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『恋は雨上がりのように』── 恋が教えてくれた、もう一度歩き出す力

この作品は、TOHOシネマズ渋谷で観た。
そのことだけは、なぜかはっきり憶えている。
2018年の作品。けれどもっと前のようにも感じる。
なぜ観たいと思ったのかは思い出せないけれど、小松菜奈ちゃんと大泉洋さんの組み合わせに惹かれたのかもしれない。

改めて観てみて、一度きりでは記憶に残りきらない細やかな表情や言葉の多さに気づいた。
そして今回、大泉洋さんが演じる店長と、私が同い年になっていた。
しかも店長が風邪をひく場面があり、ちょうど私も同じく風邪をひいていた。
なんのシンクロだろうと思いながら観ていた。

今回あらためて感じたのは、「恋愛って、付き合えることがすべてではない」ということ。
好きな人と想いが通じ合い、一緒に過ごせることはもちろん幸せ。
けれど、出会えただけで奇跡のように心が動く関係もある。
恋愛に限らず、「この人に出会ったから、今の自分がある」と思える人に巡り会える人生は、やっぱり最高だと思う。
人との出会いで、人生は確かに変わっていく。

主人公のあきら(小松菜奈)は、怪我によって大好きな陸上を諦めかけていた。
そんな絶望の中で出会ったのが、喫茶店の店長。
その人に恋をした。
けれどそれは単なる恋心にとどまらず、彼女を再び走る道へ導く光になった。

そして店長もまた、あきらに出会ったことで、自分の中の情熱を思い出していく。
書くことをやめていた彼が、小説をもう一度書き始めた。
あきらのまっすぐな姿に触れて、心が動いたのだろう。

本に囲まれた店長の部屋も印象的だった。
あきらを図書館に連れて行く場面も、息子に走り方を教えてほしいと頼む場面も。
すべてが優しくて、静かに心を打った。
そして店長の大学時代の友人である小説家を、戸次重幸さんが演じていたことを今回思い出した。
同じTEAM NACKSの二人が、映画の中で共演していることがなんだか嬉しかった。

雨はやっぱり詩的だ。
嵐のように吹き荒れるシーンに思わず笑ってしまったけれど、
私はやっぱり雨が好き。
晴れも好きだけど、雨上がりの空気がいちばん好き。
そこに、希望や再生の気配を感じるから。





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