯を強化するなど、大がかりな処置にならない方法を選ぶようにしています。

汚れがたまってきたり症状が進んでしまったりした段階で、改めて治療を検討するという考え方です。


◆削らない・抜かないという選択は、患者さんにとってどのようなメリットがあるのでしょうか?

削る・抜くという処置は、一度行うと元には戻せません。できる限り歯そのものを残すことが、長い目で見て歯の健康を守ることにつながると考えています。

目先の症状だけでなく、その先の生活まで見据えて治療方針を決めています。

歯医者が苦手な方や、できるだけ削らずに済ませたいという方こそ、一度お口の状態を見せに来ていただきたいです。実際に診てみないとわからないことも多いので、まずは気軽な気持ちでご相談ください。


訪問診療で見えてきた、外来だけではわからないこと

 

◆現在は訪問診療にも携わっていらっしゃるそうですね。

現在、週4日のうち3日を訪問診療にあてています。訪問診療は、老人ホームや介護施設など患者さんが実際に生活している場にお伺いして行う診療です。

外来と大きく違うのは、患者さんの多くが持病を抱えていらっしゃる点です。呼吸器に負担がかからないよう特に注意が必要となりますし、医院にあるすべての機器を使えるわけではないため、限られた環境の中でどう対応するかという難しさもあります。


◆訪問診療での気づきが、外来診療にも活かされているそうですね。

訪問診療で得た経験は、外来診療にも大きく活かされています。

訪問診療を続ける中で、口の乾燥や飲み込みの衰えといった、口腔機能のわずかな変化に気づけるようになりました。この気づきは外来診療でも役立っており、必要な患者さんには自宅でできるケアやアドバイスをお伝えするようにしています。

訪問診療の現場では、口の中が乾燥している患者さんが少なくありません。乾燥が進むと細菌が繁殖しやすくなるため、唾液腺マッサージなど、ご自身で続けられるケアの方法をお伝えしています。

飲み込みの機能が低下する状態は「口腔機能低下症」と呼ばれ、国としても外来での早期発見と適切なケアへのつなぎを重視しているんですよ。


◆そうしたお口の機能の衰えは、体全体の健康にも影響してくるのでしょうか?

口や歯の健康は、体全体の健康に大きく関わっています。

実際、歯がしっかり残っている方は比較的お元気な印象ですが、逆に歯を早くに失ってしまった方は、体調を崩されているケースが多いように感じます。

口や歯の健康を保つことは、生きる上での土台を守ることでもあると、訪問診療の現場に出るようになって、より強く感じるようになりました。


「怖い」を安心に変える、診察時の向き合い方

 

◆初めて来院される患者さんと接する際、意識されていることはありますか?

第一に考えていることは、とにかく痛みを取ってあげることです。訴えのある症状や原因を取り除き、それから信頼関係を築いていくことを意識しています。

患者さんが痛みを訴える箇所と実際の原因が異なる場合は、気になっている箇所の応急処置を行いながら、原因と思われる箇所の治療も並行して進めます。


◆最後に、読者の皆さまへメッセージをお願いします。

歯科治療に対して恐怖心や苦手意識を持つ方は多くいらっしゃいます。治療を始める前に、まず患者さんのお話をしっかりお聞きし、分かりやすくご説明することを大切にしています。

お口の状態は一人ひとりで異なるため、治療方針や方法もさまざまです。十分に話し合いながら、それぞれに合った方法で治療を進めます。
少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽にご来院ください。


ご予約・ご相談について

覚王山通・池下フローレン歯科では、一人ひとりの患者さんに合わせた診療をご提案しています。

「歯医者は少し苦手だけれど、なるべく歯を残したい」「痛みをすぐに取ってほしい」

といったご希望も、ぜひお気軽にお聞かせください。通院が難しくなった場合の訪問診療についてもご相談いただけます。

■ ご予約方法(完全予約制)

 24時間受付のWEB予約・LINEのほか、お電話でも承っております。詳細は当院HPをご確認ください。

※スムーズなご案内のため、必ずご予約の上ご来院ください。